この記事の要点
- Galaxy幹部、CLARITY法案の成立確率を30%に下方修正
- 上院で統合法案は公表済みも、超党派の支持不足で成立の見通しが後退
Galaxy分析「クラリティ成立は30%」
米Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)のリサーチ責任者アレックス・ソーン氏は2026年7月24日の週次リサーチブリーフで、仮想通貨の市場構造を定めるCLARITY(クラリティ)法案が年内に成立する確率を30%に引き下げました。
ソーン氏は「統合テキストは公表されたが、可決に必要な連携体制は目に見える形で整っていない」と述べ、法案の条文がまとまったことと、成立に必要な支持を確保できるかどうかは別問題との見方を示しました。
上院共和党は7月22日に銀行・農業両委員会の内容を統合した改訂版を公表し、本会議での採決に向けた準備を進めているものの、法案成立には超党派の支持確保が課題として残っています。
こうした状況を踏まえ、同氏は6月下旬時点で50%としていた成立確率を見直しており、上院の日程を逆算すると採決手続きへ移行できる実質的な期限は7月30日夜になるとしています。
「クラリティ法案改訂版」公開
統合版テキスト公表も票数確保に壁
倫理規定・法執行条項が新たに追加
ソーン氏が分析の前提とした統合版法案テキストは全616ページ・104条で構成され、上院銀行委員会と農業委員会がそれぞれ可決した内容を柱としています。
銀行委員会案は2026年5月14日に賛成15・反対9で超党派の支持を得て可決され、仮想通貨(暗号資産)を証券と商品のどちらに分類するかを整理する部分が統合版にそのまま引き継がれました。
一方、農業委員会案は1月29日にジョン・ブーズマン委員長のもとで委員会を通過しており、CFTC(商品先物取引委員会)に現物市場の監督権限を与える内容が中心となっています。
この二つに加え、統合の過程で新たに加わったのが政府高官の倫理規定で、ルミス議員は大統領を含む全連邦政府高官による営利目的のデジタル資産の発行・後援を禁じるとXで説明しています。
また、詐欺対策や捜査支援を盛り込んだ法執行関連の条項や、ステーブルコイン規制法「GENIUS(ジーニアス)法」への修正条項も今回新たに追加されました。
53議席でも確実な賛成は50票程度
統合版テキストがまとまった一方で、ソーン氏は「票読み」を最大の障害として挙げました。
共和党は上院で53議席を持つものの、ジョシュ・ホーリー議員とランド・ポール議員は反対に回ると報じられており、6月に入院したミッチ・マコネル議員も採決を欠席したままだと同氏は整理しています。
こうした状況から、共和党内で確実に見込める賛成は約50票にとどまり、野党民主党の議事妨害(フィリバスター)を打ち切るための60票には民主党から10票程度の上積みが欠かせないと同氏は説明しました。
民主党7人「倫理・消費者保護が不十分」
不足する票を補う存在として注目されてきた民主党の交渉グループは7月22日、キャサリン・コルテス・マスト議員ら7人の連名で「共和党提案のCLARITY法案は現状では不十分だ」とする共同声明を発表しました。
声明では「倫理規定・消費者保護・不正資金対策・利益相反・市場の健全性」の5分野を挙げ、いずれも条項の強化が欠かせないと求める一方、「今後もゴールラインを越えるための取り組みを続ける」と交渉を続ける姿勢も示しています。
なかでも批判の中心となっているのが倫理規定の執行体制で、上院銀行委員会の野党側筆頭を務めるエリザベス・ウォーレン議員は「この法案は廃案にすべきだ」とする声明を発表しました。
同議員は執行権限が司法省に限られ、州司法長官による提訴が明文で排除されている点を挙げ、トランプ大統領の仮想通貨収入を止められないと訴えています。
ウォーレン氏「倫理規定は骨抜き」
7月30日夜が期限、年内成立の瀬戸際
与野党の隔たりが埋まらないなか、議事日程を握るジョン・スーン上院院内総務も今週、CLARITY法案を含む懸案について「休会前に完了させることはできないだろう」との認識を示しました。
上院は8月7日まで議会を開く予定となっているものの、8月10日から州活動期間(夏季休会)に入るため、ソーン氏は採決手続きに入れる実質的な期限を7月30日夜と見積もり、それまでに通過しなければ年内の成立見込みは大きく後退すると分析しています。
統合版テキストを公表したルミス議員も「今後数週間は、これを正しく実現できる数年ぶりの最後の好機になるだろう」と述べ、数日以内に民主党と合意する意欲を示しています。
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Source:アレックス・ソーン氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像


























