Bitwise CIOが示すBTCの長期成長シナリオ
米国の仮想通貨運用会社Bitwise(ビットワイズ)のCIOであるマット・ホーガン氏は2025年12月27日、CNBCのインタビューで「ビットコイン(BTC)市場が新たな局面に入る」との見解を示しました。
ホーガン氏は、この新たな局面について、機関投資家の参入拡大などを背景に市場変動率が低下し、従来のような劇的な4年周期の変動ではなく、より安定した長期リターンを提供する展開になると指摘しています。
こうした見立てを踏まえ、同氏は2026年についても上昇基調が続くと予想しており「急騰ではなく堅実な値上がりが見込まれる」と述べました。
ホーガン氏は、2035年までにビットコイン価格が130万ドル(約2.3億円)に達するとの長期目標を掲げており、今後の持続的な成長への期待を示しています。
2025年仮想通貨市場の異変
機関投資家主導で変わるビットコイン市場の本質
従来の価格循環から外れ始めたビットコイン
ビットコインの歴史的な4年サイクルについて、ホーガン氏は「もはや以前ほど機能していない」との見方を示しています。
かつては約4年ごとの半減期に伴い価格が急騰・暴落するパターンが繰り返されてきました。
しかし現在は、半減期に基づく循環よりも、機関投資家からの資金流入や規制の進展、ステーブルコインの普及といった新たな要因が市場を動かしていると同氏は指摘しています。
ビットコイン相場に見られる新たな価格形成
ホーガン氏は、長期投資志向の機関マネー増加によって価格形成に安定感が生まれており、相場の構造は変化しつつあると分析しています。
機関投資家は下落局面で自動的に買いを入れる傾向があり、短期志向の個人投資家とは対照的となっています。
その結果、上昇後の調整局面における下落幅は過去と比べて小さくなっており「2025年10月にビットコインが最高値を更新した後の下落局面でも、下げ幅は限定的だった」とホーガン氏は説明しています。
規制不透明感の後退と市場成熟への道筋
規制面では、かつて不透明さが機関参入の障壁となっていましたが、米国での法整備が進みつつあります。
ホーガン氏は「仮想通貨規制の明確化が市場にゴーサインをもたらす重要な鍵になる」と強調し、逆に立法が進まなければ力強い上昇は難しいと警鐘を鳴らしました。
こうした指摘を踏まえ、従来の投機的サイクルに代わり、構造的な資金流入による持続的な成長局面に移行しつつあるとの見方が示されています。
BTC相場:2020年型パターンの兆し
規制と機関マネーが左右するビットコインの今後
記事執筆時点のビットコイン価格は約8万8,000ドル(約1,380万円)で推移しています。
こうした比較的安定した値動きについて、ホーガン氏は「安定的リターン」への移行を示す可能性があるとの見方を示しています。
また、機関投資家の動きも活発で、米銀大手JPモルガンは機関投資家向けにビットコインの仮想通貨取引サービス提供を検討していると報じられています。
Strategy(ストラテジー)の会長であるマイケル・セイラー氏も「2026年には複数の米大手銀行がビットコインを購入・保管し、担保に融資を始める」と予想しており、銀行がビットコインを扱えば、さらなる需要拡大と市場安定につながると見解を示しました。
こうした動きを背景に、ビットコイン市場は長期的な成長軌道に入りつつあり、機関マネーの流入や規制整備の進展が今後の焦点となっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.27 円)
BTC価格予想関連の注目記事はこちら
Source:CNBCインタビュー動画
サムネイル:AIによる生成画像
























