11月20日が分岐点か、ビットコインに迫る転換期
仮想通貨アナリストのCryptoBirb(クリプトバーブ)氏は2025年11月4日、自身のX(旧Twitter)で「ビットコイン(BTC)市場が弱気サイクルに入ってから10日間が経過し、状況はより深刻化している」との見解を示しました。
CryptoBirb氏はビットコイン価格の上昇余地は限定的で、強気サイクルの終焉が近い可能性があると指摘しており、11月20日までに明確な価格上昇(ブレイクアウト)が見られなければ、現在の強気相場(ブルサイクル)は終了すると警告しました。
過去の相場でも、ピーク期間中に価格が上昇できなかった場合はその後に弱気相場へ移行する例があり、CryptoBirb氏は今回も同様の展開が起こる可能性に警鐘を鳴らしています。
Bad start.
We're in 10 days deep into bear side of the cycle. November is Bitcoin's best month but it started red.
And the deeper you look, the worse it gets.
Let me explain:
Let's start with cycle peak data:
→ 1078 days since Nov 2022 low, 101.2% complete.
→ 563 days… pic.twitter.com/RrWUBuDEi0— CRYPTO₿IRB (@crypto_birb) November 3, 2025
現在、サイクルの弱気局面に入ってから10日が経過しました。例年、11月はビットコインにとって最も好調な月ですが、今年は赤(下落)で始まっています。
さらに詳しく見ていくと、状況はより厳しいことがわかります。
・2022年11月の安値から1078日、サイクルの101.2%が経過
・半減期から563日経過、トップレンジ(518〜580日)の中に入ってから45日が経過
・ゴールデンゾーン(好調期)は静かに終わり、特にラリーは起きていない
・ピーク期間が閉じるのは11月20日まで、あと17日過去のサイクルでは、この期間にブレイクアウトが起きなかった場合、その後に下落局面が訪れました。(後略)
24時間で約15兆円消失
仮想通貨市場に警戒感、オンチェーンが示す異変
強気相場の限界期間に差しかかるビットコイン
CryptoBirb氏はビットコイン市場の周期性に着目し、オンチェーンデータに基づいて分析を行っています。
同氏によれば、2022年11月の最安値から約1,078日が経過し、過去の強気サイクル期間をほぼ消化した水準に達したと述べています。
ただし肝心の大幅な価格上昇は起きておらず、ピーク到達のタイムリミットが迫る中で新たな最高値更新が見られない現状にCryptoBirb氏は懸念を示しました。
2017年バブル期との酷似が示す懸念材料
2017年の仮想通貨バブル期には、ビットコイン価格が底打ちから1,068日後(2017年12月17日)にピークに達しました。
現在のサイクルはすでに1,078日を経過しており、依然として11万3,000ドル(約1,700万円)前後の抵抗線を突破できていないことから、今後ピークに達する可能性は日ごとに低下していると指摘しています。
テクニカルが示す11月の弱含み相場傾向
CryptoBirb氏は、直近の価格動向も下向きのシグナルを示しているといいます。
ビットコイン価格は過去最高値約12万6,000ドル(約1,950万円)から約16%下落しました。
同氏は、約11万3,000ドル付近に強いレジスタンス(上値抵抗)が存在し、現在価格が200日移動平均線(10万9,882ドル)を下回っていると指摘しています。
また、例年11月は平均で+17.5%と上昇傾向である一方、月初から下落した年はサイクルがすでに転換局面に入っている可能性が高いとの見方を示しており、11月4日現在の下落もこのパターンに当てはまる状況としています。
DeFi研究者が指摘する相場不安の複合要因
弱気材料が目立つ中、市場では他の専門家からも警戒の声が上がっています。
DeFi(分散型金融)研究者のイグナス氏は、現在の仮想通貨市場について「AIブームの投機過熱」「好材料が価格に反映されない停滞」「10月10日の急落後に露呈した不透明要因」など複数の懸念点を指摘しました。
また同氏はオンチェーン上の動きとして、長期保有者による売却増加や仮想通貨ETFからの資金流出が相場の下押し圧力になっているとも述べています。
一方、イグナス氏は米金融緩和への期待や機関投資家の参入が市場回復を後押しする可能性にも言及していますが、現状では弱気相場入りを警戒する見方が優勢で、明確な強気転換シグナルの出現が注視されています。
FRB議長発言が仮想通貨市場に影響
ビットコイン急落で上値重い展開、年末への警戒
11月に入りビットコイン価格は大口投資家の連鎖清算(ロスカット)の売りに押され、10万5,000ドル(約1,600万円)を割り込みました。
これは仮想通貨市場全体でここ数週間で最大規模となる約13億ドル相当のポジション精算が発生した影響であり、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を巡る先行き不透明感から投資家心理が弱気に傾いたことも背景にあります。
また、FRB高官の見解にばらつきが出て金融緩和策の先行きに不確実性が生じる中、市場のリスク回避志向が強まり、米ドル高や米国債利回りの上昇もビットコインの上値を抑えました。
こうした状況下、年内に強力な上昇材料が出ない場合は弱気局面が長引く可能性があるとの警戒感が広がっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.36 円)
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Source:CryptoBirb氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像




























