カルダノ(ADA)初期販売の不正疑惑「全て根拠なし」と結論|独立調査の報告書公開

カルダノ(ADA)初期販売の不正疑惑「全て根拠なし」と結論|独立調査の報告書公開(Cardano (ADA) Initial Sale Allegations Found Baseless|Independent Report Released)
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「ADA初期販売に関する疑惑は事実無根」と結論

カルダノ(Cardano/ADA)に関してSNS上などで囁かれていた不正疑惑に関する調査報告書が公開され、独立した調査団体によって「これらすべての疑惑には根拠がない」という結論が出されたことが明らかになりました。

今回の調査は、2025年5月にカルダノ開発企業であるInput Output Global(IOG)の要請を受けて、世界的な法律事務所である「McDermott, Will & Schulte」と国際会計事務所「BDO」が共同で実施したものであり、2025年9月2日には両者の許可を得て「Input Output」が調査報告書を公開しています。

この調査はかねてよりSNSなどで拡散されていた「ADAバウチャープログラムに関連する不正疑惑」を検証するために実施されたもので、具体的には以下5つの疑惑に関する調査報告がなされています。

【公に指摘された主な疑惑5点】

  • カルダノ内部関係者が、バウチャー保有者に割り当てられるべきadaを盗用または不正使用した。
  • バウチャープログラムで不適切な販売手法が用いられた。
  • Cardanoブロックチェーンのアップグレードがバウチャー償還を困難にする目的で設計された。
  • アップグレードによりバウチャー保有者の「秘密鍵」や資産が削除された。
  • 内部関係者には未償還ADAをCardano Development Holdings(CDH)に送付し、その使途を決定する法的権利がなかった。

両社は数万件に及ぶ文書を精査して、オンチェーンおよび従来型のフォレンジック分析を行い、現職・元従業員、バウチャー保有者、サービス提供者、コミュニティメンバーなど計18名の関係者に正式なインタビューを実施したとのことですが、今回の調査報告書では「これらすべての疑惑には根拠がない」との結論が出されてるため、“カルダノ(ADA)の初期販売に関する疑念が払拭された”として注目が集まっています。

99.7%のADAが償還完了、未償還分はエコシステム支援へ

今回の調査報告書では、プログラムに関与した販売代理店による一部違反は確認されたものの、IOG側は調査・是正措置を適切に実施していたとされています。

特に注目されるのは「バウチャープログラムで販売されたADAのうち99.7%が償還済みである」という点で、具体的には合計14,282件(99.2%)のバウチャーが引き換えられ、約258億ADA(99.7%)がユーザーに割り当てられたとされています。

カルダノのメインネットが稼働したByron時代には、97.3%のバウチャーがオンチェーンで償還されました。その後、償還が難しくなった残りのバウチャーに関しては「Post-Sweep Redemption Project」と呼ばれる専用チームが結成され、探偵やコンサルタントを動員してホルダーを特定。最終的に高齢者層の未償還分を含めて追跡し、圧倒的多数の償還を完了させたと報告されています。

また、未償還のごく一部(約6,800万ADA)は、Cardano Development Holdings(CDH)を通じてCardanoエコシステムの成長支援に充てられています。資金の一部は非営利組織 Intersect の運営費に使われ、残りはインフラ開発や助成金、コミュニティ支援に再配分されました。

さらに、バウチャー販売過程において詐欺的手法を防ぐ合理的な仕組みが備えられていたことも確認されています。販売条件ではADAの価値に関する誤認表現を禁止しており、違反した販売業者は調査のうえ停止措置が取られました。さらに「高齢者に集中して販売された」という主張とは異なり、65歳以上への販売はわずか6.11%でした。

カルダノに関する長年の疑念を払拭

今回の報告書は、カルダノ(ADA)に関する長年の疑念を払拭するものであるため、投資家やコミュニティにとって大きな安心材料になると期待されます。特に、透明性を重視した第三者調査と報告書の全面公開は、プロジェクトの信頼性を高める施策として評価される可能性が高いです。

暗号資産市場では、不透明な資金の扱いや疑惑がしばしば投資家心理を冷やす要因となります。その中でIOGの今回の対応は、他のプロジェクトに対しても「信頼を守るためにどのような行動が必要か」を示す事例となるでしょう。

これらはブロックチェーンプロジェクトにおける資金管理の透明性を示す実例でもあり、今回の調査公開を契機がカルダノが「透明性を重視するプロジェクト」として再評価される可能性も高まっています。

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source:調査報告書の公開発表
サムネイル:Freepikのライセンス許諾により使用

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