銀行資本が仮想通貨MMに参入、スタンダードチャータード系がGSRに初出資

銀行資本が仮想通貨MMに参入、スタンダードチャータード系がGSRに初出資

この記事の要点

  • スタンダードチャータード系がGSRの創業来初の外部株主に
  • 銀行資本がマーケットメイカーへ直接参入、機関向けインフラ整備が加速
目次

スタンダードチャータード系がGSRに初出資

仮想通貨(暗号資産)マーケットメイカーのGSRは2026年5月5日、イギリスの大手銀行スタンダードチャータードのフィンテック部門であるSC Venturesから戦略的出資を受けると発表しました。

SC VenturesはGSRにとって2013年の創業以来初となる外部の戦略的株主で、出資額は非公表となっています。

今回の出資は、トークン化分野を軸に伝統金融とデジタル資産市場の接続を強化する取り組みとして進められており、GSRは機関投資家向けインフラの構築をさらに加速させる方針を示しています。

銀行系資本がマーケットメイカーへ直接参入したことで、機関投資家向けデジタル資産市場では、インフラの信頼性や安定性を重視した事業展開も広がっています。

トークン化インフラを軸に資本関係を拡大

Libeara出資が示す両社の協業の深さ

今回のSC VenturesによるGSR出資に先立ち、GSRはSC Ventures傘下のトークン化プラットフォームLibeara(リベアラ)のファンディングラウンドをリードしたことを2026年4月7日に発表しました。

両社の協業は今回の出資以前から進められており、Libearaの規制対応体制がその基盤の一つとなっています。

Libearaはシンガポール通貨監督局(MAS)から資本市場サービス(CMS)ライセンスを2026年3月に取得しており、トークン化された米国債ファンドやアジア初のトークン化リテール・マネーマーケットファンドを含む10億ドル(約1,450億円)超の規制対応資産のトークン化インフラを運用しています。

GSRによるLibearaへの出資に続き、SC VenturesもGSRへ出資したことで、両社の資本連携はトークン化分野を軸に拡大しています。

トークン化を起点とした機関向けインフラ整備

GSRのCEOであるシン・ソン氏は、機関向けデジタル資産市場は急速に成熟しつつあると指摘し「深い資本市場の専門知識と信頼ある銀行インフラを組み合わせることが市場をリードする条件になる」と述べています。

同氏は「この提携はその強みを結集するものであり、トークン化が重要な出発点だ」とも語っており、SC Ventures側も機関向けインフラ整備を重視する姿勢を示しています。

SC VenturesのCEOであるアレックス・マンソン氏は同発表で「デジタル資産市場の次の発展段階は、インフラの強靭さによって決まる」と述べています。

同氏はさらに「GSRへの出資は、より深い流動性と弾力ある市場活動を支える機関向けエコシステムの構築に対するわれわれのコミットメントを強化するものだ」と説明しています。

両社は今後、規制に準拠したスケーラブルな市場インフラの開発を通じて、機関投資家によるデジタル資産市場への参入拡大を進める方針です。

GSR、買収で資本市場機能を大幅強化

GSRは2013年の創業以来、仮想通貨のマーケットメイキング・OTC取引・ベンチャー投資・デジタル資産アドバイザリーを一体的に提供してきた企業で、10年以上にわたる運用実績と世界各地の機関投資家との取引基盤を持っています。

こうした基盤をさらに拡充するため、2026年3月にはAutonomous(オートノマス)とArchitech(アーキテク)を5,700万ドル(約82億円)で買収しました。

AutonomousとArchitechの買収によって、トークン化組織向けの資本市場・財務プラットフォーム機能を拡充しており、シンガポール・英国(FCA登録済み)・米国(NMLS登録済み)でも規制対応拠点を展開しています。

スタンダードチャータードの資本が加わることで、こうした事業基盤を持つGSRの機関投資家向けサービスの信用力と地理的な広がりがさらに強化されています。

銀行資本の流入でトークン化市場が本格化

スタンダードチャータードは以前からデジタル資産インフラへの関与を深めており、同行CEOのビル・ウィンターズ氏は「ブロックチェーン技術がほぼすべてのグローバル取引の基盤になる」との見解を示しています。

今回のGSR出資によって、スタンダードチャータードはトークン化資産の発行・流通・流動性供給を担う市場インフラへの関与を資本面でも強めた形となりました。

同様の動きはモルガン・スタンレーにも見られ、同行はトークン化エクイティの統合と機関向けオンチェーン融資商品の提供を2026年内に計画するなど、大手金融機関による機関向けデジタル資産インフラの整備が相次いでいます。

GSRとSC Venturesが進める市場インフラ整備が、機関投資家向けデジタル資産市場の拡大につながるか関心が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.61 円)

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Source:プレスリリース(FinanceWire)
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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