クラリティ法案の年内成立「50%」に後退、日程調整が壁に|Galaxy分析

クラリティ法案の年内成立「50%」に後退、日程調整が壁に|Galaxy分析

この記事の要点

  • Galaxy Digital、CLARITY法案の年内成立確率を60%→50%へ引き下げ
  • 上院の審議日程逼迫が主因、7月上旬が成立見通しの分岐点に
目次

Galaxy「CLARITY年内成立は五分五分」

米Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)のリサーチ部門は2026年6月26日、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」が2026年内に成立する確率を、これまでの60%から50%へ引き下げたと公表しました。

引き下げの理由について同部門のアレックス・ソーン氏は、法案の内容ではなく、上院本会議の審議日程が週を追うごとに逼迫し、十分な審議時間を確保しにくくなっている点を挙げています。

同法案は5月14日に上院銀行委員会を15対9で通過し、6月1日に上院立法カレンダーへ「第423号」として記載されたものの、本会議で採決する日程は示されないまま据え置かれています。

上院は7月末から夏季休会に入る予定で、それまでに農業委員会との法案一本化や本会議入りの動議、修正審議を終える必要があり、年内成立へ向けたスケジュールは一段と厳しい局面を迎えています。

「日程・争点・票読み」残る課題

7月初旬が事実上のタイムリミット

成立確率の引き下げは今回が初めてではなく、ソーン氏は6月5日のノートでも年内成立の見通しを60%へ下方修正しており、そこから今回さらに50%へ引き下げました。

背景には、銀行委員会と農業委員会が進める法案条文の一本化がなお完了していない事情があり、スタッフレベルで調整は続く一方、統合後の法案テキストは依然として公表されていません。

同氏は、多数党のジョン・スーン院内総務が遅くとも7月初旬までに本会議の日程を示さなければ、年内成立は難しくなるとの見方を示しています。

この時期を過ぎれば審議は9月以降へ持ち越され、中間選挙が近づくにつれて賛否の分かれる法案は採決日程へ組み込みにくくなるため、成立可能性はさらに低下するとみています。

審議枠を奪うFISA・NDAA・住宅法案

日程が逼迫する背景には、CLARITY法案以外にも優先度の高い法案が相次いで控えている事情があります。

外国情報監視法(FISA)702条は6月12日に失効しており、グラスリー・コットン・ワーナー各議員がまとめる再授権法案も上院で審議時間を確保する必要があります。

毎年成立が求められる国防権限法(NDAA)の審議も夏季休会前に予定されており、CLARITY法案へ割り当てられる時間は限られています。

加えて6月24日には、トランプ大統領が超党派の住宅関連法案への署名を見送り、市民権の証明を求める選挙関連法案「SAVE法案」を優先して可決するよう議会へ求めました。

住宅関連法案は下院で賛成358・反対32、上院でも賛成85・反対5と大差で可決したものの、署名条件を巡る問題により再び審議日程へ影響を及ぼす状況となっています。

一方、スーン院内総務はSAVE法案について可決に必要な票数を確保できていないとの認識を示しており、休会前の限られた審議日程を巡る調整はさらに難しくなっています

票読みを分ける倫理規定と開発者保護

日程面に加え、法案内容を巡る調整もなお続いており、倫理規定や開発者保護を巡る論点が、賛成票の積み増しを難しくしているとソーン氏はみています。

最大の争点となっているのは倫理規定で、利益相反の防止を求めるヴァン・ホーレン議員の修正案は委員会で11対13の僅差により否決されました。

民主党のルベン・ガレゴ議員とコリー・ブッカー議員は、実効性のある倫理基準の導入を法案支持の前提条件として求めています。

本会議では可決に60票が必要となる一方、共和党からもジョシュ・ホーリー議員とランド・ポール議員が反対に回る可能性があるとソーン氏はみています。

そのため、共和党内の造反を補うだけの民主党票を確保できるかどうかが、成立を左右する重要な要素になると分析しています。

開発者を保護するブロックチェーン規制確実性法(BRCA)の条項についても、不正資金対策を重視する議員からは、追加修正を求める声も上がっています。

7月上旬が成立見通しの分岐点

ソーン氏は、年内成立の可能性を再び押し上げる第一の条件として、銀行委員会と農業委員会による統合テキストの公表を挙げました。

あわせて、倫理規定やBRCAを巡る調整が進み、民主党の安定した賛成票を確保できることに加え、指導部が7月中の本会議入りを確約することも重要な条件としています。

今後2週間以内に審議日程が示されれば成立確率は60%以上へ戻る可能性がある一方、7月半ばまで進展がなければ見通しはさらに厳しくなるとの見方を示しており、7月上旬までの議会指導部の対応が年内成立の見通しを左右する重要な期限になるとしています。

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Source:アレックス・ソーン氏X投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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