話題の対話型AI「Grok」の偽トークンが多数出現|詐欺などに要注意

by BITTIMES

話題のAIに便乗した「GROKトークン」に要注意

イーロン・マスク氏が率いる米AI企業「xAI」が2023年11月4日に同社初の対話型AIモデル「Grok」を発表したことを受けて、仮想通貨業界でGrokの話題に便乗した「GROK」という名称のトークンが多数発行されていることが明らかになりました。

Grok(グロック)とは?

Grok(グロック)は、イーロン・マスク氏が率いる米AI企業「xAI」が2023年11月4日に発表した同社初の対話型AIモデルであり、ほぼ全てのことに答えることを目的として開発されている他、質問すべきことを提案することもできると報告されています。

このAIモデルはダグラス・アダムス氏が手がけたSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』をモデルに開発されているとのことで、ほとんどのAIシステムで拒否されるような刺激的な質問にも回答できる他、ウィットに富んだ質問にも答えるように設計されており、反抗的な一面もあるため、ユーモアが嫌いな人は使わないでほしいとも説明されています。

なお、Grokは最初にX(旧:Twitter)の有料サービス「X Premium+」を利用している米国居住者向けに初期ベータ版として提供される予定で、記事執筆時点ではウェイトリストでユーザー募集が行われています。

複数のブロックチェーンで「GROKトークン」が登場

Grok(グロック)は今月4日の発表以降「ChatGPTの新たなライバル」として世界中で注目を集めていますが、現在は仮想通貨業界でこの話題に便乗した「GROKトークン」という仮想通貨が数多く発行されています。

GROKトークンはAIモデルの「Grok」とは無関係なトークンであるものの、DEXToolsのデータでは記事執筆時点で数百種類のGROKトークンが複数のブロックチェーン上で発行されていることが報告されています。

正体不明のGROKトークンが多数登場(画像:DEXTools)正体不明のGROKトークンが多数登場(画像:DEXTools)

GROKという名称のトークン発行で最も多く利用されているのはイーサリアムのブロックチェーンであるものの、「BNB Chain・Base・Solana」などでも同様の名称のトークンが発行されています。

イーロン・マスク氏は「トークンは発行しない」と断言

GROKトークンの発行直後に同トークンを購入した一部の人々はその後の価格上昇で数倍の利益を得ているとも報じられていますが、これらのトークンは単に「GROK」の名前を利用しただけの"xAIとは全く関係ないトークン"であるため注意が必要です。

なお、イーロン・マスク氏は2023年11月4日の投稿で「私の会社が仮想通貨やトークンを発行することはない」と断言しています。

【DogeDesigner】
イーロン・マスク氏とxAIはそのような仮想通貨やトークンとは一切関係ありませんのでご注意ください⚠️

【Elon Musk】
はっきり言っておきますが、私の会社が仮想通貨やトークンを作成することはありません。

仮想通貨業界では「その時の話題に便乗したギャンブル的なトークン」が発行されることも多く、話題性がなくなったタイミングで価格が暴落したり、一定の購入者が集まった時に発行者が巨額のトークンを売却するケースもあるため、今回のGROKトークンでも同様の動きが起こると予想されます。

GROKという名称のトークンは今後も増える可能性があり、場合によっては「悪質な詐欺サイトへの誘導」や「仮想通貨を盗み取る詐欺」などが行われる可能性もあるため、そのような偽トークンには十分注意が必要です。

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