チリの仮想通貨取引所Buda.comがアルゼンチンにも進出
チリの仮想通貨取引所であるBuda.comは、新たにアルゼンチンにも事業を拡大することを明らかにしました。同社が最も重要な市場になると語るこの国では4種の仮想通貨の取引が予定されています。
8万人の仮想通貨ユーザーを抱えるBuda.com
チリの仮想通貨取引所Buda.comは、新たにアルゼンチンでのサービスを開始することを明らかにしました。
現在ペルー、コロンビア、チリの3カ国で8万人以上の顧客を抱えているBuda.comは、アルゼンチン市場への参入の目的について「アルゼンチンの市民がラテンアメリカの強固なプラットフォームを通じてこれらの仮想通貨に簡単にアクセスできるようにすること」と説明しています。
アルゼンチンは最も重要な市場
Buda.comの取締役会長であるパブロ・チャベス(PabloChávez)氏は、アルゼンチンが特に重要な市場であると語っており「今後アルゼンチンが最も重要な市場となる可能性がある」とコメントしています。
「仮想通貨はアルゼンチンの金融業界の機能にプラスの効果をもたらすことができ、特にユーザーの不確実性やインターネット上での経済的な相互作用をもたらす方法を明らかにすることができます。」
「サイズなどの明らかな理由だけでなく、仮想通貨の周りに大きなコミュニティがあるため、市場にも関連があります...アルゼンチンは年間を通して最も重要な市場になる可能性があります。」
取り扱う仮想通貨は4種類
当初の発表でチャベス氏は、利用可能な仮想通貨として、
・ビットコイン(BTC)
・イーサリアム(ETH)
・ビットコインキャッシュ(BCH)
の3種類の通貨を明らかにしていました。
しかし最近の報道によると、ライトコイン(LTC)も新たに追加される予定であることも明らかになっています。
ラテンアメリカ最大の仮想通貨取引所の誕生
「アルゼンチン市場へ進出したBuda.comがラテンアメリカ大陸で最大のものになると信じている」とも語っているチャベス氏は、「2018年末までに取引量が2000万ドル(約21億7,700万円)近くに達する見通しだ」とも付け加えています。
チャベス氏は「アルゼンチンの人々はオンラインで仮想通貨などのお金を送金するのがいかに簡単かを理解している」と語っており、現地の特徴について次のように説明しました。
残りの地域との主な違いの1つは、アルゼンチンでは仮想通貨の周りにコミュニティがあり、何年もの間、教育のプロセスと銀行組織との密接な関係を保ってきました。
このような環境は『取引所が地域構造を利用して市場にすばやく浸透する』ことを可能にします。
仮想通貨取引所「Buda.com」と地元銀行の戦い
また故郷に戻ったBuda.comは、銀行口座を再開するために戦っています。
同取引所は、4月に現在の仮想通貨取引口座を閉鎖した後に10行の銀行に対して訴訟を提起しています。
チリの裁判所はその後の訴訟の過程で、3つの銀行に対して2つの仮想通貨取引用口座を再開するよう命じています。
これによってBanco del Estado de Chile(Bancoestado)、Scotiabank、Itau Corpbanca(Itau)は、Buda.comとCryptoktという別の仮想通貨取引のアカウントを再開することが求められています。銀行は裁判所の判決を上訴しましたが却下されています。
先週Bancoestadoは、2つの取引所の口座を再開すると発表しました。
しかしScotiabankとItauは口座の再開を確認しておらず、裁判所の決定をさらに上訴する可能性があることを示しています。
仮想通貨取引所と銀行の戦い:イスラエル
銀行による仮想通貨取引用口座を一方的に停止されているのは、チリだけではありません。
テクノロジー大国であるイスラエルでも同様の問題が以前から起こっており、長い間話題となっていました。
しかしイスラエルではつい先日にイスラエル財務省からの草案が発表され、仮想通貨やマネーロンダリングに関する規制をより適切にするために法律の改正が行われることになりました。
この発表によりイスラエルのビットコインコミュニティはたくさんの喜びの声をあげています。
イスラエルが踏み出した仮想通貨規制への重要な一歩