ビットコイン「市場の熱狂はまだ始まっていない」さらなる上昇を示唆|仮想通貨アナリスト

ビットコイン「市場の熱狂はまだ始まっていない」さらなる上昇を示唆|仮想通貨アナリスト(Bitcoin analyst suggests the market euphoria has yet to begin, indicating further upside potential)
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123,000ドル突破も市場は静観ムード

データ分析企業Alphractal(アルフラクタル)の創設者であり、仮想通貨アナリストでもあるジョアン・ウェドソン氏は2025年7月15日、「ビットコイン市場の熱狂はまだ始まっていない」と述べ、今後さらに価格が上昇する可能性があるとの見解を示しました。

ビットコイン(BTC)の価格は、7月14日の急騰により一時12万3,000ドル(約1,815万円)を突破し、仮想通貨市場全体の時価総額は一時4兆ドル(約590兆円)に達する場面もありました。

しかし同氏は、デリバティブ市場やオンチェーンデータの分析を踏まえ、現在のビットコイン相場は熱狂のピークにはまだ達しておらず、市場心理も過熱していないと強調しています。

「過熱はまだ先」ビットコインの現状分析

ビットコインの乖離率が示す投資家心理

ウェドソン氏は、ブロックチェーン分析プラットフォームCryptoQuantに投稿した最新レポートで、仮想通貨取引所Binance(バイナンス)におけるビットコインの現物価格と無期限先物価格の乖離に注目しています。

同氏によると、ビットコインの現物価格は先物価格を上回る状態が続いており、これは先物市場のトレーダーが慎重な姿勢を維持していることを示しています。

現在、この価格差はマイナス圏にあるものの縮小傾向が続いており、同氏は、市場心理が慎重から楽観へと転換し始めている兆しが見られると指摘しました。

ウェドソン氏は、先物価格が現物を上回るプラス乖離に転じた際には、投機資金の流入によりパラボリックラリー(急騰)が発生しやすくなると説明しています。また「乖離がプラスに転じれば、上昇相場は一段と加速する可能性がある」との見解を示しました。

乖離がマイナス圏にある現状は、ビットコイン市場が熱狂期に入っていないことを示す一つの要因とされており、現在は次の上昇局面に向けた基盤を形成している段階にあるとの見方を示しています。

オンチェーン分析で見る市場の冷静さ

オンチェーンデータからも、市場に過熱感が見られない状況が明らかになっています。

CryptoQuantの分析によると、ビットコイン保有者の利益確定傾向を示す指標「SOPR(Spent Output Profit Ratio)」は、価格が過去最高値を更新した局面でも、1をわずかに上回る水準にとどまったとされています。

この指標は、一定の利益確定売りが出ていることを示唆しています。ただし、SOPRが一時的に上昇した7月初旬においても価格への影響は限定的であり、総じて売り圧力は高まっていないとされています。

Google検索量に見る一般層の関心度

市場参加者の関心を示す指標からも、依然として熱狂的な動きは確認されていません。

ウェドソン氏は、6月にビットコイン価格が10万ドル台に復帰した際にも、Google検索量が過去最低水準にとどまっていたことを指摘し、新規投資家の参入が非常に限定的だったと述べています。

過去の強気相場では、価格の急騰とともに個人投資家の注目度も急速に高まる傾向が見られました。一方、今回の上昇局面では、一般層からの関心は限定的なままとなっています。

これらのことから同氏は「今回のビットコイン上昇局面はまだ真の熱狂段階には入っていない」と分析しており、今後もし個人投資家を巻き込むような熱狂が広がれば、価格がさらに上昇する余地があるとの見方を示しました。

著名投資家が語るビットコインの成長可能性

Bitwise幹部「BTCは20万ドルへ」

7月12日、米国の仮想通貨運用会社Bitwise(ビットワイズ)の最高投資責任者であるマット・フーガン氏は、ビットコイン需要の拡大を背景に「年末までにBTC価格が20万ドル(約2,950万円)に達する可能性がある」との見方を示しました。

同氏はCNBCのインタビューで、機関投資家からの資金流入が続く中、2024年4月の半減期以降にビットコインの新規供給量が1日あたり約450 BTCにまで減少した点を挙げ「現在は需要が供給を継続的に上回る局面に入っている」と語りました。

フーガン氏は、こうした需給構造の変化を背景に、現在の価格上昇は短期的な投機によるものではなく、構造的な長期トレンドである可能性が高いと強調しています。

キヨサキ氏のビットコイン強気姿勢

また、米著名投資家でベストセラー作家として知られるロバート・キヨサキ氏は、7月11日に自身のX(旧Twitter)で「新たにビットコインを11万ドルで購入した」と明かしました。

同氏は「PIG(ブタ)は太らせ、HOG(イノシシ)は屠殺される」といった投資格言に触れつつ、ビットコイン価格が将来的に100万ドル(約1億4,760万円)に達した場合「現在の価格は割安と評価される可能性がある」との見解も示しています。

このような発言からは、ビットコイン市場に対するキヨサキ氏の強い期待感が示されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.60 円)

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Source:CryptoQuant寄稿記事
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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