ファイルコインのDeFi大手「Glif」トークン発行・エアドロップ計画を発表
GLIFトークンの発行・エアドロップ計画を発表
ファイルコイン(Filecoin/FIL)の分散型金融(DeFi)プロトコルであるGlifは2024年10月30日に、GLIFトークンと呼ばれるネイティブトークンを発行して、総供給量の10%をエアドロップすることを発表しました。
Glif(グリフ)は、Filecoinの流動性貸出プロトコルであり、仮想通貨FILを預けることによって報酬が得られるサービスを展開しています(FILを預けることによってiFILを受け取り、運用できる仕組み)。
グリフの公式発表によると、GLIFは18か月間で1億4,000万FIL以上の取引量を達成しているとのことで、現在はLPデポジットに1,900万FIL、貸出済FILに1,300万FIL以上を保有していると報告されています。
今回の発表では、Glifのガバナンストークンとして機能する「GLIFトークン」の詳細が発表されており、GLIFトークンの概要・トークノミクス・エアドロップ計画など以下のような内容が明かされています。
FILを取扱う国内取引所はこちら
GLIFトークンとは?
GLIFトークンは、流動性プロバイダーやストレージプロバイダーに特典を提供するGLIFのガバナンストークン。GLIFトークン保有者はGLIFプロトコルに関する重要な決定に参加することができる。
GLIFガバナンスの主な目標は以下の通り。
- GLIFプロトコルに関する重要な意思決定をGLIFコアチームからGLIFコミュニティに移行する
- 経済的セキュリティとコードセキュリティを最高水準で維持する
- 可能な限りスムーズで効率的な意思決定プロセスを維持する
GLIFトークンのプロトコル内ステーキングは、GLIFトークンをロックする需要を創出するメカニズムであるため、ネイティブガバナンスのセキュリティが高まる(ガバナンストークンは価値が増すほどガバナンス攻撃を行うためのコストが増加するため、セキュリティが向上する)。
iFILを保有してGLIFトークンをステーキングする流動性プロバイダーは、FILおよびGLIF報酬としてブースト報酬を得られる。GLIFからFILを借りてGLIFトークンをステーキングするストレージプロバイダーは、一部の手数料をGLIFトークンで支払うことができる。
プロトコル内ステーキングはGLIFトークンのローンチ時には利用できないが、その後すぐに導入される予定(GLIFトークンモデルに関するブログ記事は後日公開予定)。
GLIF財団について
GLIF財団は、GLIF DAOを代表する無所有の組織であり、GLIFトークン保有者によって統治される。財団はトークン保有者コミュニティの意思決定の結果を組織し、調整する責任を持つ。
初期段階では、トークン保有者の決定を戦略的な貢献者が実行する必要があるため、GLIF財団を組織することによって安全かつ効率的にコミュニティの意思決定を実行する。
【GLIF財団のミッション】
- GLIFプロトコルの成長と進化の促進
- GLIFプロトコルのガバナンスおよび意思決定の分散化
- GLIFプロトコルの安全とセキュリティの確保
GLIFトークンの割り当て
GLIFトークンの総供給量は10億トークン。全体の35%は「既存のコミュニティメンバーへの報酬」や「GLIFコミュニティの成長」のために確保されており、全体の10%(1億トークン)がエアドロップ用に割り当てられている。
GLIFトークンはアロケーション(割り当て・配分)は以下の通り。
割り当て先 | 割合 |
投資家 | 15.65% |
コア貢献者 | 29.35% |
コミュニティ報酬 | 35% |
エコシステム開発 | 20% |
GLIFトークンのエアドロップについて
GLIFトークンの総供給量の10%(1億GLIF)はエアドロップに割り当てられる。GLIFポイント保有者には1ポイントあたり1トークンの割合でGLIFトークンが配布される。
エアドロップ分のGLIFトークンは、コミュニティ用に割り当てられているGLIFトークンの中から配布され、残ったGLIFトークンはコミュニティ報酬用資金に返還されることになる。
エアドロップされたトークンの25%はすぐに利用可能になり、残りの75%は180日間にわたって権利確定していく。
コミュニティ報酬として割り当てられている残りの25%の使用方法などは、GLIFトークン保有者によるガバナンス投票で決定される。
将来的には、GLIFトークンのエアドロップ受取資格をGlif公式サイトで確認できるようになる予定。エアドロップの受取資格確認ページや請求ツールが利用可能になった場合はGLIF財団から発表が行われる。
GLIFトークンの供給スケジュール
トークン生成イベント(TGE)の時点では、GLIFトークン総供給量の約7.85%が流通する予定。
投資家向けトークンには1年間のクリフ期間(権利確定までの待機期間)が設定され、その後12ヶ月間で段階的に分配される。全ての投資家向けトークンはTGEから24ヶ月後に分配完了する予定。
貢献者向けトークンでも1年間のクリフ期間が設定され、その後36ヶ月間で分配される。全ての貢献者向けトークンはTGEから48ヶ月後に分配完了する予定。
なお、GLIFトークンの供給スケジュールは、コミュニティによるトークンの使用目的や配分ペースの決定に応じて変更される可能性がある。
GLIFトークンの供給スケジュール(画像:Glif公式発表から)
エアドロップ関連の注目記事はこちら
Souce:GLIF発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用