ビットコイン消費税の非課税で「損にならないか?」を検証した

by BITTIMES   

ビットコイン購入時にかかる消費税 8%が 7月1日より完全撤廃され、NHKサイトでも特集が組まれるなど、非常に注目度の高い報道となっている。
各取引所も今回の消費税撤廃に向けて数日前より公式サイト、メール等でアナウンスしており、登録者には通知がすでに届いているはずだ。
財務省は「平成 29年度税制改正の大綱」として 7月1日から仮想通貨に係る課税関係の見直しを行い、資金決済による「仮想通貨の譲渡」を非課税とした。
今回の記事は、ビットコイン消費税の非課税、に関する特集として「ビットコイン消費税撤廃の範囲」と「実際に消費税がかかっていないのかの検証」をお届けする。
また、多くの方が気になっている「消費税込みで買ったビットコインを、消費税抜きで売ったら損にならないか?」も実際に検証を行う。

ビットコイン・仮想通貨消費税撤廃の理由

そもそも今回のビットコインをはじめとした仮想通貨全般の消費税撤廃だが、日本政府はなぜこのような「国にとってマイナス」になる法案を成立させたのだろうか?
4月1日に施行された仮想通貨法案で、ビットコインは「支払い手段として商品購入が可能で、ネット上を行き来できる財産価値のあるモノ」と定義されている。
「ネット上を行き来できる商品券」のようなイメージだろうか。
しかし、ビットコイン購入時の消費税を巡って議論が交わされるようになった。
原因は「二重課税」である。

ビットコインに消費税をかけると二重課税

ビットコインは支払い可能な商品に位置付けられているため、「購入時」と「支払い時」に消費税がかかる。同一商品取引で同じ税を二度も同個人にかけるのは問題があると考えられた。
これが今回の消費税撤廃の議論のはじまりだ。
欧米などでは消費税が非課税の国が多く、日本は後追いになる形となった。
今回の消費税撤廃で、取引所は消費税を税務署に収める必要がなくなり、純粋に売り上げが 1増になる。
仮想通貨法案による利用者保護と合わせて、取引所の負担も少なくなり、日本のビットコインを取り巻く環境は非常に良い方向に動いている。

ビットコイン、仮想通貨消費税撤廃の範囲

ビットコイン等の消費税撤廃の範囲はあくまで「購入時」に限定されている。それ以外の税は通常通りかかってくる。
特に多くの人が気になっている税が「所得税」と「使用時の消費税」だろう。
例えば、ビットコインのトレードなどで利益が出た場合、手持ちのビットコインが増加する。
現状、この利益は「ビットコインとして」保有しておけば、課税対象にはならないが、取引所などを通じて円などに両替した場合は課税対象となる。
また、ビットコインデビットカードなどでも「円建て」が行われる場合は、課税対象となる可能性が高い。
また「ドル建て」や「決済時のみ両替をする場合」など、カードによって細かい仕様が変わってくるが、この場合はどうなるのかはまだ正確な情報が出回っていないため、現状不明だ。
こちらに関しては追々追記したいと考えているので、今しばらくお待ちください。
また良く勘違いされがちなのが「商品購入時の消費税」だ。
あくまで今回の法案は「ビットコインの購入時消費税が非課税」であり、ビットコインを使用して買い物をする場合は「通常通りの消費税」がかかってくるのでご注意を。

ビットコインを売ると損をする?

「消費税が非課税になるなら、保有しているビットコインの価値が売った時に 8%下がりませんか?」という質問をネット上で見たので、検証を行って見た。
まず検証の結果だが「損はしない」が答えだった。
正確には消費税に関しては「実際は損をすることになるが、取引所が調整をしているので、8%もの損はない。」となる。
少し詳しく解説をしていく。
消費税を加味したビットコイン取引は下記の 3パターンがある。
・「消費税込みで売買」
・「消費税抜きで売買」
・「消費税込みで買い、消費税抜きで売る。」
以上だ。
当然「消費税込みで売買」「消費税抜きで売買」は消費税そのものが加味されているので、全く問題はない。
問題は、「消費税込みで買い、消費税抜きで売る。」の場合だろう。
消費税込みで購入したビットコインを消費税抜きで販売するので当然損をする。
しかし、こちらも実際に 7月1日に取引を行ったがこれまでの取引と全く同じ様に表示されており問題はなかった。

これは取引所が「システムを使い自動で消費税込みで売買」を行っていたので、今回から消費税抜きを考慮した価格設定で売買をしているからだと考えられる。
もともと消費税をビットコイン価格を決定しているのは取引所なので、価格設定の段階である程度調整を行っていると考えるのは当然だ。
検証の結果、消費税の仕組み上「損をすることになっているが、取引所が調整をしているので実質的な損は無い。」という結果になった。
どちらにせよ 7月1日になった段階で、8%もの下落が起きていないことが何よりの証拠だろう。気にせずビットコインライフをお楽しみいただきたい。

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