Lighter Infrastructure Token(LIT)を発表
イーサリアム(ETH)のL2インフラや分散型取引所(DEX)を展開しているLighter(ライター)は2025年12月30日に、独自のネイティブトークンであるLighter Infrastructure Token(LIT)のローンチを発表しました。
Lighter(ライター)は次世代の金融インフラの構築を目指すプロトコルであり、ゼロ知識証明(ZK-Rollup)技術を採用し、無期限先物(パーペチュアル)取引に特化した高速・低コストなL2ネットワークとして構築されています。
今回発表された「LIT」は同プロジェクトが掲げる“金融の未来”を実現するためのインセンティブ設計において中核的な役割を担うトークンであり、公式発表では「LITは参加者のインセンティブを最適化するための鍵になる」と説明されています。
We are announcing the Lighter Infrastructure Token (LIT)! Lighter is building infrastructure for the future of finance and the native token is key to aligning incentives. In this thread, we will describe the structure of the token, broader vision, and roadmap of use cases.
— Lighter (@Lighter_xyz) December 30, 2025
Lighter Infrastructure Token(LIT)のローンチを発表します!
Lighterは次世代の金融インフラを構築しており、ネイティブトークンは参加者のインセンティブを最適化するための鍵となります。このスレッドでは、トークンの設計、全体的なビジョン、そして今後の具体的なユースケースのロードマップについて詳しく解説していきます。
Lighterは、既存の分散型金融(DeFi)の枠組みを超え、伝統的金融(TradFi)とデジタル資産の世界をシームレスに繋ぐためのインフラ開発に注力していますが、今回のLITは同プロジェクトのロードマップにおける極めて重要なマイルストーンであり、コミュニティや投資家、開発者間の利害を一致させるための強力なガバナンスおよびユーティリティ手段として機能します。
特筆すべき点は、Lighterが米国を拠点とするC-Corp(一般事業法人)として運営されている点です。LITトークンはこの法人から直接発行され、プロトコルの運営はコストベース(実費精算)で継続されることが明言されています。
規制環境が厳格な米国において、透明性の高い法人格からトークンを発行する姿勢は、機関投資家や規制当局からの信頼獲得を強く意識したものとして注目されています。
トークノミクス:初期ポイント保有者への大規模還元
LITトークンの供給構造は、コミュニティの成長と長期的なプロジェクトの存続を両立させるために慎重に設計されており、総供給量の50%がエコシステムに、残りの50%がチームおよび投資家に割り当てられる構成となっています。
今回の発表で最も注目を集めているのが、初期ユーザーに対する大規模なエアドロップです。Lighterは2025年を通じて「ポイントシーズン1」および「シーズン2」を実施してきましたが、これらを通じて蓄積された1,250万ポイントが即時にトークンへと変換されます。
エコシステムへの配分内訳
- 即時エアドロップ(25%):
2025年のシーズン1・2の参加者に割り当てられ、完全希薄化後の価値(FDV)の4分の1に相当する規模となる。 - 将来のインセンティブ(25%):
今後のポイントシーズンや、新たなパートナーシップ、成長イニシアチブのために確保。
チームおよび投資家への配分とロックアップ
- チーム(26%):
プロジェクトのコア開発メンバーに割り当て。 - 投資家(24%):
戦略的パートナーを含む投資家に割り当て。
なお、チーム・投資家の割り当て分については、1年間の完全ロックアップが設定されており、その後3年間にわたり直線的にベスティング(権利確定)が行われる仕組みが採用されています。これにより、長期的な視点での開発継続が担保されています。
多機能なユーティリティと収益還元モデル
LITトークンは単なるガバナンス票としての機能に留まらず、Lighterエコシステムが生み出す価値を直接的に享受できる設計がなされています。Lighterの主要製品である分散型取引所(DEX)や、今後リリースされる新たなサービスから発生する収益は、全てLITトークン保有者に帰属します。
これらの収益はオンチェーンでリアルタイムに追跡可能であり、市場の状況に応じてプロジェクトの再投資(成長)とトークンの買い戻し(バイバック)の間で最適に配分されます。これにより、プラットフォームが利用されればされるほど、トークンの希少価値や保有メリットが高まる仕組みが構築されています。
さらに、インフラとしての機能面では以下のような高度なユースケースが計画されています。
- 金融商品へのアクセス:
リスク調整後のリターン生成や、取引実行の効率化、資本効率の向上を目的とした高度な金融商品にアクセスする際の鍵となる。 - ステーキングと検証:
金融取引の実行およびその「公平性と正確性」を検証するインフラは階層化されており、LITをステーキングすることでこれらのネットワークに参加し、報酬を得ることが可能になる。 - 市場データと価格検証:
将来の金融システムに不可欠な「市場データへのアクセス」や「価格の妥当性検証」において、LITが手数料トークンとして使用される。データ提供者や購読者はLITを介してエコシステムに参加する。
強力なパートナー陣と共に伝統的金融とDeFiを繋ぐ
Lighterの究極的な目標は、伝統的な金融システムとDeFiの交差点に位置する「高効率かつセキュアで検証可能なインフラ」を構築することにあります。具体的には、現実資産(RWA)をDeFiの世界に取り入れる一方で、伝統的金融(TradFi)に対してはブロックチェーン特有の検証可能性とコンポーザビリティ(構成可能性)を提供することを目指しています。
この壮大なビジョンを支えるのは、業界屈指の戦略的パートナーたちです。Lighterは米大手投資アプリの「Robinhood」や、大手暗号資産取引所の「Coinbase」などからも支援を受けているため、これらのパートナーとの連携によって、一般ユーザーと機関投資家の双方に向けたサービスの展開を加速させる構えです。
開発の基盤には、世界最大のDeFiエコシステムを誇り、最も安全なレイヤー1(L1)と評されるイーサリアム(ETH)が採用されています。Lighterは「2026年に向けてさらなる高みを目指す」と宣言しており、今回のLITトークンローンチを機に、Web3(分散型ウェブ)時代の新たな金融スタンダードの確立に挑みます。
初期コミュニティの支持によって支えられてきたLighterは、LITトークンを通じてその恩恵をサポーターへ還元しつつ、より強固な分散型インフラへの転換を図っていくことになるため、今後の展開には注目が集まっています。
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source:Lighter Official X
サムネイル:AIによる生成画像























