暗号資産取引所「Zaif(ザイフ)」とは?基本情報・特徴・メリットなどを解説
暗号資産取引所「Zaif Exchange(ザイフ・エクスチェンジ)」の基本情報やサービスの概要、取り扱う仮想通貨・特徴・メリット・デメリットなどを初心者向けにわかりやすく解説します。
Zaif(ザイフ)とは
Zaif Exchange(ザイフ・エクスチェンジ)とは、「株式会社Zaif」が運営している2014年4月12日に設立された日本の暗号資産取引所(近畿財務局長 第00001号)です。
Zaifは元々「テックビューロ株式会社」が運営していましたが、2018年11月には「フィスコ仮想通貨取引所」がテックビューロからZaif事業を譲り受け、2020年2月に両社取引所のシステム統合が行われたことによって顧客対応の一本化が実現し「Zaif Exchange」へと生まれ変わりしました。
なお、フィスコ仮想通貨取引所はその後「株式会社Zaif」へと商号を変更し、2021年11月1日には「株式会社カイカエクスチェンジ」へと商号を変更、2023年11月1日には再び「株式会社Zaif」へと商号が変更されています。
同社は「暗号資産取引サービス」だけでなく「仮想通貨決済」や「暗号資産積立」などのサービスも提供しており、主流の暗号資産に加えて同社のグループ会社が発行しているトークンの売買サービスも提供しています。
取り扱う暗号資産
Zaif(ザイフ)が取り扱っている暗号資産は、2024年7月時点で以下の24種類となっています。
・ビットコイン(BTC)
・イーサリアム(ETH)
・ネム(XEM)
・モナコイン(MONA)
・ビットコインキャッシュ(BCH)
・シンボル(XYM)
・コスプレトークン(COT)
・ポルカドット(DOT)
・トロン(TRX)
・ポリゴン(MATIC)
・元素騎士メタバース(MV)
・ディープコイン(DEP)
・クレイトン(KLAY)
・マーブレックス(MARBLEX/MBX)
・ロンドコイン(ROND)
・コムサ・ネム(CMS NEM)
・コムサ・イーサリアム(CMS ETH)
・カウンターパーティー(XCP)
・ザイフ(ZAIF)
・フィスココイン(FSCC)
・カイカコイン(CICC)
・ネクスコイン(NCXC)
・スケブコイン(SKEB)
・ボラ(BORA)
サービスの種類・概要
Orderbook trading
「Orderbook trading」は、ユーザー間で現物暗号資産の取引を行うことができるトレーダー向けのサービスです。このサービスでは「価格チャート」や「オーダーブック(取引板)」に加えて「チャット機能」も提供されているため、他のユーザーとチャットで会話しながら暗号資産を取引することができます。
チャートには「移動平均線(MA)」や「ボリンジャーバンド」などをはじめとする様々なインジケーターを表示することもでき、注文を出す際には「成行注文・指値注文」のどちらか好きなものを選択できる他、設定した価格に達した時点で自動的に売買を行う「リミット売り・リミット買い」を設定することも可能です。
かんたん売買(販売所)
「かんたん売買(販売所)サービス」は、シンプルな画面で簡単に暗号資産を取引することができる初心者向けのサービスです。取引画面では「チャート・注文画面・チャット画面」などが提供されており、取引したい暗号資産を選択して、取引したい数量・金額を入力して「購入」または「売却」ボタンを選択するだけで簡単に暗号資産を取引することができます。
「Orderbook trading」に比べると機能は少ないものの、簡単かつ素早く暗号資産を取引することができるようになっているため、すぐに暗号資産を取引したい方や初心者の方に最適な取引サービスとなっています。
暗号資産FX
「暗号資産FX」は、暗号資産を対象とした差金決済取引サービスであり、最大2倍のレバレッジをかけて暗号資産を取引できるようになっています。暗号資産FXを利用すれば売りからも相場にエントリーすることができるため、下落相場でも利益を狙うことが可能です。
【暗号資産FXサービスの提供取引ペア】
BTC/JPY、ETH/JPY
Zaifコイン積立
「Zaifコイン積立サービス」は、購入したい暗号資産と数量を事前に設定することによって、毎月自動的に暗号資産を購入することができる暗号資産積立サービスです。
暗号資産を購入する際には、"価格が上がったときは高値掴みを避けて少ない量を買い、価格が下がったときは安く多くの量を買う手法"である「ドルコスト平均法」に基づいて買い付けが行われるため、比較的低リスクで暗号資産を購入することができるようになっています。
Zaica(ザイカ)
Zaica(ザイカ)とは、ブロックチェーン技術を用いた暗号資産やトークンの発行支援サービスです。
ソーシャルチップ
