この記事の要点
- SBI北尾氏、暗号資産の下落はIPO向け資金移動が原因と指摘
- 機関投資家の流動性確保が暗号資産市場の売り圧力に波及
機関マネーがIPOへ流出か、暗号資産市場が下落
SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏は2026年6月3日、自身のX(旧Twitter)で、仮想通貨(暗号資産)市場の下落について、大型IPOに向けた機関投資家の資金移動が背景にあるとの見方を示しました。
北尾氏は、SpaceX(スペースX)・Anthropic(アンソロピック)・OpenAI(オープンAI)のIPO観測を背景に、機関投資家が株式取得に向けた資金確保を進めていると分析しており、その動きが暗号資産市場の下落につながっている可能性に言及しました。
一方で、暗号資産のファンダメンタルズ(基礎的条件)自体に大きな変化はないとしたうえで、今回の下落については市場環境の悪化ではなく、大型IPOに伴う資金移動による一時的な調整との認識を示しています。
さらに北尾氏は、米国の市場構造を定める「CLARITY(クラリティ)法案」が成立した場合、SBIが出資するRipple(リップル)を含む暗号資産関連企業の事業環境改善につながると述べました。
暗号資産市場が全体的に下落しているが、その理由は、今後米国で次々と予定されているSpaceX社、Anthropic社、OpenAI社の三大IPOの株式取得のために機関投資家等が資金作りを行っているためだと考えられる。…
— 北尾吉孝 (@yoshitaka_kitao) June 3, 2026
「隠れ資産はリップル株式9%」
多額の資金需要が仮想通貨相場を揺るがす
北尾氏は、上場観測が相次ぐSpaceX(スペースX)・Anthropic(アンソロピック)・OpenAI(オープンAI)の大型IPOに向けて機関投資家が株式取得の資金を確保している動きが、足元の暗号資産市場の下落の背景にあるとの見方を示しました。
こうしたIPOで十分な株式を取得するには多額の現金が必要となるため、機関投資家は保有資産の一部を売却して資金を確保するケースがあり、その対象には株式や債券に加え暗号資産も含まれます。
とりわけ換金しやすい暗号資産は資金確保の際に売却対象となりやすく、北尾氏は足元の相場下落についても同様の動きが影響している可能性に言及しました。
SBI「ビットバンク子会社化」へ
北尾氏の強気を支えるリップルと法整備
資本と事業で結びつくSBIとリップル
北尾氏が今回の投稿でリップルに触れた背景には、SBIグループと米リップル社が長年にわたり資本・事業の両面で関係を構築してきた経緯があります。
北尾会長は2026年2月、SBIの実質的な価値はXRP(エックスアールピー)の保有額ではなく、米リップル社の株式約9%の持ち分にあるとの考えを明らかにしていました。
北尾氏自身も過去に米リップル社の取締役を務めるなど両社の関係は深く、SBIグループはXRPを活用した国際送金サービスを国内で展開するなど、資本・事業の両面で連携を重ねてきました。
リップルにも追い風、CLARITY法が前進
北尾氏が暗号資産業界の追い風になるとみるCLARITY法は、暗号資産の監督権限を巡るルールを明確化する法案で、米国では制度整備に向けた審議が進んでいます。
同法案は2026年5月14日、上院銀行委員会で賛成15・反対9の賛成多数により可決され、その後、上院本会議での審議に向けた手続きが進められています。
本会議で可決されるには60票の確保が必要とされており、成立した場合は暗号資産事業者が従う法的枠組みが整備され、取引所やトークン発行体の規制上の位置付けも明確になります。
北尾氏はCLARITY法の成立がリップルを含む暗号資産関連企業に恩恵をもたらすとみており、法案は現在、上院本会議での審議を経て採決を待つ段階にあります。
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Source:北尾吉孝氏X投稿
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