クリス・ラーセン氏によるXRPの巨額送金
2025年7月24日、Ripple(リップル)社の共同創設者であるクリス・ラーセン氏が、過去10日間で自身に関連するとされるウォレットから約5,700万XRP(2億ドル/約262億円相当)を移動していたことが明らかになりました。
著名な仮想通貨リサーチャーのZachXBT氏によると、7月17日以降、ラーセン氏に関連するウォレットから約5,000万XRP(約1.5億ドル/230億円相当)が4つの外部アドレスに送金され、そのうち約4,450万XRP(約1.4億ドル/205億円相当)が仮想通貨取引所に送金されたと報告されています。
Since July 17, 2025 an address linked to Ripple co-founder Chris Larsen transferred out 50M XRP ($175M) to four addresses.
~$140M ended up at exchanges/services
30M XRP recipient
rPS9kVPbgZF4vXq2hs6s9Xv2754qdRau98
rnQXgGAjqbF4KoBpcBK5YBHyZEL7nGWWoi
10M XRP recipient…— ZachXBT (@zachxbt) July 24, 2025
7月17日以降、リップル共同創設者のクリス・ラーセン氏に関連するとされるアドレスから、合計5,000万XRPが4つのアドレスへ送金されました。
このうち、約1億4,000万ドル相当の4,450万XRPが取引所などのサービス関連アドレスに移動しています。
また、CryptoQuantのアナリストであるJ.A.マールトゥン氏は、過去10日間で約5,700万XRPが移動したことを明らかにしており、2億ドル相当のXRPが送金されたと指摘しています。
移動したXRPの大部分が取引所に送金されていることから、市場ではこれらの資金が売却目的で現金化された可能性が高いと見られています。
XRP価格高騰とタイミングの一致で売却懸念広がる
今回の大規模なXRP移動を受け、仮想通貨コミュニティではラーセン氏による大口売却への警戒が一段と高まりました。
XRPは7月18日に一時1XRP=3.66ドル(約520円)の年初来高値を記録した後に下落へ転じ、その動きに対し「内部者による市場への売り浴びせではないか」と懸念する声が関係者から上がりました。
大量のXRPが市場に放出されることは価格下落の要因となり得るため、投資家はこうした動向に強い警戒感を示しています。
保有残高との比較と市場への影響
一方で、今回の移動量はラーセン氏が保有するXRP全体の一部にすぎず、市場への影響は限定的との見方も示されています。
ZachXBT氏およびブロックチェーン分析企業Lookonchainの推計では、ラーセン氏に関連するとされるウォレットに約28億1,000万XRP(88億ドル/1.3兆円相当)がなお残されているとされています。
依然として多くのXRPを保有するラーセン氏の市場への影響力は大きく、今回の動きが一時的なものではなく、今後も売却が継続される可能性があるとして警戒が強まっています。
「2億1,300万XRP」のハッキング被害
ラーセン氏のXRP移動が与える市場インパクト
計画的な資産処分としてのXRP放出か
今回のように、大口保有者が仮想通貨取引所に巨額のXRPを送金する動きは、一般的に売却の前兆と見なされることから、市場関係者の注目を集めました。
米分析企業CryptoQuantも、公開台帳の情報を基に追加の資金移動を追跡し、10日間での送金総額が約5,700万XRPに達したと報告しています。
今年1月にもラーセン氏のウォレットから約1億ドル規模のXRP移動が確認されていることから、今回の動きも計画的な資産整理の一環とみなす見解が出ています。
XRPコミュニティに広がる不信と動揺
マールトゥン氏はX上で「クリス・ラーセン氏はこの10日間で約2億ドル分のXRPを投げ売りした、個人投資家のみなさんはラーセン氏の出口流動性にさせられている」と厳しく批判しました。
この投稿に対して「XRP支持者への裏切りだ」といった批判も相次いでいます。一方で「長期保有者への分散が目的であり、ネットワークの分権化につながる」と擁護する意見も一部に見られました。
ラーセン氏本人は現時点で今回の送金についてコメントを出しておらず、取材に対してリップル社からの回答も得られていないと報じられています。
ラーセン氏の保有XRPとその影響力
巨額のXRPを保有するラーセン氏の動向は、市場の注目を集め続けています。
米フォーブス誌の調査によれば、2024年末時点で同氏の資産は約92億ドル(約1.3兆円)に上り、その約半分がXRPによるものとされています。
2012年のXRPネットワーク立ち上げ時、ラーセン氏は共同創設者として約90億XRPを割り当てられ、その後、段階的に市場へ放出することで巨額の資産を形成しました。
ラーセン氏は依然として約30億XRPを保有しているため、市場供給量に対して極めて強い影響力を持っていると考えられています。
今回確認された売却の動きが今後も継続すれば、XRPの価格に対する下押し要因となる可能性があり、専門家は今後の動向に注視しています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.35 円)
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Source:ZachXBT氏X投稿
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