XRP取得で金融インフラ事業を加速
ゲーム開発企業gumiは2025年8月29日、取締役会で25億円相当の暗号資産エックスアールピー（XRP）を取得する方針を決議したと発表しました。
同社の発表によると、XRPの購入は2025年9月から2026年2月までの約半年間にわたり段階的に実施する計画です。
gumiは今回のXRP取得を価格上昇を狙った投機ではなく、成長分野であるブロックチェーン事業のうち、特に金融領域を強化するための戦略的施策と位置付けています。
こうした方針の背景には筆頭株主SBIホールディングスとの連携強化があり、国際送金や流動性供給といった金融インフラでXRPの実需拡大が進むことで、中長期的に資産価値を押し上げる要因になるとしています。
XRPが変える国際送金の常識
gumi、BTCとXRPを軸にしたブロックチェーン事業展望
XRP取得を通じた金融ネットワーク拡大戦略
gumiは今回の決定を通じて、国際送金や流動性ネットワークの基盤となるXRPエコシステムに参画し、金融領域での収益拡大を目指すと説明しています。
XRPは筆頭株主SBIホールディングスが推進する国際送金・流動性ネットワーク戦略の中核資産とされ、gumiにとっても高い戦略的親和性を持つとしています。
また、同社は「国際送金や流動性供給など金融インフラでの利用拡大が、XRPを中長期の成長資産として評価する上で重要な意味を持つ」と強調しました。
gumiは2025年6月に筆頭株主SBIと共同で数十億円規模の上場暗号資産運用ファンドを設立する計画を発表しました。分散型金融（DeFi）を活用した資産運用によって高利回りを追求する構想であり、両社の提携はさらに深まる見通しです。
BTCとXRPで構築するgumiの成長基盤
gumiは成長戦略の一環としてブロックチェーン事業の金融領域強化を進めており、2025年上半期には自己資金で10億円相当のビットコイン（BTC）を取得しています。
取得したBTCは、同社がバリデータを務めるステーキングプロトコル「Babylon」で運用し、収益獲得と資産価値の向上に活用されています。
今後はBTCとXRPの二軸による資産戦略を推進し、BTCを「グローバルに普遍的な資産」と位置付けて、安定的な収益と価値上昇のメリットを取り込む方針です。
これに対しXRPは「金融実需に根差したネットワークアセット」と位置付け、エコシステム拡大への貢献を通じて収益力の強化を図るとしています。
この2つの暗号資産運用を両輪とすることで、gumiは事業基盤を強化し、中長期的な企業価値の持続的向上につなげる方針を示しています。
川本寛之社長は「ビットコインとXRPを組み合わせることで、当社のブロックチェーン事業基盤をより強固にし、中長期的な企業価値の持続的向上につなげたい」とコメントしました。
同社の発表によれば、保有する暗号資産は四半期ごとに時価評価を行い、その評価損益を財務諸表に計上する方針です。連結業績に著しい影響が生じる場合は速やかに開示するとしています。
日本初の暗号資産ETF2種を計画
国内市場で高まる暗号資産XRPの存在感
gumiによる今回のXRP購入は、国内の上場企業としては極めて珍しい事例であり、金融領域での実需拡大を後押しする動きとみられています。
あわせて、SBIグループが暗号資産ETFやステーブルコイン事業を進めていることから、国内市場におけるXRPの重要性は一段と高まる見通しです。
同社が掲げる二軸戦略は、ブロックチェーン事業の成長基盤を強化すると同時に、国内の暗号資産市場全体の発展にも寄与する取り組みとして注目を集めています。
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Source：gumi公式発表
サムネイル：Shutterstockのライセンス許諾により使用