「ソーシャルチップ」とは、全てのTwitterユーザーに対して暗号資産を手数料無料で送金することができるサービスです。利用する場合には自分のTwitterアカウントをZaifアカウントと連携する必要があり、設定を完了した後は「BTC・MONA・XEM」などの暗号資産を送受信することができるようになっています。
大口取引専用問合わせ窓口「クリプトOTCデスク」
「クリプトOTCデスク」は大口取引専用の問合わせ窓口です。このサービスは、Zaifの口座開設を完了している法人顧客が利用できるようになっており、約5,000万円相当額以上から取引が可能、取引可能な暗号資産の種類としては以下3種類の仮想通貨が挙げられています。
・カイカコイン(CICC)
・フィスココイン(FSCC)
・ネクスコイン(NCXC)
【対象者】
5,000万円相当分額以上の大口取引を希望する法人ユーザー(取引にはZaifの法人口座開設が必要)
【対象暗号資産ペア】
CICC/JPY
FSCC/JPY
NCXC/JPY
【受付時間】
10:00~16:00(土日祝を除く)
【取引手数料】
実質的に手数料を含んだ購入・売却価格を提示
【受付方法】
お問い合わせフォーム
自動売買おてがるトレード
自動売買おてがるトレードとは、「設定した%分値下がりすれば買う」「買ってから設定した%分値上がりすれば売る」という取引を自動で繰り返し行うサービスであり、設定後は自動で売買を繰り返し行うため、暗号資産トレードに時間をかけられない方にもおすすめのサービスとなっています。
買い設定値は「−1%〜−20%」売り設定値は「+1%〜+20%」の範囲内で好きなものを選択することができ、購入金額は「1,000円~100,000円」の範囲内で1円単位で設定することが可能です。
なお、自動売買の設定は以下の4ステップで簡単に行うことが可能となっており、24時間365日いつでも誰でも利用可能、利用手数料は無料となっています。
- 暗号資産を選択
- 購入条件を設定
- 売却条件を設定
- 購入金額を入力
自動売買ランキングトレード
自動売買ランキングトレードとは、自動売買おてがるトレードの人気設定ランキングから好きな設定を選択して購入金額を設定するだけで始められる自動売買サービスです。
設定後は自動で売買を繰り返し行うため、暗号資産トレード初心者の方やどんな設定にすればいいかわからない方でも利用できるサービスとなっています。
Zaifカード
Zaifカードは、カード利用額に応じてビットコインが付与されるクレジットカードです。カードの年会費は税込1,650円で、初年度の年会費は無料、年間10万円以上利用すると翌年度の年会費も無料になる仕組みとなっています。
このカードは「カイカエクスチェンジ」と「ライフカード」が提携して発行するもので、ZaifではSBペイメントサービスのオンライン決済サービスとの連携を通じた「クレジットカード決済による入金」も提供される予定となっています。
Zaifカードによるアカウント入金機能は2023年10月中旬頃から提供開始される予定で、暗号資産取引所にクレジットカード決済で入金できるサービスは国内初であるとも報告されています。
ブランド | VISA |
還元率 | 0.8% |
付帯サービス | カード会員保障制度 海外旅行傷害保険 国内旅行傷害保険 シートベルト傷害保険 |
追加サービス | ETCカード(年会費:無料) Apple Pay/Google Pay™ |
引落日 | 毎月3日もしくは27日 |
Zaifステーキング
Zaifステーキングとは、Zaifが指定する特定の暗号資産をZaifアカウントで保有することによって、ステーキング報酬の一部を受け取ることができるサービスです。
このサービスは申し込み不要で、対象銘柄をZaifアカウントで保有している全てのZaifユーザーが対象となっています(※口座開設手続きが完了していないアカウント・ロックされたアカウントは対象外)。
ステーキング報酬は、ログイン後のステーキング画面から報酬受取を申請すること受け取ることが可能で、報酬受取はステーキング報酬発生月の翌月15日~翌々月14日まで申請可能となっています。
【ステーキング対象暗号資産】
ETH・XYM
各種手数料
口座管理維持手数料
Zaif(ザイフ)では「本人確認」を完了していないユーザーに対して以下のような口座管理維持手数料を請求しています。これらの手数料は毎月1日0時時点の保有残高をもとに手数料を計算し、同月15日に対象者の残高から差し引かれることになっています。
なお「口座管理維持手数料」は本人確認が完了しているユーザーからは徴収されないため、本人確認手続きは早めに完了させるようにすると良いでしょう。
保有残高 | 手数料 |
1万円未満 | 固定100円 |
1万円以上10万円未満 | 3% |
10万円以上50万円未満 | 5% |
