FRB議長捜査開始で仮想通貨市場が反応
2026年1月11日、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長に対する刑事捜査が開始されたと報じられました。
この報道を受けて金融市場では不確実性への警戒が急速に高まり、その影響は仮想通貨市場にも波及しています。
ビットコイン(BTC)をはじめ、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)といった主要銘柄はいずれも上昇し、仮想通貨市場全体の時価総額は3兆ドル(約490兆円)を超える水準に達しました。
パウエル氏は今回の捜査について、金融政策への政治的介入を意図した圧力であるとの認識を示し、FRBの独立性を維持する姿勢を改めて強調しています。
パウエルFRB議長解任を検討
パウエル議長への捜査開始で揺らぐFRBと金融市場の警戒感
議会証言が焦点となったFRB議長捜査
パウエル議長は1月11日(現地時間)夜に公表した声明で、FRBが米司法省から大陪審による召喚状を受領したことを明らかにしました。
捜査の焦点は、2025年6月に行われた議会証言において、FRB本部改修計画の費用超過について説明した内容にあるとされています。
同計画の総額は25億ドル(約3,950億円)規模に達しており、その説明の正確性が問われています。
パウエル氏は、今回の捜査は利下げを迫るための口実に過ぎないと批判し、中央銀行の政策運営に対する前例のない干渉であるとして懸念を示しました。
FRB独立性を巡るパウエル氏の問題提起
また、パウエル議長は公開された声明の中で「FRBが証拠と経済データに基づいて金融政策を決定し続けられるのか、それとも政治的圧力や威嚇によって左右されるのかが問われている」と指摘しています。
その上で「FRB議長であっても法の下にあることは当然だが、今回の措置は政権による脅しと圧力という文脈で理解されるべきだ」と述べ、政権からの独立性が試されているとの認識を示しました。
これに対し、ホワイトハウスのカロライン・レバット報道官は「トランプ大統領が司法省に対して捜査を指示した事実はない」と述べ、政権の関与を明確に否定しています。
一方で、トランプ大統領自身はNBCニュースのインタビューで「パウエル氏はFRB議長としても、プロジェクトの責任者としても優秀ではない」と発言し、高水準の金利政策こそが自身からパウエル氏に向けられている唯一の圧力だと主張しました。
共和・民主両党で高まる批判
今回の動きを巡っては、政界からもFRBの独立性を擁護する声が相次いでいます。
共和党のトム・ティリス上院議員は「政権内部でFRBの独立性を損なおうとする動きが明白になっている」とX(旧Twitter)上で批判し、問題が解消されるまで次期FRB議長の承認手続きを阻止する考えを示しました。
また、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員も「司法省の権限を利用して中央銀行を掌握しようとする試みだ」として、強い懸念を表明しています。
金融不安を背景に上昇したビットコイン
こうした動きを受け、金融市場もこの前例のない事態に敏感に反応しました。
米ドル指数は約3週間ぶりの大幅な下落となり、安全資産とされる金価格は史上最高値水準まで上昇しています。
ビットコインはパウエル氏の発言が伝わった直後、一時9万2,000ドル(約1,450万円)近辺まで上昇し、金や銀と歩調を合わせる形で買いが強まりました。
中央銀行への信認低下リスクが意識されたことで、ビットコインが「デジタルゴールド」としての価値を再評価する動きが市場でみられています。
FRB議長人事、ハセット氏が最有力候補に
FRB人事と金融政策を巡る政治的緊張の行方
米格付け大手フィッチ・レーティングスは1月12日、FRBの独立性が米国の信用格付け(AA+)を支える重要な制度的基盤であると指摘しました。
さらに、ベン・バーナンキ元FRB議長やジャネット・イエレン元財務長官を含む歴代の中央銀行関係者らは連名声明を発表し、パウエル議長に対する刑事捜査を中央銀行の独立性を損なう前例のない試みだと批判しています。
こうした反発を背景に、FRB人事や金融政策を巡る政治的緊張が今後も長期化する可能性が指摘されており、仮想通貨市場を含むグローバル金融市場への影響が引き続き注視されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.23 円)
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Source:パウエル議長声明
サムネイル:AIによる生成画像



























