米ウェルネス飲料企業、ミームコインBONKを財務資産化へ
米国のウェルネス飲料企業Safety Shot(セーフティ・ショット)社は2025年8月11日、ソラナ(SOL)基盤のミームコイン「ボンク(BONK)」2,500万ドル(約36.9億円)相当を企業財務資産に加える新戦略を発表しました。
同社はボンクの創設者グループと戦略的提携を締結し、分散型金融(DeFi)分野における上場企業の新たな参画モデルを確立するとしています。
発表によれば、セーフティ・ショット社は既に全債務を解消し、1,500万ドル(約22.2億円)以上の現金を保有する堅固な財務基盤を維持しています。そのうえで、今回の合意に基づき、まず約2,500万ドル相当のBONKトークンが同社に割り当てられる予定です。
一方、セーフティ・ショット社は対価として3,500万ドル(約51.7億円)相当の優先株式(後に普通株式に転換可能)を発行し、ボンク側に提供する予定としています。
ミームコインが新規投資家の入口に
BONK導入で進化するセーフティ・ショットの財務戦略
BONKが持つ競合優位性と成長ポテンシャル
セーフティ・ショットは、競合するミームコインと比較して明確な優位性があることから、ボンクを財務資産の中核として位置づけています。
ボンクは高性能ブロックチェーンのソラナ上に構築されており、高速かつ低コストでの取引が可能です。この特性により、イーサリアム基盤のペペ(PEPE)などが直面する高額手数料や処理遅延の課題を相対的に抑制できると同社は説明しています。
さらに、インフレ型のドージコイン(DOGE)とは異なり、ボンクはコミュニティ主導のデフレ型トークノミクスを採用し、長期的な価値維持を図る仕組みを備えているとしています。
CoinMarketCapによれば、ボンクの時価総額は記事執筆時点で20億ドルを超え、世界で4番目に大きなミームコインとなっています。また、SolScanのデータではボンクのオンチェーン保有者数は98万を超え、コミュニティ規模の大きさも示されています。
BONK導入で描く資産基盤強化と多様化
セーフティ・ショット社のジャレット・ブーンCEOは「今回の戦略的パートナーシップは当社の企業進化における第一段階に過ぎません。当社を仮想通貨領域で最もエキサイティングなエコシステムの一つに融合させることで、大胆な第一歩を踏み出しました」とコメントしています。
同氏は「今後数日でこの戦略の全貌について株主の皆様と共有できることを楽しみにしています」とも述べ、今回の提携が次段階の事業戦略へつながる序章であるとの見方を示しました。
今回の提携により財務体質の強化が見込まれ、資産構成の多様化や株主価値創出の選択肢が広がるとの期待を示しています。
収益シェア取得が示す長期的コミットメント
さらにセーフティ・ショット社は提携発表翌日の2025年8月12日、ソラナ基盤のミームコイン・ローンチプラットフォーム「BONK.fun」の収益シェア権10%を取得したことも明らかにしています。
加えて、BONKの共同創設メンバーであるミッチェル・ルーディ氏を取締役会に迎えること、NASDAQで「BNKK」のティッカーシンボルを予約したことも公表しました。
同社によれば、単にトークンを保有するだけでなく、収益を生む分散型プラットフォームとの統合を深めることで、中長期の株主価値向上を図る方針です。また、BONKエコシステムへの継続的コミットメントも示しています。
仮想通貨活用で描く成長ビジョン
セーフティ・ショット社は、特許取得済みの血中アルコール低減飲料「Safety Shot」を展開してきた企業で、現在は伝統的金融と仮想通貨エコシステムの橋渡しを目指す新戦略を進めています。
同社は、DeFi分野で収益を生む資産を取得して仮想通貨財務戦略を構築する方針を掲げており、今回のボンク導入もその一環と位置付けています。
ソラナ系ミームコインとは?
仮想通貨導入が企業価値に及ぼす可能性
セーフティ・ショット社によるBONK導入は、従来の財務運用の枠を超える資産戦略であり、仮想通貨市場と上場企業の融合を後押しする事例となります。
ミームコインを企業財務に組み込む動きは市場でもまだ事例が少なく、今回の取り組みが将来的な企業の資産多様化モデルとして注目される可能性があります。
今後は規制動向や市場環境の変化を踏まえつつ、BONKエコシステムとの連携が同社の財務基盤と株主価値の持続的な向上にどの程度寄与するかが焦点となります。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.77 円)
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Source:Safety Shot公式発表
サムネイル:AIによる生成画像




