50万円以上100万円未満 | 7% |
100万円以上 | 10% |
日本円の入出金手数料
【銀行振込(入金手数料)】
・振込み手数料はユーザー負担
【コンビニ入金】
30,000円未満:495円
30,000円以上:605円
【ペイジー入金】
30,000円未満:495円
30,000円以上:605円
【銀行振込(出金手数料)】
30,000円未満:385円
30,000円以上:770円
暗号資産の出金手数料
BTC送金手数料/出金 | 0.0001 〜 0.01 BTC |
XYM送金手数料/出金 | 2 〜 20 XYM |
XEM送金手数料/出金 | 2 〜 20 XEM |
MONA送金手数料/出金 | 0.001 〜 0.1 MONA |
Counterpartyトークン送金手数料/出金 | 0.001 〜 0.1 BTC |
BCH送金手数料/出金 | 0.001 〜 0.01 BCH |
ETH送金手数料/出金 | 0.01 〜 0.05 ETH |
CMS:XEM送金手数料/出金 | 5 〜 25 XEM |
CMS:ETH送金手数料/出金 | 0.01 〜 0.05 ETH |
ERC20トークン 送金手数料/出金 | 0.01 〜 0.05 ETH |
DOT送金手数料/出金 | 0.1 DOT |
TRX送金手数料/出金 | 1 〜 10 TRX |
MATIC送金手数料/出金 | 1 MATIC |
MV送金手数料/出金 | 1 MATIC |
ROND送金手数料/出金 | 1 MATIC |
DEP送金手数料/出金 | 0.01 〜 0.05 ETH |
KLAY送金手数料/出金 | 1 〜 10 KLAY |
MBX送金手数料/出金 | 1 〜 10 KLAY |
SKEB送金手数料/出金 | 0.01 〜 0.05 ETH |
BORA送金手数料/出金 | 1 〜 10 KLAY |
※入金金額が5万円以上になる場合には、別途印紙税200円が必要となります
コイン積立銀行引落手数料
積立金額 | 手数料 |
1千円~2千円 | 一律100円 |
3千円~9千円 | 3.5% |
1万円~2万9千円 | 2.5% |
3万円~4万9千円 | 2% |
5万円以上 | 1.5% |
Zaif(ザイフ)のメリット
他社では取引できない暗号資産を取引できる
Zaif(ザイフ)は日本国内のその他の暗号資産取引所では取り扱われていない「フィスココイン(FSCC)・カイカコイン(CICC)・ネクスコイン(NCXC)」などの暗号資産を取り扱っているため、他社では取引できない暗号資産を取引できるという利点を有しています。
チャット機能が提供されている
Zaif(ザイフ)の暗号資産取引サービスでは「チャット機能」が提供されているため、他のユーザーと意見交換を行いながら暗号資産を取引することができます。各ユーザーの投稿には「いいね!」をすることもできるようになっているため、他のユーザーの意見を参考にしながら取引したい方には魅力的なサービスとなっています。
魅力的な独自キャンペーンが豊富
Zaif(ザイフ)はこれまでに「Zaif大根カレーが当たるキャンペーン」や「Zaif時計byフランク三浦が当たるキャンペーン」などといった、独自のキャンペーンを多数開催しています。
「新規口座開設キャンペーン」などはその他の暗号資産取引所でも開催されていますが、Zaifでは「限定グッズプレゼント」などの個性的なキャンペーンが多数開催されるため、今後新たに開催されるキャンペーンにも注目です。
Zaif(ザイフ)のデメリット
サービス内容がやや複雑
Zaif(ザイフ)では複数のサービスが提供されているものの、現在は一部サービスが"一時停止"の状態となっている他、本人確認を完了するまでは「口座管理維持手数料」がかかるなど、やや複雑に感じる点が多数存在するため、初心者の方が最初に利用する場合には『少し難しい』と感じる可能性があると考えられます。
取引画面なども一般的な暗号資産取引所とは異なるデザインとなっているため、使い方に慣れるまでは多少苦労する可能性があると予想されます。
過去にハッキング被害を受けている
Zaif(ザイフ)では2018年9月にハッキング攻撃を受けたことによって数十億円相当の暗号資産が盗まれる被害が発生しているため『セキュリティ面でやや不安が残る』というデメリットがあります。
ただし同社は事件後に業務改善を行なっており、2020年8月末には「金融庁への業務改善報告義務」が解除されたことも報告されているため、現在は安全面でも十分な対策がなされていると予想されます。
同社は「金融庁への業務改善報告義務が解除されたこと」を報告した際に『本報告義務終了後も、経営管理態勢や内部統制の充足、改善を図り、法令遵守態勢を維持・継続、向上させていく』と説明しています。