この記事の要点
- 2026年2月1日、ビットコイン価格が8万ドルを割り込み急落
- 同日、仮想通貨市場全体の時価総額が約1,830億ドル減少
- トランプ大統領がウォーシュ氏を次期FRB議長に指名
- 24時間で約25億ドル相当のレバレッジ取引が強制清算
- 米国とイランの緊張激化でリスク資産全体に売り圧力
仮想通貨市場、1日で約28兆円消失
2026年2月1日、ビットコイン(BTC)価格が週末取引で8万ドル(約1,240万円)を下回り、仮想通貨市場全体の時価総額が約1,830億ドル(約28兆円)減少しました。主要仮想通貨が同時に下落する全面安の展開となっています。
BTCは一時約76,000ドル(1,180万円)付近まで下落し、2025年4月以来の安値水準に達しました。イーサリアム(ETH)も一時約2,200ドル(約34万円)まで下落するなど、主要アルトコインも軒並み値を下げています。
市場急落の背景について、米仮想通貨メディアCoinCentralは、ドナルド・トランプ大統領がケビン・ウォーシュ氏を次期FRB議長に指名したことで、金融緩和継続への期待が後退した点を要因の一つとして挙げています。
また、過去24時間で約25億ドル相当(約3,880億円)のレバレッジポジション清算が発生したほか、米国とイランを巡る地政学的緊張の高まりも重なり、仮想通貨市場全体に強い売り圧力がかかったと伝えています。
恐怖指数16、投資家心理が歴史的水準に
ビットコイン急落、清算連鎖と地政学リスクが直撃
FRB新議長にウォーシュ氏指名で市場に警戒感
トランプ大統領によるウォーシュ氏の次期FRB議長指名により、市場では将来的な金融引き締め強化への警戒感が広がりました。
ウォーシュ氏は最近になって仮想通貨業界に理解を示す発言をしていますが、過去にはビットコインを批判し、2011年には量的緩和への反対票を投じるなど、金融タカ派として知られています。
市場では「パウエル現議長と同様の金融引き締め路線が続く」との見方が広がっており、仮想通貨などリスク資産への逆風となるとの指摘が出ています。
アネックス・ウェルス・マネジメントのエコノミストであるブライアン・ジェイコブセン氏は「今回の急落はリスクを再認識させた。今後さらなる売りが起きてもおかしくない」との見解を示しました。
強制清算25億ドルで流動性悪化
同時に、市場内部での大規模なポジション清算(ロスカット)と大口の売り浴びせも、下落圧力を一段と強めた要因とされています。
CoinCentralによると、ビットコインが8万ドルを割り込むとレバレッジ取引の解消が連鎖し、24時間で約25億ドル相当のポジションが強制清算されています。
特にイーサリアムでは約11億ドル、ビットコインでは約8億ドルの建玉が一斉に精算され、過去最大規模のロスカットとなりました。
さらに、オンチェーンデータによれば、大手仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)だけでも約17,000 BTCが短時間で売却され、Binance(バイナンス)やCoinbase(コインベース)など他の大手取引所でも売り注文が観測されました。
突発的な大量売却が市場の流動性を逼迫させ、価格下落と強制清算の連鎖を招いたと分析されています。
実際、BlackRock(ブラックロック)社のビットコインETFでは1月下旬の1週間で約9.5億ドル(約1,470億円)もの資金流出が記録されており、市場全体で機関投資家によるリスクオフの動きが強まっていました。
米イラン緊張と制裁強化が心理悪化を誘発
地政学リスクの高まりも、投資家心理を冷え込ませる要因とされています。
トランプ大統領がイランに対し軍事行動も辞さない構えを示したことで中東情勢の緊張が高まり、原油高に伴い安全資産の金やスイスフランに資金が流入する一方、ビットコインは「デジタルゴールド」として避難先とはならず下落基調を強めました。
さらに米財務省外国資産管理局(OFAC)は1月30日、イランの革命防衛隊(IRGC)関連資金を扱った疑いで英国拠点の暗号資産取引所2社(ZedcexとZedxion)を初めて制裁指定しました。
当局は「制裁逃れネットワークへのさらなる措置も辞さない」と警告しており、規制強化への懸念も広がっています。
テクニカル指標が下落継続を示唆
テクニカル分析の観点でも弱気のシグナルが確認されています。
CoinCentralによると、ビットコインは週足チャートで上昇ウェッジを形成後、弱気フラッグを経て50週移動平均線を割り込んでおり、8万ドルを下回ったことで調整局面入りが示唆されました。
アナリストの間では次の下値目安を78,000ドル付近とする見方が多く、これを割り込むと7万5,000ドル台半ばまで下落する可能性があるとの指摘もあります。
著名トレーダーのピーター・ブラント氏も主要サポート割れの場合にはビットコインが6万ドル(約930万円)近辺まで下落する可能性があると警鐘を鳴らしています。
「6.9万ドルor10万ドル」予測拮抗
ビットコイン続落中、今後の注目材料とは
記事執筆時点でビットコイン価格は7万7,000ドル前後となっており、過去1週間で約12%下落しています。イーサリアムなど他の主要銘柄も軒並み低迷しています。
次期FRB議長人事を巡っては上院与党内から異論が出ており、ウォーシュ氏の承認は不透明となっています。トランプ大統領は利下げを迫っていますが、ウォーシュ氏が就任すれば独立性を維持し金融引き締め路線を継続するとの見方が有力です。
イラン情勢の緊迫化はビットコインなどリスク資産に逆風となる一方、緊張緩和や政策転換の兆しが見えれば市場心理が改善に向かう可能性があります。
今後はFRB議長指名の承認プロセスや米国の経済指標・金融政策の動向、国際情勢の変化などが仮想通貨市場に影響を及ぼすとみられ、次なる注目材料として市場参加者の関心を集めています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.22 円)
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Source:CoinCentral報道
サムネイル:AIによる生成画像





















