イーサリアム4,000ドル突破、最高値接近へ
仮想通貨市場分析プラットフォームGlassnode(グラスノード)共同創設者のXアカウント「ネゲントロピック」は2025年8月8日、イーサリアム(ETH)が4,000ドル(約59万円)を突破したことを受け「次の価格変動は顔を溶かすほどの衝撃になる」との見解を示しました。
イーサリアムが4,000ドル台に達したのは2024年12月以来で、2025年4月の安値からは約190%の大幅な上昇幅となりました。
こうした上昇の背景には、現物ETFへの資金流入や企業によるイーサリアムの積み増しが強気要因として働いたことがあると市場関係者は指摘しています。
このような状況の中で、ネゲントロピックの見解は今後さらなる大幅な値動きが発生する可能性を示唆するものとして市場の注目を集めています。
また、今回の上昇で心理的節目の4,000ドルを回復したことで、次の目標である2021年11月に記録した過去最高値4,890ドル(約72万円)にどこまで接近できるかにも関心が集まっています。
イーサリアム主導で19億ドルの資金流入
Glassnode創設者が示す次のETH相場「激化」シグナル
ETHの急騰前兆を示す市場の小休止サインか
Glassnode共同創設者の共有X(Twitter)アカウントである「ネゲントロピック(@Negentropic_)」はX上で、イーサリアム市場の現状について「小休止(調整)を挟みつつも、近く次の大きな値動きが始まる」との見解を示しています。
また「次の動きが仕込み中であり、顔を溶かすほどの衝撃的なものにだろう」と述べ、現在の価格上昇の勢いがさらに加速し、驚異的な急騰劇となる可能性を示唆しました。
$eth with a small breather, but the next move is loading and will melt faces.
Will be sending a detailed video report into our @bitcoinvector and @altcoinvector advanced telegram groups.
— 𝗡𝗲𝗴𝗲𝗻𝘁𝗿𝗼𝗽𝗶𝗰 (@Negentropic_) August 8, 2025
ETHは少し休息中だが、次の動きが準備中で、顔を溶かすほどの衝撃になるだろう。
4,000ドル突破で始まる「激化相場」への備え
同アカウントでは、イーサリアムが強い再蓄積フェーズに入ったと分析しており「4,000ドルを明確に上抜けて支持線化すれば相場は荒くなるので備えるべきだ」と警鐘を鳴らしていました。
今回の「顔を溶かすほどの衝撃」との表現も、そうした見通しの延長線上にあるものとしてみられています。これにより、市場では長期的な上昇トレンド入りの可能性が一層意識されています。
オンチェーンデータが裏付けるETHの加速局面
同アカウントはオンチェーンデータにも触れ、ネットワーク成長率などの指標が今年4月上旬(グローバル市場の底値)付近の水準へ戻りつつあると指摘しています。また、4月以降には約2倍の上昇局面が確認された点にも言及しました。
また「同じことが再び起きている。次に何が来るかは分かっているだろう」との見方を示し、今回も大幅な上昇トレンドへ移行しつつあると分析しています。
さらに同氏は、共同創設する市場分析コミュニティ「Glassnode」で得た知見を整理した詳細レポートを、限定公開のTelegramグループで配布する計画を明らかにしました。
史上3番目の速さで100億ドル突破
ステーキング増加と機関参入で高まるイーサリアム需要
ETH取引件数・ステーキング総量が過去最高に
2025年8月初旬には、イーサリアムの1日あたり取引件数(7日平均)が約174万件となり、2021年5月に記録した過去最高水準(約165万件)を上回りました。
また、ステーキングされたETHの総量も過去最高を更新しており、流動性ステーキングに対する米国規制当局の姿勢表明が一部で前向きに受け止められ、ネットワークのファンダメンタルズが一段と強化されています。
SEC(米証券取引委員会)の企業財務局は8月5日、一部の流動性ステーキングサービスや対応トークンについて「一定の条件下では証券に該当しない」との見解を示しました。
こうした見解はステーキング関連の法的リスク緩和につながる可能性があり、イーサリアムへの信頼感を支える材料となっています。
上場企業のETH保有量が1年で8倍超に増加
一方で、機関投資家や企業によるイーサリアムへの投資は拡大しています。
ロイターの調査によると、2025年7月末時点で上場企業がバランスシート上で保有するETHは少なくとも966,304 ETH(35億ドル/5,180億円相当)に達し、2024年末の約116,000 ETHから8倍以上に増加しました。
複数の新興企業が資産の一部をETHで保有する動きを見せており「ブルーチップ(優良)」でありながら成長余地を持つ資産としてイーサリアムを評価する向きもあります。
こうした企業の参入や蓄積需要の高まりが、今回の価格上昇の背景にもあると考えられています。
著名投資家が語るイーサリアム強気予想と警戒感
著名投資家からの強気な見解も相次いでいます。
仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者アーサー・ヘイズ氏は7月のブログで「仮想通貨市場は本格的な強気相場に入りつつある」と述べ、年末までにイーサリアムが1万ドル(約148万円)へ到達する可能性に言及しました。
当初は年内目標を5,000ドル前後としていましたが、直近の上昇を踏まえ、同氏は目標値を倍の1万ドルへ上方修正しました。
また、英国大手銀行スタンダードチャータードのデジタル資産部門も、企業によるETH保有が進めば年末までに4,000ドル超えが現実味を帯びると予測しています。
ただし、市場関係者の中には過度な楽観に警鐘を鳴らす声もあります。
仮想通貨財務コンサル企業Straitsbergのアヌジ・カルニク氏は「ETH保有は高度な技術志向を持ち、変動リスクを許容できる一部企業に限られる」と指摘しました。
仮想通貨市場は依然として価格変動が大きく、規制の不確実性も残っており、今後の価格推移や動向に一段と注目が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.82 円)
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Source:Glassnode創設者Xアカウント
サムネイル:AIによる生成画像




























