【追記あり】コインチェック「ナスダック上場」の期限を1年延長

by BITTIMES   

ナスダック上場の延期計画発表

Coincheck(コインチェック)の親会社であるマネックスグループは2023年5月31日に「コインチェックのNASDAQ上場」に関する進捗状況を発表し、特別買収目的会社(SPAC)との合併期限を1年延長する計画を発表しました。

コインチェックは2022年3月に「NASDAQへのDe-SPAC上場計画」を発表しており、その後2022年10月には「2023年7月を契約期限としてナスダック上場を予定していること」が発表されていました。

なお、SPAC(特別買収目的会社)とは「特定の事業を有していない未上場企業の買収を目的として設立された企業」のことであり、コインチェックのNASDAQ上場計画では、SPACとの合併を通じて上場する"De-SPAC"と呼ばれる仕組みが採用されています。

マネックスグループの連結子会社でコインチェック株式会社の持株会社となる予定の「Coincheck Group B.V.(CCG)」とNASDAQに上場しているSPACである「Thunder Bridge Capital Partners IV, Inc.(THCP)」は、両社の合併によるNASDAQ上場に向けた手続きを協力して進めています。

昨年10月の発表では合併実現の期限が「2023年7月」とされていましたが、今回の発表では「THCPは米国証券取引委員会(SEC)の登録審査プロセスが当初の想定よりも長引いていることを受けて、2023年7月2日までの合併実現期限を1年延長することなどを議案とした株主総会を招集することを発表した」と報告されています。

THCPの株式総会は2023年6月21日に開催される予定で、この株主総会で"合併期限の延長"が承認された場合には、CCGとTHCPの合併期限が1年間延長されることになるとのことです。

マネックスグループは「CCGがNASDAQに上場することによって、グローバルな投資家へのエクスポージャーを獲得することができるだけでなく、今後グローバルな人材採用や企業買収を行う上でも採用通貨・買収通貨として世界的に有効なNASDAQ上場株を活用することができ、暗号資産事業の更なる拡大を目指すことが可能になるため、NASDAQ上場に向けた取り組みを継続していく」とコメントしています。

マネックスグループの代表執行役社長CEOである松本大氏と、THCPのPresident & CEOであるGary Simanson氏は、公式発表の中で次のように述べています。

【マネックスグループ:松本大氏】
THCPのGary Simansonおよびそのチームと1年以上協力してきましたが、これからもCCGは引き続きTHCPとの合併を目指し、米国資本市場へのアクセスを得るために尽力いたします。

日本の暗号資産交換業者であるコインチェックが、親会社となるCCGとTHCPの合併を通じてNASDAQへの上場を目指すことは、これまで以上に重要になってきています。この戦略の実現に向けた努力を継続することに対する当社のコミットメントを明らかにするため、今般、本合併を推進する期限を12カ月延長いたしました。

我々は、Gary Simansonおよび彼のチームと協力し、この合併を成功させ、CCGがNASDAQ上場企業となることを楽しみにしています。

【THCP:Gary Simanson氏】
CCGとの合併プロセスが進む中で、松本氏や彼のチームとの強い協力関係を築くことができました。プロフェッショナルであること、物事を正しく行うこと、短期的な管理を慎重に行うと同時に物事を長期的に構築し管理することに対する真摯な姿勢は彼らの特質であり、それは私たちが最初に両社の合併に対し前向きな評価をくだしたときからはっきりしていました。

そして、この16ヶ月の間に松本氏と彼のチームのとった行動は、昨年、我々が最初にデューデリジェンスを行ったときの、彼らが優れたビジネスパートナーであるという見解と所見を強く再確認させるものでした。

業界全体にとってとても不確実で不安定であったこの1年間にコインチェックが安定したビジネスパフォーマンスを出してきたことは、この期間を通して松本氏と彼のチームが着実に事業運営してきたことをよく表しており、合併後の会社の将来と我々の前途にある事業機会について希望を感じさせるものです。

この期間、松本氏と私は幾度となく、日本の暗号資産交換業者であるコインチェックは、現在の業界の混乱の中から事業機会を見出すうえで優位にあると話してきました。また、透明性が高く、当局の規制下で事業展開を行い、かつ上場している企業が持っている可能性は、当初合併を想定したときよりも、今日、さらに大きくなっていると信じています。

我々は、この合併の実現に向けて引き続きコミットいたします。また、松本氏と彼のチームが、我々と同様に合併を目指し、上場後も両社のリソースを合わせて一層大きなグローバル企業を構築することに引き続きコミットくれていることに本当に感謝しています。

買収・合併期限の1年延長が決定

(追記:2023年6月23日)
コインチェックは2023年6月23日に、2023年6月21日に開催されたThunder Bridge Capital Partners IV(THCP)の株主総会で「同社定款上の買収を実現するための期限である2023年7月2日を一年延長することなどの議案が承認されたこと」を発表しました。

また、Coincheck Group B.V.(CCG)とTHCPの合併に関して2022年3月22日付で締結し2023年5月31日付で変更されたBusiness Combination Agreementにおいても、合併を実現する期限が一年延長されたとも報告されています。

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