ビットコイン支持者、マリア・コリーナ・マチャド氏が「2025年ノーベル平和賞」受賞

ビットコイン支持者、マリア・コリーナ・マチャド氏が「2025年ノーベル平和賞」受賞(Bitcoin advocate María Corina Machado wins the 2025 Nobel Peace Prize)
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BTC支持者史上初の快挙か、マチャド氏がノーベル平和賞受賞

ノルウェーのノーベル賞委員会は2025年10月10日、ベネズエラの野党指導者であり、ビットコイン(BTC)支持者としても知られるマリア・コリーナ・マチャド氏が2025年のノーベル平和賞を受賞したと発表しました。

同委員会の発表によると、受賞理由として、マチャド氏がベネズエラ国民の民主的権利を推進し「独裁から民主主義への公正かつ平和的な移行のためにたゆまぬ努力を続けてきたこと」を評価したとしています。

こうした評価の背景には、マチャド氏が長年にわたり自国の民主化運動を率い、政権側の弾圧にも屈せず活動を続けてきた経緯があります。

この発表を受け、仮想通貨業界では「ビットコイン支持者がノーベル賞を受賞するのは史上初」との見方も広がっており、マチャド氏の受賞は仮想通貨(暗号資産)コミュニティでも大きな注目を集めています。

ノーベル平和賞受賞、マチャド氏が語る民主化とビットコインの未来

ベネズエラの民主化運動を率いたマチャド氏の功績

ノーベル賞委員会は、マチャド氏を「近年のラテンアメリカにおける市民的勇気の最も顕著な例の一つ」と評し、分断していた野党勢力をまとめ上げた指導力を称賛しました。

同委員会の発表によると、マドゥロ政権下でベネズエラは民主国家から「残忍な独裁国家」へと転落し、人道・経済危機に陥り、その結果として約800万人の国民が国外へ流出したと指摘しています。

選挙の不正や司法による野党排除が横行する厳しい状況下で、マチャド氏自身も過去1年にわたり身の危険を避けるため姿を隠さざるを得ない状態が続きましたが、それでも国内に留まり、自由を求めて戦い続けてきました。

こうした政治的闘争と並行して、マチャド氏はベネズエラ国民の経済的自由を取り戻す手段としてビットコインを積極的に支持してきたとされています。

ハイパーインフレの中で国民を救ったビットコイン

極度のハイパーインフレに見舞われた同国で、マチャド氏は「一部のベネズエラ人にとってビットコインは命綱となった」と述べボリバルの事実上の崩壊から資産を保全し、政府の為替統制を回避する有効な手段であると主張しました。

実際、チャベス政権とマドゥロ政権下でボリバルは度重なるデノミネーション(ゼロ削除)を経験し、2018年にはインフレ率が約170万%に達したとされています。

マチャド氏はこのような「国家による財政的弾圧」に対抗する上で、ビットコインの有用性は大きいと強調し「ビットコインは政府が課す為替レートを迂回し、多くの国民を助けている。人道的なツールから、今や重要な抵抗手段へと進化した」と述べています。

マチャド氏のビットコイン構想が示す次世代国家像

さらにマチャド氏は、民主化後の国家再建プランの一環として、ビットコインを国家の外貨準備の一部に組み入れる構想明らかにしています。

同氏は「我々はビットコインを国家の外貨準備の一部として位置づけ、独裁政権に奪われた富の回復に役立てたい」と述べ、ビットコインが透明性や財産権の保障、経済的自由の確立に貢献し得るとの信念を示しました。

また、銀行サービスが利用できない状況下で、マチャド氏や支持者らは政治活動資金の調達にビットコインなどのデジタル通貨を活用してきたと伝えられています。

「ビットコイン=人権」マチャド氏が訴える自由の経済

今回のマチャド氏の受賞は「ビットコインが人権である」というマチャド氏の主張を象徴する出来事として、仮想通貨コミュニティで大きな反響を呼んでいます。

同氏が訴えてきたように、経済危機下での仮想通貨の活用は2025年現在、さらに広がりを見せています。

実際、ベネズエラでは米国の制裁で慢性的な外貨不足に陥る中、政府は2025年に入り、民間の為替取引における米ドル連動型ステーブルコイン「テザー(USDT)」の使用を段階的に容認し始めたと報じられました。

これにより、企業は当局が承認したデジタルウォレットを通じてボリバルとUSDTを交換し、そのUSDTで国内外の取引代金を支払えるようになりつつあります。

なお、公式統計はないものの、地元アナリスト企業の推計では、2025年7月に民間セクター向けに約1億1,900万ドル(約181億円)相当の仮想通貨が流通したと伝えられています。

こうしたことから、制裁下にある同国経済においてビットコインをはじめとする仮想通貨が事実上の「命綱」として機能している実態を示唆しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.46 円)

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Source:ノーベル賞委員会発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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