RWAトークン化市場「15か月で3倍超」190億ドル規模に到達

RWAトークン化市場「15か月で3倍超」190億ドル規模に到達

この記事の要点

  • CoinGeckoがRWAトークン化市場193億ドル到達を報告
  • 15か月で3倍超に拡大、国債・金トークンが成長を主導
  • 市場はステーブルコインの6.4%規模へ拡大し存在感強まる

まずはRWA(現実資産)トークン化を詳しく

目次

RWA市場193億ドル、15か月で3倍超に

仮想通貨関連データを提供するCoinGecko(コインゲッコー)は2026年4月30日、2026年第1四半期のRWA(現実資産)トークン化市場が193億ドル(約3兆円)に達したとするリポートを公表しました。

この規模は2025年初頭の54億ドル(約8,500億円)から15か月で3倍超に拡大しており、トークン化された米国債と金連動トークンが成長を主導しています。

同リポートはトークン化市場の規模がステーブルコイン市場全体の6.4%に達したと指摘しており、機関投資家の資金流入が進む領域として存在感が強まっています。

あわせて、米資産運用大手グレースケールはトークン化を「約300兆ドル(約4.7京円)規模に成長しうるメガトレンド」と評価し、インフラ層のブロックチェーン銘柄に長期的な投資機会があると指摘しています。

市場は初期段階に位置付けられる一方で、資金・制度・インフラの三要素が揃いつつあり、本格的な拡大局面への移行が進んでいます。

「国債トークンと金」拡大を牽引した2本柱

国債90億ドル増、BUIDLが採用を先導

CoinGeckoのリポートによると、15か月間の成長分のうち90億ドル(約1.4兆円)をトークン化国債が占めており、市場拡大の中心的な役割を担っています。

トークン化国債はブラックロックの「BUIDL」に代表されるように、機関投資家の法人財務管理を主な用途として設計されたケースが多く、既存の短期金融市場の代替手段として採用が広がっています。

米国の金利高止まりを背景に、オンチェーンで利回りを得られる国債トークンへの需要が拡大し、参入障壁の低下とあわせて資金流入を後押ししました。

XAUT・PAXG、金セグメントの9割を独占

一方、国債に次ぐ成長ドライバーとなったのがコモディティで、トークン化コモディティ全体は289%増の55億ドル(約8,640億円)に拡大しました。

なかでもTether(テザー)の「XAUT」とパクソスの「PAXG」の金連動2銘柄が、コモディティセグメントの成長の89.1%を占めており、金価格の上昇局面で需要が集中した構造が鮮明になっています。

こうした現物トークンの拡大は、デリバティブ市場にも波及しています。

同リポートによると、RWA資産に連動したパーペチュアル契約(無期限レバレッジ取引)の出来高は、Q1 2026だけで5,248億ドル(約82.4兆円)に達し、2025年通年の3,130億ドル(約49.2兆円)をすでに上回りました。

なかでもハイパーリキッド(Hyperliquid)のHIP-3が月間シェアを2.8%から28.6%へ急伸させており、RWA関連取引のインフラとしての存在感を高めています。

グレースケールが挙げる6つの受益銘柄

グレースケールはこうした市場拡大を受け、トークン化市場への投資手段として「基盤インフラとなるブロックチェーン銘柄」に着目すべきだとの見方を示しています。

同社は約300兆ドル規模の証券市場や不動産市場が段階的にオンチェーンへ移行すると見通しており、現時点では全体の0.01%にとどまると述べています。

具体的な受益銘柄として、短期的にはプライバシー機能を備えた機関向けネットワーク「カントン(CC)」を、長期的にはイーサリアム(ETH)ソラナ(SOL)などのオープンネットワークを挙げています。

ただし、300兆ドルはあくまで長期的な市場移行の上限シナリオであり、現時点の193億ドルとは数桁の差がある点には注意が求められます。

FCA指針とNYSE参入、制度面の空白が埋まる

市場規模が拡大する一方で、トークン化資産の法的な扱いについても各国で整備が進みつつあります。

英国では金融行動監視機構(FCA)が2026年5月1日に、トークン化ファンドの運用指針を公表し、約22兆ポンド(約3,520兆円)規模の投資ファンド市場にトークン化技術を導入する枠組みが示されました。

米国でも、ニューヨーク証券取引所(NYSE)がトークン化証券の取引・決済基盤の構築に向けてRWA大手セキュリタイズと覚書を締結しており、世界最大の証券取引所がトークン化証券市場へ参入する動きが本格化しています。

民間側でも、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」が約20億ドル(約3,140億円)規模に成長し、UniswapXを通じたDeFiとの接続が進展するなど、制度と商品の両面で基盤づくりが進み、RWA市場の実用化を後押ししています。

制度整備と市場拡大が並行して進むなかで、RWAトークン化は従来の金融とブロックチェーンをつなぐ主要分野として、今後の展開が注目されます。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.08 円)

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Source:CoinGecko RWAリポート2026
サムネイル:AIによる生成画像

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