リップルが挑む「SWIFTの20%」国際送金を再定義するXRPの技術革新

リップルが挑む「SWIFTの20%」国際送金を再定義するXRPの技術革新(Ripple redefines international remittance with XRP, aiming at SWIFT's 20%)
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年間30兆ドルの送金処理に挑むXRP

米国の仮想通貨アナリスト、ポール・バロン氏は2025年7月12日、自身のX(旧Twitter)で、国際銀行間ネットワーク「SWIFT」が処理する取引量のうち、今後エックスアールピー(XRP)が20%を占めるとの見通しを示しました。

この見通しは、Ripple(リップル)社のブラッド・ガーリングハウスCEOが6月に示した「5年以内にSWIFT取引量の14%をXRPが処理する」との試算を上回るもので、バロン氏はXRPの成長余地についてさらに踏み込んだ予測を示しています。

SWIFTは現在、年間約150兆ドル(約2.2京円)規模の国際送金を処理しており、このうち14%に相当する取引額は約21兆ドル(約3,090兆円)に達します。

こうした前提を踏まえ、バロン氏はXRPが将来的にSWIFT取引の20%に相当する30兆ドル(約4,410兆円)規模の国際送金を処理するとの見通しを示しました。

この規模が現実となれば、年間30兆ドルという取引量は世界の主要経済圏に匹敵する規模となり、XRPがグローバル金融インフラにおいて果たす役割もより重要性を増すと予想されています。

先月、ガーリングハウス氏とリップルは「今後5年以内にXRPがSWIFTの取引総量の最大14%を処理できる可能性がある」との予測を示しましたが、新たな見通しではその割合が20%に達する可能性があります。

SWIFTの年間取引総額は、より現実的な推定で約150兆ドルとされています。これに基づくと、14%は年間21兆ドル相当の取引がXRPレジャーを通じて処理される計算になります。

XRP拡大とSWIFT取引20%の現実味

ガーリングハウス氏の「14%」という見通しを踏まえ、バロン氏はXRPの普及が一層進むことで「20%」への拡大も十分に実現可能な水準にあると述べています。

活発化するXRPLとXRPの実需

最近ではXRPL(XRPレジャー)上でのアクティビティが急増しており、オンチェーン分析企業Santimentのデータによれば、直近1週間の1日あたりアクティブアドレス数は、過去3ヶ月の平均と比較して約7倍に達しました。

個人投資家だけでなく機関投資家からの関心も高まっており、ネットワークの本格的な拡大がXRPの実需を裏付ける要因になっていると分析されています。

こうした基盤強化により、従来よりも高い目標とされてきた「SWIFTの20%」という数値についても、達成の現実味が増してきていると評価されています。

SWIFT代替を目指すリップルの挑戦

リップル社は以前から、国際送金インフラにおいてSWIFTの代替を目指すという明確な目標を掲げてきました。

同社の国際送金ソリューションは、従来のSWIFTシステムのように送金に数日かかり高額な手数料が発生する仕組みと異なり、数秒で決済が完了し、手数料も非常に低く抑えられています。

SWIFTが抱える送金速度の遅さや手数料の高さといった課題に対し、XRPLは即時決済と低コストという特長を活かした有力な代替手段として注目されています。

リップル社は、こうした技術的な強みを活かして銀行間送金ネットワークの再構築を進めています。構想が実現すれば、XRPは単なるブリッジ通貨の枠を超え、次世代金融インフラの中核を担う存在になると見込まれています。

もしXRPがSWIFT取引の20%を担うようになれば、リップル社にとどまらず、仮想通貨業界全体にとっても国際送金市場の転換点となると見られています。

リップル(Ripple)の国際展開と技術革新

東南アジア2000万店舗でXRP決済

AEON社は2025年6月26日、次世代決済基盤の一環として、リップル社との戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。

この提携により、AEON社のモバイル決済アプリ「AEON Pay」では、仮想通貨XRPおよびリップル社発行の米ドル連動型ステーブルコインRLUSDによる支払いが可能となりました。現在、東南アジア全域の約2,000万店舗で即時決済サービスが提供されています。

リップル社は今回の提携を足がかりとして、アフリカや中南米などの新興市場への進出も視野に入れています。

欧州で拡大するXRPの実需利用

6月1日には、ポルトガルの大手外貨両替企業「Unicâmbio(ウニカンビオ)」との提携を発表しました。

この提携により、ポルトガル-ブラジル間の国際送金が即時かつ低コストで行えるようになり、リップル社のブロックチェーン決済ソリューションがポルトガル市場に初めて導入されました。

リップル社は公式発表の中で「この提携により即時の国際送金と通貨交換サービスを提供する」とコメントしました。これにより、欧州地域においても従来は数日かかっていた送金の迅速化が実現しています。

XRPL×USDCがもたらす送金革命

また、リップル社とステーブルコイン発行企業サークル社の協業により、米ドル連動型ステーブルコインUSDCがXRPL上で直接利用可能となりました。

これにより、ブリッジを介さずにXRPL上でUSDコイン(USDC)を直接発行・送金できる環境が整いました。開発者や金融機関は、XRPLの高速かつ低コストなネットワークを活用し、USDCの流動性へ直接アクセス可能となっています。

さらに、XRPLに標準搭載された分散型取引所(DEX)機能やオートブリッジ機能を活用することで、法定通貨とUSDCの効率的な交換やリアルタイム決済といった新たなユースケースの創出が進んでいます。

リップル社は、各国での提携拡大と技術基盤の強化を通じて、XRPを中核とした国際送金ネットワークの構築を着実に進めています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.98 円)

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Source:ポール・バロン氏X投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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