XRPのネットワーク利用が急拡大
米オンチェーン分析企業Santimentは2025年6月17日、XRP Ledger(XRPL)の1日あたりのアクティブアドレス数が直近3ヶ月平均の約7倍に急増したとするデータをX(旧Twitter)上で公表しました。
同社のオンチェーンデータによると、過去1週間のXRPL上の1日あたりのアドレス数は平均で29万5,000を超え、直近3ヶ月間の平均3万5,000〜4万から大幅に増加しています。
約7倍もの増加率についてSantimentは、XRPLに対する個人と機関投資家の関心がともに高まっており、一時的な現象ではなく、ネットワーク利用が本格的に拡大していると分析しています。
また、XRPL上で100万XRP以上(約52万5,000ドル/約7,600万円)を保有する大口ウォレットの数が2,700件以上となり、過去最多を更新したことも報告されています。
📊 The XRP ledger is showing serious signs of growth, from both a usage and key stakeholder perspective.
📈 The amount of interacting $XRP addresses has averaged over 295K per day over the past week. Its normal daily average over the past 3 months was approximately 35-40K.
— Santiment (@santimentfeed) June 16, 2025
📊 XRP Ledgerは、利用状況や主要ステークホルダーの動向の両面から見て、著しい成長の兆しを見せています。
📈 過去1週間におけるXRPのアクティブアドレス数は、1日あたり平均29万5,000件を超えており、過去3ヶ月間の通常の平均(1日あたり約3万5,000〜4万件)を大きく上回っています。
🐳 さらに、1,000,000XRP以上を保有する「クジラ」や「サメ」に分類されるウォレットの数が、XRPの12年以上の歴史の中で初めて2,700件を突破しました。
こうしたオンチェーンデータの改善は、XRPエコシステムの底堅い成長を裏付け、市場の勢いを加速させる可能性があるとして注目されています。
XRPLの2025年開発項目を発表
XRP Ledgerの技術的優位性と企業導入事例
オンチェーン分析企業SantimentはXで「XRP Ledgerは利用状況と主要保有者の両面で著しい成長の兆候を示している」とコメントしています。
この成長を支えているXRP Ledger(XRPL)は、米Ripple社を含む開発者コミュニティによって開発されたパブリックブロックチェーンであり、仮想通貨エックスアールピー(XRP)の高速かつ低コストな取引処理を可能にする基盤です。
2012年から稼働するXRPLは国際送金の効率化を目的に設計されており、約12年にわたり安定的に稼働し、近年では機関投資家による活用もXRPLの成長を後押ししています。
XRPL上で広がる実用ユースケース
米大手投資会社Guggenheim(グッゲンハイム)の財務部門は6月10日、XRPL上でコマーシャルペーパー(短期の商業手形)をデジタルで発行することを発表しました。
また、米サークル社のステーブルコイン「USDコイン(USDC)」もXRPL上で利用可能となり、ネットワークの流動性と利便性が向上しています。
こうした動きにより、XRPL上のユースケースが拡大し、より多様な取引ニーズに対応するエコシステムへと進化しています。
規制明確化で追い風となるXRP
一方、米国では最新の規制整備もXRPの成長環境を後押ししています。
5月29日に米下院金融サービス・農業委員会で可決されたデジタル資産市場透明性法案(CLARITY法案)は、デジタル資産を「証券・商品・ステーブルコイン」の3つに明確に分類し、XRPなどデジタル商品についてはCFTC(米商品先物取引委員会)が主に規制を行う枠組みを提案しています。
この法案の第203条では、SEC対Ripple(リップル)社の裁判で認められた「二次市場取引は証券に該当しない」という判決を法律として位置づけています。
このような法的枠組みが整備されることで、XRP Ledgerを含む仮想通貨(暗号資産)市場全体の不透明感が解消され、企業や投資家の参入が促されることが期待されています。
過去数年にわたるネットワーク整備や利用拡大に加え、規制面でも追い風となり、XRPは実需に支えられたエコシステムとしての存在感をさらに増しています。
増加するXRPクジラが示す期待
こうした環境改善を背景に、XRPL上の大口保有者(クジラ)の増加も注目されています。
100万XRP以上を保有するウォレット数の拡大は、ネットワークに対する長期的な信頼感の高まりを示しています。
Ripple社は企業や金融機関向けにXRPLの活用を積極的に推進しており、大口資金の流入はXRPの将来的な実需拡大への期待を反映したものとみられます。
XRPL上でトークン化米国債「OUSG」提供
SWIFT決済「14%」とETF取引開始
このような基盤の上で、XRPは国際決済分野でも大きな展開を見せています。
Ripple社のブラッド・ガーリングハウスCEOは2025年6月11日、シンガポールで開催されたイベント「XRP APEX 2025」において、今後5年以内に国際銀行間決済ネットワークSWIFTが処理する取引量の14%をXRPが占めるようになるとの見解を示しました。
ガーリングハウス氏はSWIFTの現行システムが「メッセージング」と「流動性」の二要素から成る点に触れ、XRPは後者の流動性に注力することで優位に立てるとの考えを示しています。
この大胆な見通しは、XRPがグローバル送金インフラにおいて重要な役割を果たし得ることを強調するものです。
さらに、カナダでは6月18日から世界初となる現物XRP ETF(上場投資信託)がトロント証券取引所で取引開始されることが明らかになりました。
同ETFはPurpose Investments社が運用を担当し、すでに規制当局からの承認も得ています。この発表を受けて、XRPの価格は前日比で一時約7%急騰する場面も見られました。
ETFの上場や規制整備などの好材料を背景に、XRPは伝統的な金融市場でも存在感をさらに強めています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=145.10 円)
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Source:Santiment X投稿
サムネイル:AIによる生成画像




























