バルト諸国で仮想通貨の導入が進む|独自トークンも検討?
バルト諸国では、急速に仮想通貨の導入が進んでいます。さまざまな分野でのビットコイン(BTC)による支払いの導入だけでなく、独自のトークン発行の可能性もあるバルト諸国の仮想通貨事情を紹介します。
仮想通貨関連サービスの導入が進むバルト諸国
バルト諸国では仮想通貨関連の包括的な規制が導入されていないため、仮想通貨関連サービスの導入が進んでいます。
不動産、オンライン取引、医療業界や観光・旅行・ウェディング業界などのさまざまな分野で仮想通貨での支払いができるようになっており、一部の企業は、既に世界的にサービスを提供しています。
エストニア、リトアニア、ラトビアでは、コーヒーを購入する際にビットコイン決済を利用するのは特別なことではありません。
現地のメディアによると、カフェ、バー、レストラン、ホテル、お土産屋、さらには整形外科の診療所でも仮想通貨を受け入れているとのことです。また、EUのバルト・タイガースはヨーロッパの「Bitcoin Tigers」になっているともいわれています。
リトアニア、エストニア、ラトビアでは不動産事業にも?
このほかにも複数の企業が不動産事業に仮想通貨での支払いを導入したとも報告されており、リトアニアの首都ヴィリニュスからそれほど遠くない地域でも、現在建設中の土地や家を購入することができるようになるとのことです。
仮想通貨で販売されている不動産は、ラトビアとエストニアでも販売されています。
「Baltic Sotheby's International Realty」のラトビア支店は、Jūrmala(ユールマラ)でビットコイン用のペントハウスアパートを提供しています。
また、エストニアの不動産業者であるLAAM Kinnisvaraは、Tallinn(タリン)から車で15分のMaardu(マールドゥ)にあるアパートで仮想通貨を容認していると発表しました。同社が建設した44棟のうちの3分の1がすでに売却されているとのことで、次のビットコイン取引は来週行われる予定であるとのことです。
ファッションブランド店などの幅広いジャンルにも
仮想通貨での支払いが可能な店舗は、ヴィリニュスで30ヶ所以上、タリンで26ヶ所、Riga(リガ)で21ヶ所もあるとのことです。
エストニアとリトアニアの首都には、ビットコインATMが設置されています。
現在仮想通貨を受け入れている企業は、カフェ、バー、レストラン、お土産屋、ホテルなどのホスピタリティ業界ですが、他の分野も急速に導入を進めているとのことです。
1ヵ月前には、リトアニアのベネトンのフランチャイズであるファッションブランドのUnited Colorsが、仮想通貨を受け入れると発表しました。ヴィリニュスの店舗は、分散型マルチ仮想通貨決済システム「Coppay」と提携して、BTC/ETH/DASH/XEM/STEEEMの支払いに対応しています。
使用方法についての追加のレクチャーは必要なかった
ベラルーシに拠点を置く決済プロバイダーは、複数の市場からのデータに基づく為替レートで即座に決済を行うことができます。
同社共同設立者であり元ビリニュス市長であるArturas Zuokas氏は次のように述べています。
シンプルで簡単であり、特別な取引は必要が無いのでクライアントには気に入っていただいています。使用方法についての追加のレクチャーは必要ありませんでした。
リトアニアは既にCoppayによって維持されている似たようなプラットフォームが存在します。現地のCoingate社は、フランスのオンライン決済ソリューションの開発者と契約を結んでおり、restashopとのこのパートナーシップを通じて、リトアニア人は世界中の8万の売り手へサービスを提供する予定です。
エストニアは独自の仮想通貨トークンを検討
バルト諸国でも包括的な規制は採択されていません。
ラトビアは最近、課税目的のために仮想通貨を部分的に認識しようとしました。
リガの当局は「ビットコインは取引の手段として機能する」と述べており、その結果として仮想通貨の取引によるキャピタルゲインに20%の税金が課されるようになります。
バルト諸国の中で最もデジタル的に発展していると考えられるエストニアは独自の仮想通貨を発行することを検討しています。
首都タリンは、欧州中央銀行の否定的なスタンスにも負けずこの考えをあきらめてはいません。
このプロジェクトの後押しを行なっているオフィシャルは、仮想通貨ではなくトークンとしての独自通貨「estcoin(エストコイン)」を発行するよう推進しています。いずれにせよ、エストニアは国家通貨の計画を進める決議をしています。
エストコイン成功への鍵|E-Residency
エストニアには『E-Residency』という制度があり、この制度がエストコインを成功へと導く大きな鍵となります。
E-Residencyとは、デジタル住民制度のことであり公式サイトから住民登録を行うことができます。
E-Residencyになれば「EUの会社として起業、運営することができる」という利点があるため、デジタル住民制度があり会社経営を許可しているエストニアならば、仮想通貨を導入することでより世界と直接的に取引ができ、さまざまな方面からの投資を受けることができるのかもしれません。
北欧最先端の仮想通貨導入国が誕生?
リトアニアの中央銀行は、ある時期は仮想通貨に反対していましたが、ポジティブな規制の枠組みの中で、仮想通貨関連の代表者との相談を始めました。
またヴィリニュスの銀行であるLietuvos Bankasの高官は、次のように述べています。
「盲目の否定、仮想通貨の世界に理解を示さず迎えることは私たちをどこにも導かない。」
エストニアが、北欧で最先端をゆく独自の仮想通貨導入国となる日は、そう遠くないかもしれません。
(引用:news.bitcoin.com)
ビットコイン決済と欧州といえば|bitFlyer(ビットフライヤー)
仮想通貨取引所bitflyer(ビットフライヤー)が提供しているビットコイン決済サービスは、ここ最近でさまざまな店舗に導入されています。
ビットフライヤーの提供する決済サービスは、ファッションブランド「サマンサタバサ」や家電量販店の「ヤマダ電機」「ビックカメラ」のほか、高級車販売店などでも利用することができます。
ビットフライヤーのサービス導入店舗が急増中
またbitflyerは、2018年1月23日から子会社である「bitFlyer EUROPE S.A.」を通じて欧州連合(EU)での仮想通貨交換業を開始しています。
EUに展開する日本国内の仮想通貨取引所はビットフライヤーが初であり、現在は日本、アメリカ、EUに事業展開する世界規模の取引所となっています。
bitFlyerがEUに進出!
いずれはビットフライヤーの決済サービスを通じて、バルト諸国に気軽な旅行ができるようになるのかもしれません。