ブロックチェーンが保証するダイヤモンドの品質|原産国などの流通プロセスが追跡可能に
ブロックチェーン技術は品質保証にも大きく貢献することができます。中国で初めてのオンライン保険会社として注目されている「衆安保険(Zhong An Online)」の子会社「衆安科技(ZhongAn Technology)」は、76万個ものダイヤモンドの色や原産国などの情報を独自のBlockchain上に記録することによって、あらゆるプロセスを追跡できる方法で管理していることを明らかにしました。
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衆安科技は、「このプロジェクトは高級品業界でのトレーサビリティを高めるために立ち上げられた」と説明しています。この製品はダイヤモンドのオンライン取引会社である「Ediams」と衆安が共同設立した新しい子会社「Diamsledger」を通じて販売されています。
衆安独自のブロックチェーンネットワーク上に構築され、同社のクラウド・プラットフォーム「Anlink」でホストされているこのアプリケーションは、
・ダイヤモンド販売業者
・加工会社
・税関
・ロジスティクス企業
・取引センター
などのダイヤモンド・サプライチェーン上の選ばれた関係者を対象に展開されます。
同社は最終的な目標について、『製造の段階から実際に顧客の元に届くまでの、ダイヤモンドに関するあらゆる情報の追跡が可能な"透明性の高い台帳"を分散型ネットワーク上で提供すること』だと説明しています。
このシステムは、GIA、NGTC、HRDといった以前から利用されていたダイヤモンドの証明書と並行して使用することもできるとのことで、購入者はダイヤモンドの証明書番号を入力することによって「Diamsledger」のポータルからすべての情報を確認することができます。
DiamsledgerのZhang Yongwen(チャン・ヤンウェン)CEOは、「7月中旬までに760,000個のダイヤモンドの情報がAnlinkにアップロードされた」と述べており、「このアプリケーションは、主に色や原産地といったダイヤモンドの物理的な情報を記録する従来の証明書とともに二重保証を提供する」と説明しています。
衆安はこれまでにも食品サプライチェーンの追跡や記録のためのブロックチェーンアプリケーションや、海賊版の作成といった著作権侵害などからメディアを保護するために設計されたブロックチェーンソリューションの特許出願なども行なっています。
ブロックチェーン技術は、様々な商品やコンテンツを管理・追跡することが可能であり、そのような活用事例では特に魅力的な技術であることを実感することができます。このような利点を活用しているプロジェクトはすでに数多く存在しており、ダイヤモンドなどの宝飾品だけでなく、食品やブランド物のバック、画像や動画などのデータなどのような様々なものを安全に管理するためにも活用されています。
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