金融機関の暗号資産市場参入をサポート
暗号資産取引所BINANCE（バイナンス）は2025年9月29日に、銀行・証券会社・取引所などの金融機関向けホワイトラベル型ソリューション 「Crypto-as-a-Service（CaaS）」を提供開始することを発表しました。
Crypto-as-a-Service（CaaS）は、金融機関が自社ブランドで仮想通貨取引サービスを簡単に立ち上げられるようにするホワイトラベル型(*1)の暗号資産インフラソリューションであり、ライセンスを有する一部の銀行・証券会社・取引所向けに提供されると説明されています。
(*1)ホワイトラベル：他社が開発・製造した商品やサービスを自社ブランドの名前で提供するビジネスモデルのこと。
仮想通貨の需要は世界中で高まり続けており、最近では仮想通貨関連サービスを提供する金融機関も増えてきていますが、インフラ構築・コンプライアンス対応・流動性確保などを自社で行う場合は高いコストがかかり、リスクが大きいという課題も存在していました。
BINANCEが提供開始するCaaSはこのような問題を解決するためのものであり、同サービスを利用する金融機関は世界最大級の暗号資産取引所である「BINANCE」に裏側の取引・流動性・カストディ・コンプライアンス・決済を支えてもらいながら、フロントエンド（ブランド、顧客関係、UI/UX）を完全にコントロールできるため、迅速かつ安全に暗号資産市場へ参入できるとされています。
Introducing #Binance Crypto-as-a-Service (CaaS)
A white-label solution for corporates and financial institutions to integrate crypto services with full front-end control, powered by Binance’s unmatched infrastructure and liquidity.
Learn more 👉https://t.co/efBybAglQY pic.twitter.com/Gvsj9iAJCy
— Binance VIP & Institutional (@BinanceVIP) September 29, 2025
バイナンスのCrypto-as-a-Service（CaaS）をご紹介
企業・金融機関向けのホワイトラベル型ソリューション。バイナンスの圧倒的なインフラと流動性を活用し、フロントエンドの完全なコントロールを保持したまま暗号資産サービスを統合可能。
Binance SaaSの特徴と利点
BINANCEのCaaSは、事前開発なしで信頼性の高い仮想通貨サービスを提供できる魅力的なものとなっており、主な特徴としては以下のような点が挙げられています。
- 内部取引（Internalised Trading）
金融機関は自社顧客間で注文をマッチングし、流動性と収益を自社に取り込むことが可能。バイナンスのグローバル注文板にもアクセスできるため、手数料削減・収益性向上・執行の効率化を実現できる。 - Binanceの流動性と市場アクセス
バイナンスが有するすべての現物・先物市場の流動性に直接アクセスすることが可能。利用可能な全ての取引ペアを顧客に提供することで、バイナンスでの取引体験に匹敵するレベルの取引環境を提供できる。また「自社内での内部マッチング」と「バイナンスのオーダーブック接続」を組み合わせた柔軟な運用も可能。 - 金融機関向けの専用ダッシュボード
CaaSでは金融機関専用の管理ダッシュボードと完全なAPI接続を提供。ダッシュボードでは取引量・顧客オンボーディング統計・資産フロー・取引配分など金融機関の活動状況を明確に把握可能。さらに、サブアカウントの作成・削除から手数料の設定、内部取引設定の調整まで、直接的なアカウント管理ツールも提供する。 - 包括的な顧客管理ツール
強力でカスタマイズ可能な顧客管理ツールを提供。これにより、顧客をセグメント化して顧客に合わせた手数料設定を行い、管理ダッシュボードから独自のシステムを設計することで、よりターゲットを絞った階層化された顧客エンゲージメントモデルを構築できる。 - カストディ・コンプライアンス対応のためのツール
資産管理とコンプライアンス対応を容易にするインフラを提供。カストディでは顧客ごとに固有の入金アドレスを持つ安全なサブアカウントとウォレットを作成できるため、資産を明確に分離管理できる。コンプライアンス面ではKYC（本人確認）プロセスや取引監視APIなどの機能を統合。これらのツールは、金融機関が複雑なシステムをゼロから構築することなく、管轄区域をまたぐ規制要件に準拠した業務運営を行えるように設計されている。
今日から先行提供開始、2025年Q4に一般提供予定
BINANCEが発表したCaaSは、2025年9月30日から一部の銀行・証券会社・取引所に先行提供されることになっており、その後2025年第4四半期には一般提供が開始される予定だと報告されています。
同サービスが提供開始されれば、様々な金融機関が素早く安全に信頼性の高い仮想通貨関連サービスを提供できるようになるため、仮想通貨の普及がさらに促進される可能性があります。
金融機関の仮想通貨市場参入は仮想通貨の成長における重要な要素の一つとされているため、同サービスを利用する金融機関など今後の展開などにも注目です。
BINANCE関連の注目記事
source：BINANCE公式発表
サムネイル：Shutterstockのライセンス許諾により使用
