サークルの独自チェーン「Arc」正式稼働|金融大手100社超が参加

サークルの独自チェーン「Arc」正式稼働|金融大手100社超が参加

この記事の要点

  • CircleがL1「Arc」正式ローンチ、100社超参加
  • BlackRock・Visaら金融大手11社がバリデーターに
目次

Circle「Arc」正式稼働、100社超が参加

米Circle(サークル)は2026年9月16日、金融市場向けに設計したオープンなL1ブロックチェーン「Arc(アーク)」のパブリックメインネットを正式にローンチしたと発表しました。

稼働初日からBlackRock(ブラックロック)やVisa(ビザ)、SBIグループなどが創設バリデーターとして参加し、金融機関や決済企業を含む100を超える機関・エコシステム事業者がネットワークに加わっています。

Arcでは、こうした参加者がネットワークを利用する際の取引手数料(ガス)を米ドル連動型のステーブルコイン「USDC」で支払う設計を採用しており、価格変動の大きい専用トークンを保有する必要がないとサークルは説明しています。

金融大手11社がバリデーターに、ARC100億枚発行

Visa・BlackRockなど11社がArc運営

サークルによると、Arcの創設バリデーターにはBlackRock、Visa、SBIグループのほか、Mastercard、DTCC(米証券保管振替機関)、ICE(インターコンチネンタル取引所)、Standard Chartered(スタンダード・チャータード)、MoneyGram(マネーグラム)、住友商事、Worldpay(ワールドペイ)、Galaxy(ギャラクシー)の計11社が参加しています。

バリデーターには誰でも参加できるわけではなく、Arcは参加者を限定するパーミッション型を採用しており、銀行や資産運用会社などが財務管理や取引、機密性の高い決済にパブリックブロックチェーンを利用するためのガバナンス体制を設けたと同社は説明しています。

ネットワークにはBNY(ビーエヌワイ)やHSBC(エイチエスビーシー)、Societe Generale(ソシエテ・ジェネラル)、State Street(ステート・ストリート)などの大手銀行も加わっています。

DeFi(分散型金融)分野では、Aave(エーブ)とMorpho(モルフォ)が融資市場に参加し、Aero(エアロ)、fomo(フォモ)、Uniswap(ユニスワップ)なども取引インフラとして名を連ねています。

サブ秒決済・耐量子対応など6機能を公表

サークルはあわせて、Arcで採用する金融市場向けの6つの主要機能を公表しました。

特徴 内容
ガストークン 手数料をUSDCで支払い、価格変動の大きい専用トークンが不要
決済速度 サブ秒(1秒未満)の確定的なファイナリティ
プライバシー ビューキー付きのオプトイン型による機密取引(ネットワーク全体への導入に向け開発中)
相互運用性 USDC・EURC・トークン化RWAに対応、Circle StableFXで24時間の外貨決済
AIエージェント 創世ブロックからAIエージェントを経済主体として想定
機関セキュリティ 耐量子署名をサポートし、確定的コンセンサスを採用

Arcの位置づけについて、サークルの共同創業者兼CEOのジェレミー・アレール氏は「USDCは第一歩で、Arcはその先を見据えて構築したネットワークです。エージェント経済とオンチェーン経済は別々の革命ではなく、同じ経済を両側から見たものだ」と述べています。

AIエージェントによる取引については、同社が自社データをもとに、エージェント主導の取引量の98.8%をUSDCが占めていると明らかにしました。

JPYC・EURC含む20超通貨がArcで稼働

決済分野ではCircle Payments NetworkがArcに直接統合され、サークルは国境を越えた送金を1セント未満のコストでほぼリアルタイムに処理できるとしています。

外貨取引では、24時間利用できる「Circle StableFX(スタブルFX)」も提供され、USDCやEURC(ユーロ連動型ステーブルコイン)、JPYC(円連動)、KRW1(韓国ウォン連動)、TRYB(トルコリラ連動)など20を超える法定通貨連動型ステーブルコインが稼働中または接続準備中となっています。

ARC100億枚のジェネシスミント完了

サークルはArcのメインネット公開にあわせ、ネットワークトークン「ARC」100億枚のジェネシスミント(初期発行)を米国内で完了したと発表しました。

同社によると、上場企業が新たなL1ブロックチェーン向けのネットワークトークンを発行した事例としては初めてとなります。

ただしサークルは、この初期発行についてARCの一般公開を確約するものではないと明示しました。

Arc上ではこのほか、BlackRockのBUIDL(トークン化された米国債ファンド)やサークルのUSYC(トークン化マネーマーケットファンド)も利用でき、取引や貸付、担保として使用できると同社は説明しています。

7億件超の処理実績、2027年PoS移行も視野

Arcでは正式稼働に先立つパブリックテストネットで、1年足らずに7億件を超えるトランザクションを処理しました。

今回のパブリックメインネット公開を経て、サークルは今後、プライバシー機能や処理性能の拡張を進める方針を示しています。

さらに2027年にはProof of Authority(PoA)からProof of Stake(PoS)への移行を検討しており、100億枚を初期発行したARCについても一般公開するかどうかを今後判断する見通しです。

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Source:Circle発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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