FTX、債権者に今年3回目の資金分配
FTXの破産資産を管理している「FTX Recovery Trust」が、2025年9月30日付けで顧客などの債権者に約16億ドル(約2,400億円)の追加返金を実施する予定であることを発表しました。
FTX Recovery Trustは、債権者への資金配分を監督する団体です。今回の返金は同団体が公式に発表したもので、今回の支払いは、債権者への3回目の大型分配となります。
FTX Creditors will receive an email that
The Distribution has been sent to Distribution Providers
Includes those previously disputed claims (overstated claims)
The claims portal will update on
22nd Sept 25Funds will be credited by Distribution providers on ~
30th Sept 25 pic.twitter.com/FIajXTjVMm— Sunil (FTX Creditor Champion) (@sunil_trades) September 19, 2025
FTX債権者には以下の内容のメールが送信されます。
分配金が分配プロバイダーへ送付されました。
過去に異議申し立てがあった債権(過大申告債権)も含まれます。
債権ポータルは2025年9月22日に更新されます。
分配プロバイダーによる資金の入金時期は2025年9月30日頃を予定しています。
FTX Recovery Trustは、2025年2月に約12億ドル(約1,800億円)、5月に約50億ドル(約7,500億円)の資産をそれぞれ分配済みであり、今回の9月の支払い分を含めると、今年の分配額は約78億ドル(約1.2兆円)にのぼります。現在は、最大165億ドル(約2.5兆円)の資産が債権者や元顧客に充当される予定となっています。
今回の返金では、顧客に対するすべての返金額に対して、「ドットコム顧客請求」には6%、「米国顧客権利請求」には40%、「一般無担保債権およびデジタル資産ローン債権」には24%分配、「コンビニエンス請求」に関しては、120%の分配が行われます。各債権者の口座には、支払日から3営業日以内に着金する見通しです。
FTXは2022年に経営破綻し、当時多くの顧客が資産回収の動向を見守っていました。世界的な仮想通貨市場の混乱も招いた一件として、今もトレーダーや投資家の間で注目を集めています。
債権者に「118%」返還へ
サム・バンクマン=フリード氏、11月に控訴を予定
FTXの元CEOサム・バンクマン=フリード氏は、2023年11月にアメリカで有罪判決(電子通信詐欺、証券詐欺、マネーロンダリング等)を受けました。この判決により、バンクマン=フリード氏は2024年3月に禁錮25年の実刑判決を受けています。
裁判を担当したルイス・カプラン判事は、FTXの破綻やバンクマン=フリード氏の責任を「重大な犯罪」と評価し、厳格な量刑判断を下しました。
ただし、バンクマン=フリード氏の弁護団は、控訴審を2025年11月に予定し、判決の不当性や審理の公平性などについて再度主張を展開するとしています。弁護団はFTXが破綻当時も債務超過でなかったと主張し、顧客資産の返金能力があったことも強調しています。
FTX関連の資産返還プロセスは、仮想通貨市場全体にも影響を与える可能性があるため、引き続き公式発表や一次情報源の動向を確認することが重要です。
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Source:FTX Recovery Trustプレスリリース
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