日本国債の混乱がBTCを直撃か「米バブル崩壊の引き金に」シフ氏警告

日本国債の混乱がBTCを直撃か「米バブル崩壊の引き金に」シフ氏警告

この記事の要点

  • ピーター・シフ氏、日本の国債混乱によるBTC含むリスク資産への波及を警告
  • 日銀7月会合目前、円キャリー巻き戻しで仮想通貨市場に売り圧力も
目次

シフ氏「日本が米バブル崩壊の引き金に」

米経済評論家のピーター・シフ氏は2026年7月26日、自身のポッドキャストで、日本の国債市場の急変が米国の金融危機を引き起こし、ビットコイン(BTC)を含むリスク資産全般に波及しかねないとの見解を示しました。

番組内でシフ氏は「日本のバブル崩壊が、それよりさらに大きな米国のバブルを破裂させる」と述べ、次の危機の発火点は日本側にあるとの見立てを語っています。

その根拠として同氏は、日本円が対ドルで163.8円と約40年ぶりの安値を付け、30年物日本国債(JGB)の利回りが1999年の発行開始以来の最高となる3.98%に達した点を挙げました。

シフ氏はビットコインにも言及し、価格は週末時点で約64,000ドル(約1,050万円)前後と、年初来で約29%安の水準にあると紹介しています。

日銀利上げが円キャリー経由でビットコインに波及

Bitfinex「円反転はBTC最大のマクロリスク」

シフ氏の警告に先立ち、仮想通貨取引所Bitfinex(ビットフィネックス)は7月9日、X(旧Twitter)上の投稿で、円キャリートレードの巻き戻しがビットコインにとって「最も明確なマクロリスク」になるとの見方を示しました。

投稿では「日本の10年国債利回りが新高値を付ける一方で円は162円近辺にあり、ここから円が急反転すれば流動性が引き締まり、BTCとETHに圧力がかかる。まだ底を探る市場には現実のリスクだ」と説明しています。

円キャリートレードは、金利の低い円で資金を借り入れ、米国株や米国債、仮想通貨といった利回りの高い海外資産へ投じる手法で、長年にわたり世界の投資マネーの調達源となってきました。

円が急反発すれば、投資家は円建ての借入を返済するために海外資産を売却せざるを得ず、ビットフィネックスはこの連鎖的な売りが世界の流動性を縮小させ、ビットコインの下押し圧力になると警鐘を鳴らしています。

シフ氏「日銀がどう動いても米国に波及」

ビットフィネックスが警戒する円キャリーの巻き戻しについて、シフ氏はさらに踏み込み、日銀の次の政策判断が積極利上げと小幅調整のどちらに転んでも危機の引き金になり得ると番組内で論じました。

日銀は2026年6月16日の金融政策決定会合で政策金利を0.25%引き上げて1.0%とし、31年ぶりとなる1995年以来の高水準まで金利を戻しています。

シフ氏は積極利上げの場合について「日銀が3%に向けて利上げすれば、日本の株価と債券が下落し、日本の投資家は米国資産を売却して資金を本国へ引き揚げる」と述べました。

日本政府は世界最大の米国債保有国として1.1兆ドル(約180兆円)超を保有しており、資金還流が起きればこの持ち高の取り崩しが米国市場の売り圧力になると同氏は説明しています。

一方で利上げが小幅にとどまった場合には、円安が一段と加速して円の信認が揺らぎ、日本国債市場の急落を通じて混乱が米国に波及する経路があるとも指摘しました。

米金利上昇とETF資金流出がBTCの重荷に

シフ氏は、米国の金利環境についても言及しており、30年物米国債の利回りが先週5.16%で取引を終え、2006年以来の高水準に達したと述べています。

ビットフィネックスも7月13日公開の週報「Bitfinex Alpha #213」で、FRB(米連邦準備制度)が政策金利を3.5〜3.75%に据え置く長い停止局面が続くなか、ビットコインはマクロ環境に依存した相場から抜け出せていないと分析しました。

同レポートによれば、ビットコインは2月の安値から5カ月間、短期保有者の平均取得価格にあたる約72,200ドルを下回って推移しており、市場全体の平均取得価格である約54,000ドルが下値として機能しているといいます。

需給面でも、現物ビットコインETF(上場投資信託)から5月中旬以降の9週間で計82億ドル超が流出しており、7月第1週に純流入へ転じたものの機関投資家の需要はまだ底を打っていないと同レポートは評価しています。

日銀7月会合が目前、市場の警戒感高まる

仮想通貨市場では、円キャリートレードの巻き戻しリスクへの警戒が高まっており、シフ氏が指摘した日本発の混乱が現実となった場合のビットコインへの波及が意識されています。

日銀は7月30〜31日に次回の金融政策決定会合を予定しており、ビットフィネックスは日銀が再び引き締めに動けば、各国の中央銀行が様子見を続けられるという市場の前提が崩れるとの見方を示しています。

一方でブルームバーグは7月17日、事情に詳しい関係者の話として「日銀が7月会合で成長率見通しを引き上げつつ政策金利は据え置く公算が大きい」と報じました。

据え置きとなれば円キャリーの巻き戻しは先送りされる一方、利上げ観測が再燃すればリスク資産全体への売り圧力が強まるとの見方もあり、7月末の会合結果に市場の関心が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=163.54 円)

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Source:The Peter Schiff Show Podcast
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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