モルガン・スタンレー、仮想通貨保管・運用で銀行免許を申請|慎重姿勢を転換

モルガン・スタンレー、仮想通貨保管・運用で銀行免許を申請|慎重姿勢を転換

この記事の要点

  • モルガン・スタンレーが2月18日付で仮想通貨銀行免許を申請
  • 慎重姿勢から転換、保管・ステーキングを自社で提供へ
  • 500万超のE*Trade口座と連携し取引基盤を拡張する計画
  • 米大手銀行による仮想通貨インフラ構築競争が本格化
目次

ウォール街の巨人が仮想通貨カストディへ本格参入

2月27日、米大手投資銀行モルガン・スタンレーがOCC(米通貨監督庁)に対し、仮想通貨カストディ(保管)業務を主軸とする全国信託銀行チャーター(銀行免許)を新たに申請したことがブルームバーグの報道で明らかになりました。

同社は長年にわたり仮想通貨(暗号資産)への直接関与に慎重な姿勢を取り、顧客にはETF(上場投資信託)や投資信託を介した間接的なアクセスのみを提供してきました。

今回の申請が認可されれば、モルガン・スタンレーは連邦規制の枠組みのもとで仮想通貨のカストディを直接担い、売買の執行やステーキング報酬の提供を含む一体的なデジタル資産サービスを自社インフラとして提供できる体制を整えることになります。

500万件超の個人投資家口座を抱えるE*Trade(イートレード)との連携も視野に入っており、既存の証券口座を通じてデジタル資産の保管と運用を銀行機能の下で提供する体制の構築が見込まれます。

仮想通貨の保管から運用まで“銀行内完結”へ

ブルームバーグによると、同申請は2026年2月18日付で提出されており、仮想通貨の保管とステーキングを提供する信託銀行免許(信託銀行チャーター)の取得を目的としています。

認可されれば、同社の証券サービスを利用する顧客は、銀行の受託者義務に基づく仮想通貨カストディを通じて、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨を銀行インフラで直接保有・管理できる可能性があります。

仮想通貨分野への直接的な関与に慎重な姿勢を維持してきた同社にとって、銀行免許の取得を通じて保管とステーキングの双方を自社で担う体制構築に踏み込むことは、サービス提供範囲の拡張を伴う重要な節目となります。

新設される法人は「Morgan Stanley Digital Trust, National Association(モルガン・スタンレー・デジタル・トラスト)」で、本社はニューヨーク州パーチェスに置かれ、米国全土を対象にサービスを提供する方針です。

カストディを軸に“総合仮想通貨サービス”へ拡張

ブルームバーグによれば、申請された信託銀行は、顧客資産としての仮想通貨カストディを中核業務とし、売買、スワップ、移転などの取引機能に加え、受託者としてのステーキングサービスの提供も計画されています。

信託銀行は預金受け入れや融資を行う一般的な商業銀行とは異なり、資産の保管や管理、受託者業務を専門とする金融機関であり、連邦規制当局の監督のもとで運営されます。

こうした枠組みの下で仮想通貨の保管とステーキングが提供される場合、規制に準拠した資産管理体制のもとでデジタル資産の運用を行う選択肢が広がることになります。

また、E*Tradeとの連携により、同サービスを通じて仮想通貨の保管・取引・運用を行うための基盤が整備されれば、既存の証券口座を利用する投資家にとってアクセス手段の拡張につながる可能性があります。

申請書によると、サービスは開業後3年間の新設期間(de novo期間)を通じて段階的に拡大され、当初はカストディを中心に開始し、その後ステーキングなどの機能を追加する計画とされています。

伝統金融7兆ドル資産が仮想通貨基盤へ動く意味

モルガン・スタンレーはこれまで、仮想通貨への直接的な銀行インフラとしての参入には慎重な姿勢を維持してきましたが、2026年に入り関連サービスの拡張を進めています。

同社は2026年1月、ビットコイン、イーサリアム(ETH)ソラナ(SOL)の現物ETFをSEC(米証券取引委員会)へ申請しており、仮想通貨投資商品への対応を進めていることが明らかになっています。

さらに、E*Tradeを通じた仮想通貨現物取引サービスの提供準備も進めていると報じられており、今回の信託銀行チャーター申請は、取引、保管、運用を含むデジタル資産サービスの提供体制を段階的に整備する取り組みの一環と位置付けられます。

7.7兆ドル(約1,200兆円)規模の顧客資産を管理する同社が銀行免許の取得を目指す今回の動きは、伝統的金融機関が仮想通貨の保管や運用といった基盤領域への関与を進めている状況を示す事例の一つとなります。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.07 円)

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Source:ブルームバーグ報道
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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Written by

BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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