この記事の要点
- ドイツ最大のリテール銀行INGドイツが2026年2月2日、個人向け仮想通貨ETN提供を開始
- BTC、ETH、SOL連動の上場投資証券を既存証券口座で直接取引可能に
- ウォレット不要で仮想通貨投資が可能となる新しいアクセス手段を提供
- VanEckやBitwiseなど複数発行体の商品で多様な資産への分散投資が可能
- 規制下の安全な市場環境で手数料無料プランもあり、投資のハードルを低減
仮想通貨ETNが証券口座で直接取引可能に
ドイツ最大のリテール銀行であるING Deutschland(INGドイッチュラント)は2026年2月2日、個人投資家向けにビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)に連動する仮想通貨ETN(上場投資証券)の提供を開始しました。
これにより、既存の証券口座を通じて、ウォレットや秘密鍵なしに仮想通貨に投資できるようになり、一部商品ではステーキング報酬が利回りとして反映される仕組みも導入されています。
提供されるETNは、主要な発行体が実際の仮想通貨を裏付け資産として保有する物理連動型の商品で構成されており、ドイツ国内の規制証券市場で取引されます。
INGドイツによると、発行体にはVanEck、Bitwise、21Shares、iShares(ブラックロック)などが参画しており、BTC、ETH、SOLのほか、アルゴランド(ALGO)、アバランチ(AVAX)、ポルカドット(DOT)など複数の銘柄に対応しています。
同社は、今回の取り組みにより、規制された環境下で仮想通貨市場にアクセスできる選択肢を顧客に提供するとしており、今後もデジタル資産対応の拡充を進める方針です。
プライベート顧客向け仮想通貨取引を検討
仮想通貨ETNで広がる個人投資の選択肢
ETHやSOL対応ETNのリターン構造
INGドイツは、個人投資家向けに証券取引所で取引可能な仮想通貨ETN(Exchange Traded Note)の提供を開始し、仮想通貨へのアクセス手段を拡充しています。
対象通貨の価格に連動して価値が変動し、発行体が実際に該当資産を保有する物理裏付け型である点が特徴です。
INGドイツによれば、ETHやSOLに連動する一部のETNには、ステーキング報酬が利回りとして反映される仕組みが採用されています。
この仕組みにより、投資家は通貨を直接保有せずに利回りを得ることが可能です。
提携発行体と多様なETNラインナップ
発行体には、VanEck、Bitwise、21Shares、iShares(ブラックロック)などの大手資産運用会社が名を連ねています。
提供開始時点で約50銘柄のETNが利用可能であり、BTC、ETH、SOLのほか、アルゴランド(ALGO)、アバランチ(AVAX)、ポルカドット(DOT)など多様な仮想通貨をカバーしています。
発行体ごとに商品構成が異なり、VanEckは11銘柄の仮想通貨ETNを、BitwiseはBTCやETHに加えて「MSCIデジタル資産セレクト20指数」に連動するETPを提供しています。
INGドイツは、複数の発行体との提携を通じて多様な資産への分散投資を可能にし、投資家が柔軟にポートフォリオを構築できる環境を提供したと説明しています。
定額手数料と積立無料のコスト構造
INGドイツによると、1,000ユーロ(約184,000円)以上のETN買注文は、取引手数料が無料となっています。
1,000ユーロ未満の取引については、3.90ユーロ(約720円)の固定手数料が適用される設計です。加えて、定期積立プラン(Sparplan)による購入は、執行手数料が発生しないとしています。
INGは、長期積立を促進する目的で手数料の透明性と予測可能性を重視し、継続的な投資を支える環境を整備したと説明しています。
1年以上保有で非課税となる税制優遇
税制面においては、ドイツ国内では仮想通貨を1年以上保有した場合の売却益が非課税とされる優遇措置があります。
ETNによる投資にも同様の非課税措置が適用されるとされ、長期保有による税制メリットが見込まれます。
ただし、INGはこれら商品について「極めて値動きの激しい資産クラスであり、元本割れや最悪の場合の全損リスクがある」と注意喚起を行っています。
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金融機関が加速する仮想通貨投資インフラ整備
規制下で広がるアルトコイン投資の選択肢
銀行業界における仮想通貨対応は世界的に拡大しており、INGドイツの取り組みもその流れの一端とされています。
2025年10月にはビットコイン価格が過去最高値を記録し、仮想通貨関連ETFおよびETNへの資金流入額は週あたり59.5億ドル(約9,260億円)に達し、ドイツ市場だけでも単週3億ドル(約465億円)を超える流入が確認されました。
アルトコインに連動する商品にも高い資金流入があり、特にソラナやエックスアールピー(XRP)を対象とした商品が注目を集めています。
規制下での仮想通貨投資手段に対する関心の高まりが、各国市場で共通の傾向として観測されています。
銀行主導で進むカストディ提供体制の構築
欧州では、スイスのUBSが富裕層向けプライベートバンキング部門において仮想通貨投資サービスを段階的に導入する計画を進めており、ドイツでもコメルツ銀行やドイツ銀行が仮想通貨カストディ業務への本格参入を表明しています。
なお、ドイツ銀行は仮想通貨取引所Bitpandaと連携し、2026年中にカストディ業務を開始する予定です。
こうした動向を背景に、今後はMiCA(欧州仮想通貨規制)の施行により、規制の明確化が進むと見られています。
銀行による仮想通貨関連サービスの提供環境が整備されることで、今後も他の大手金融機関による参入が相次ぎ、さらなる商品多様化と市場拡大が期待されます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.57 円、1ユーロ=183.75 円)
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Source:INGドイツ発表
サムネイル:AIによる生成画像



























