自殺的な中国人民銀行ビットコイン規制の将来
先日の中国人民銀行がきっかけとなったビットコイン下落から数日が経ちました。
OkCoin と Huobi はマネーロンダリングシステム改善のために中国人民銀行からの指示を受けて、1ヶ月間の取引中断を実行しています。
今回の騒動で、一度は弱気に傾いたビットコイン市場は数日の時間をかけてだんだんと強気が戻ってきていますが、
一難去って、また一難、
今回の件で OkCoin と Huobi は、取引所のユーザーが大量に離れるのを阻止するために、ユーザーアカウントとそのビットコイン口座を「解約禁止」にする可能性が出てきました。
つまり「退会禁止」という強行手段です。
なぜこのようなことになっているのでしょうか?
マネーロンダリング対策かユーザー保護か?
今回の騒動は、中国のビットコインユーザーにとって迷惑以外の何物でもなかったはずです。
しかし、更に中国規制当局は「ユーザー情報の強制保管」を実行しようとしています。
マネーロンダリングを防止のために、ユーザーは自分の口座からビットコインを引き出すという当たり前のこともできず、
更に、顧客情報を取引所内のサーバーに保管し、ハッカーリスクにて顧客情報を盗難の危険にさらしている可能性も出てきました。
この一連の行動は、規制当局にとって重要なのが
「マネーロンダリング規制 > ユーザー保護」だということを思わせます。
ビットコインはこれまでの通貨とは違い、「誰にも縛られない」ことが最大のメリットのはずです。
しかし、今回の一件はそれとは全く逆の事例であり、非常に疑問が残ります。
規制は最悪かつ自殺的なことだ
とあるアナリストによると今回の規制当局の行動は”最悪だ”という声も上がっています。彼は
「今回、30日間の強制凍結を強行することは最悪であり、自殺的だ。この期間の終わりには、ユーザーがより良い環境へ移り出すことは明白で、中国取引所からの衝撃的な脱出が行われるはずだ。」とコメントしています。
続けて彼はこう語っています。
「取引されているものがビットコインであれ、何であるにせよ、摩擦が少ない地域が最終的に生き残ります。規制とは摩擦です。摩擦が少なく、参入障壁が低い市場では、参加者が増え、効率性が向上し、コストが削減されます。」
「ビットコインの取引所やウォレットの切り替えは簡単なことで、摩擦が大きい市場は生き残ることはできません。
ビットコインは純粋な市場で、悪いアプリ、悪いサービス、制限、そして摩擦から遠ざかります。」
「アプリを使っている人々がどんな人でも関係ありません。サービスに不手際があれば期待を失墜させた後、ユーザーは逃げるでしょう。」
規制で崩壊 or 緩和で成長か?
中国では事実上、ビットコインの新しいソフトウェア、サービス、ツールを国民が無料で公開する前に、検査とライセンスを取得しなければならないソフトウェア制御法まで作る準備をしています。
これは更にビットコイン市場を縛る法案であり、中国のビットコイン市場の発展を妨げるものになります。
ビットコインは純粋な市場原理で動いていて「悪い動き」は極端に嫌う習性があります。
今回の中国規制当局の判断は、中国でのビットコイン市場を崩壊させる可能性まであります。
以前の記事でもお話ししましたが、すでにビットコインは 100%規制することが不可能なシステムになってしまっています。
ユーザービリティを下げてまで、規制する理由は本当にマネーロンダリングだけなのでしょうか?
中国のビットコイン市場はまだまだ大きな不安要素を抱えてしまっていて、それが後々中国のビットコイン市場を崩壊させるほどリスクでないことを願います。