この記事の要点
- メタプラネットがQ1決算発表、本業3.5倍増も最終赤字に
- BTC評価損1,163億円計上、保有量は4万BTC超へ拡大
メタプラネットQ1、本業3.5倍増も最終赤字
株式会社メタプラネットは2026年5月13日、2026年12月期第1四半期(1〜3月)の連結決算を発表しました。
連結売上高は30億8,000万円(前年同期比251.1%増)、営業利益は22億6,700万円(同282.5%増)となり、いずれも前年同期から約3.5倍の水準まで拡大しました。
一方で、ビットコイン(BTC)価格の下落にともなう評価損1,163億5,600万円を計上した影響で、経常損失は1,149億2,800万円、四半期純損失は1,144億9,300万円となっています。
ビットコイン関連事業の拡大によって本業収益は大きく伸びたものの、BTC価格下落にともなう会計上の評価損が最終損益を押し下げる形となりました。
メタプラ、壮大なBTC投資戦略
BTC保有4万超え、インカム事業が収益柱に
四半期で5,075BTC積み増し、4万超に
今回の決算で巨額の純損失と本業増益が併存した背景には、四半期を通じて進んだ大規模なビットコイン積み増しがありました。
同社の第1四半期末時点のビットコイン保有量は40,177BTCとなり、2025年12月末の35,10 2BTCから3カ月で5,075 BTCを上積みしました。
この積み増しにより、2026年5月時点では国内上場企業が保有するビットコイン全体の約87%を同社が占める規模となり、保有額も5月12日の終値ベースで約5,140億円に達しています。
世界の上場企業のなかでも、同社のビットコイン保有量は3番目の規模となりました。上位には米ストラテジー(旧マイクロストラテジー)とTwenty One Capital(トゥエンティ・ワン・キャピタル)が位置しています。
インカム事業が連結売上の96.9%占有
こうして積み増したビットコインは、ビットコイン・インカム・ジェネレーション事業を通じて収益源として活用されています。
同社によると、この事業では保有する待機資金を証拠金として活用し、プットオプションの売却などを通じてプレミアム収益を確保しています。
ビットコインデリバティブのオプションプレミアム収入は25億3,600万円となり、前年同期の7億7,000万円から大幅に増加しました。あわせて、デリバティブの評価益4億3,200万円も計上されています。
同社は、インカム事業による収益拡大によって、Q1のBTC実質純取得単価が四半期VWAP(出来高加重平均価格)に近い水準まで低下したと説明しています。
インカム事業を中心とするビットコイン関連事業の売上高は29億8,370万円に達し、連結売上高の96.9%を占めるまでになりました。
BTCイールド2.8%増、株式増を上回る
同社は資本効率を測る主要KPIとして「BTCイールド」を採用しており、完全希薄化後発行済株式数に対する1株当たりBTC保有量の増加率を開示しています。
第1四半期末の完全希薄化後1,000株当たりBTC保有量は0.0247319 BTCとなり、前四半期末の0.0240486 BTCから2.8%増加しました。
背景には、株式数の増加を上回るペースでビットコイン保有量を積み増してきた経緯があります。
同社は「ビットコイン・スタンダード採用以降、完全希薄化後発行済株式数が7.13倍に拡大した一方、総ビットコイン保有量は同じ期間に284.94倍へと増加した」と説明しています。
株式の増加を大きく上回るペースでBTCを積み増しており、1株当たりの価値向上につながっていると同社は強調しています。
還元率1.6%「メタプラネットカード」
優先株上場は協議段階、金融インフラも拡大
優先株上場へ、東証と事前相談を開始
こうしたビットコイン積み増しを支える資金調達の柱として、同社は優先株の活用に向けた準備を進めてきました。
メタプラネットは、A種・B種種類株式の上場可能性について東京証券取引所との事前相談を開始しているものの、所定の上場審査が必要であり、審査結果によっては上場が実現しない可能性もあると説明しています。
代表執行役員CEOのサイモン・ゲロヴィッチ氏は決算発表と同日、Xへの投稿で上場手続きに時間を要している背景についてXの投稿で説明しました。
同氏は、国内で現在上場している優先株は6種類に限られ、同社が計画するものは実現すれば国内7例目、かつ償還期限のない永久型優先株としては初の事例になる可能性があるしています。
本邦市場における上場優先株式は依然として限定的であり、当社が予定している優先株式は、本邦市場における7例目であり、かつ初の償還期限のない永久型優先株式となります。これは、日本の資本市場の発展にとって重要な一歩であると同時に、上場までのプロセスを丁寧に進める必要がある理由でもありま…
— Simon Gerovich (@gerovich) May 13, 2026
金融インフラへ進出、子会社2社を設立
資金調達を進める一方で、同社は金融インフラ分野への投資拡大も進めています。
第1四半期中には、ビットコイン関連インフラへの投資を担う子会社「メタプラネット・ベンチャーズ株式会社」と、米国拠点の「メタプラネット・アセットマネジメント」の設立を決議しています。
このうちベンチャーズは、日本初の円建てステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC株式会社への出資も予定しており、ビットコイン関連の金融インフラ領域へ事業展開を広げています。
通期見通しとして、同社は2026年12月期の連結業績予想に売上高160億円(前期比79.7%増)、営業利益114億円(同81.3%増)を見込んでいます。これに対するQ1時点の進捗率は、売上高で19.2%、営業利益で19.8%となりました。
優先株上場の進展やビットコイン価格の変動が、今後の資金調達や業績にどう影響するかに引き続き注目が集まっています。
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