ブロックチェーンを活用した「スマートポート計画」を発表 ー スペイン・バレンシア港
スペインの「バレンシア港」でブロックチェーン(Blockchain)技術を活用して物流に関連する情報を合理的に管理する取り組みが開始されます。ヨーロッパで5番目に多い貨物取引量を誇るこの港は、これらの最先端技術を活用した様々な情報を合理的に管理する「スマートポート」の構築を目指しています。
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ブロックチェーンで時間短縮とコスト削減
スペインの港湾都市であり、地中海最大の貨物取引量を誇るとされる「バレンシア港」は、オランダにロッテルダムで開催された「スマートポート&サプライチェーン技術会議」の中で、「スマートポート」を構築していくためにブロックチェーン技術を活用していくことを発表しました。
バレンシア港管理委員会の新技術責任者であるJose Garcia De La Guia(ホセ・ガルシア・デ・ラ・ギア)氏は、港内での物流に関する情報をブロックチェーン上で管理することによって、"紙"の使用量を減らし、メンテナンスに関する時間を短縮したりすることができるため、大きくコストを削減することができると説明しています。
さらに同氏は、これらの技術は将来的により多くの港で使用することができるようになるとも述べており、「ポートコミュニティシステム」のパートナー以外も「クラウド技術」を活用することによってこの技術を使用できるようにすることを計画していると説明しています。
ブロックチェーン技術が持つ高い透明性や、情報の改ざんが難しいといった特徴は、物流業界の問題解決に大きく貢献しています。商品の流通に関連する情報を暗号化して記録することによって、仲介業者を排除しつつ簡単な方法で商品を追跡することができるようになります。
このような利点からブロックチェーン技術は運送関連の企業でも活用されており、そのほかの様々な業界でも利用されています。商品の追跡に関して特に大きなメリットをもたらすこの技術は、今後も陸海空の全てで幅広く活用されていくことになるでしょう。