「トークン化株式は次の主戦場」コインベースCEOが示す市場拡大の可能性

「トークン化株式は次の主戦場」コインベースCEOが示す市場拡大の可能性(“Tokenized equities are the next battleground,” Coinbase CEO highlights market growth potential)
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アームストロング氏が示した株式市場の変革論

米大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)のブライアン・アームストロングCEOは2026年1月11日、トークン化株式が今後の金融市場における主要分野となり得るとの見解を示しました。

同氏は、ゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモンCEOとの意見交換の中で「トークン化された株式が従来の株式取引の枠組みを再定義し、地理的制約に左右されない投資環境の構築につながる」と指摘しています。

その具体例として、株式を小口単位で保有できる分割所有の仕組みや、既存市場の取引時間に制約されない24時間365日の取引が可能となる点を挙げました。

あわせて、ステーブルコインが急速な普及を遂げた経緯を踏まえ、トークン化株式についても同様の採用曲線を描く可能性があるとの認識を示しています。

トークン化株式は今後、非常に大きな市場になるでしょう。そこには多くのチャンスがあります。

– 世界中からのアクセスが大幅に拡大(上場企業にとっても大きなメリット)
– 株式の少額・分割購入が可能に
– 24時間365日の取引
– 無期限先物取引
– リアルタイムでの決済
– 新しいガバナンスの仕組みやイノベーション

株式市場を再構築するトークン化株式の可能性

トークン化株式が持つ取引構造上の強み

アームストロング氏は、トークン化株式が株式市場の構造そのものに影響を及ぼし得る複数の特性を備えていると述べています。

同氏によれば、国境を越えた投資参加が容易になることで、企業にとっては資金調達手段の選択肢が広がり、市場全体の流動性向上にも寄与するといいます。

特に、取引時間や投資金額といった従来の制約が大きく緩和される点を、アームストロング氏は重要な要素として位置付けています。

トークン化株式であれば、従来のように市場の営業時間を気にせず24時間体制で売買できるほか、従来は高額だった株式を1株未満の単位から購入できるため、小口投資家でも参加しやすくなると同氏は説明しています。

加えて、ブロックチェーン上での即時決済や仲介コストの削減について、取引効率の向上という観点から一定の意義があるとしています。

さらに、ステーブルコインが年間約30兆ドル(約4,700兆円)規模の決済手段として定着した事例を踏まえ、アームストロング氏はトークン化株式についても段階的に普及が進む可能性が高いとの見方を示しました。

市場データが示すトークン化株式の成長局面

トークン化株式市場では、すでに拡大の動きが見られています。

トークン化資産のデータを提供するRWA.xyzによると、一般投資家向けに発行された公開株トークンの総額は、2025年9月時点で約4億1,200万ドル(約650億円)に達しました。

この水準は、前年の数百万ドル規模から大きく伸びており、市場規模が短期間で拡大したことを示しています。

また、米資産運用大手ブラックロックのラリー・フィンクCEOも、トークン化証券を「市場の次世代」と位置付けており、伝統的金融機関の間でも中長期的な成長分野としての認識が広がっています。

Coinbaseが描くトークン化株式戦略

Coinbaseもトークン化株式を含む関連分野への取り組みを進めています。

アームストロング氏は、仮想通貨、株式、コモディティなど複数の資産クラスを横断的に扱う「スーパーファイナンスアプリ」を2026年までに実現する構想を示しています。

その一環として、トークン化株式の発行基盤を社内で開発しているほか、予測市場を運営するKalshi(カルシ)社との提携を進めるなど、関連領域での事業展開が続いています。

一方、米国ではトークン化株式に従来株式と同等の株主権や情報開示を付与することを視野に、SEC(米証券取引委員会)との協議が行われているとも報じられました。

ただし、現状では多くの株式トークンが議決権や十分な情報開示を伴っておらず、デリバティブに近い性質を持つとされています。

市場関係者からは、十分な規制や投資家保護策が整わないまま市場が拡大すれば、市場の断片化や流動性の希薄化につながる可能性もあるとの懸念が示されています。

RWA分野で進むトークン化と市場の変化

足元では、トークン化株式を含むRWA(現実資産)のトークン化分野で、具体的なサービス展開が進んでいます。

仮想通貨取引所大手Kraken(クラーケン)は、米国株式やETFをトークン化し、非米国ユーザー向けに提供を開始しました。

同社は、24時間取引の実現や仲介手数料の削減といった点を特徴として掲げています。

また、株式分野にとどまらず、国債などの債券をブロックチェーン上で運用する取り組みも広がりを見せています。

米国債のトークン市場規模は、2026年初頭時点で約90億ドル(約1.4兆円)に達しており、機関投資家の関心も高まりつつあります。

さらに、専門機関による予測では、RWAトークン市場が今後数年で成長すると見込まれています。

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、2030年までに世界のトークン化資産規模が16兆ドル(約2,500兆円)に達するとの見通しを示しており、金融市場全体への影響が注目されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.58 円)

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Source:ブライアン・アームストロングX投稿
サムネイル:AIによる生成画像

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Written by

BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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