任意タグで仮想通貨送金を簡単に「MoonTags」発表
暗号資産（仮想通貨）の売買・交換機能などを世界的に展開している「MoonPay」は2025年9月12日に、仮想通貨の送金を簡素化する新機能「MoonTags」を発表しました。
MoonPay（ムーンペイ）は、仮想通貨の購入・売却・交換などを中心とした様々サービスを展開している多国籍金融テクノロジー企業であり、様々な国の法定通貨と100種類以上の仮想通貨を交換できるオン／オフランプサービスを提供している他、自社サイトやアプリに仮想通貨購入機能を簡単統合できるソリューションなどを提供しています。
今回発表された「MoonTags」は仮想通貨の送金をより簡単にするための新機能であり、ユーザーが任意に作成したタグを用いて、誰にでも簡単・瞬時に送金できるサービスとなっています。
MoonTagsとは？
MoonTags（ムーンタグ）は、ソーシャルメディアのハンドルネームのような一意の識別子をユーザーに付与することによって、MoonPayユーザー同士の仮想通貨送受信を簡素化する新しいサービスです。
仮想通貨を送金する際には、複雑な英数字のウォレットアドレスを入力したり、送金に応じてブロックチェーンを切り替えたりなど複雑な作業が多いため、入力ミス・選択ミスなどで誤送金してしまうリスクもありましたが、MoonTagsは初心者から経験者まで誰もが直感的に暗号資産を送受金できるように設計されています。
MoonPayユーザー同士で仮想通貨を送受信する場合は、MoonTagsで作成した「@〜〜」形式のタグを入力するだけで、対応するチェーンをまたいで仮想通貨を直接送金できるため、メッセージを送信するのと同じくらい簡単に仮想通貨を送信できます。
【MoonTagsの主な特徴・機能】
- ウォレットアドレス不要で簡単送金。送受金に追加手数料なし。
- チェーンの煩雑さも不要（送るだけで相手が受け取れる。残りはMoonPayが処理）
- ストレスなし（完全なコントロール、明確な履歴、即時通知）
- 自分専用のタグを作成できる（名前やプロフィール画像を設定可能）
- 任意の金額送金（最小額・最大額の制限なし）
- 希望通貨での受け取り（送金側の支払い通貨に関係なく、受信側は希望した通貨で受け取れる）
- 取引履歴の一元管理（アプリ内の直感的なフィードで送受金を追跡）
さらに、国際送金における従来の課題を解決する点も注目されています。MoonPayは、MoonTagsを「WiseやWestern Unionに代わる次世代の送金手段」と位置付けており、国境を超えた安価で迅速な送金を可能にすることを強調しました。
なお、ネットワーク手数料は引き続き発生しますが、MoonTags自体の利用に追加の手数料は不要とされています。ただし、クロスチェーン送金やトークン交換を伴う場合はDeFi（分散型金融）アクセス手数料が発生する仕組みで、ニューヨーク州や欧州経済領域（EEA）では一部機能が制限されています。
MoonPayアプリ内で簡単に利用可能
MoonTagsはすでにMoonPayアプリ内で利用可能となっており、すべてのユーザーにデフォルトのタグが割り当てられています。ユーザーはこれを自由にカスタマイズすることが可能です。MoonTagsを利用するまでのおおまかな流れは次の通りです。
- MoonPayアプリにログイン：全ユーザーにデフォルトの「MoonTag」が付与される。タグは自由にカスタマイズ可能。
- 「送金」または「リクエスト」を選択：送金するか、受け取りをリクエストするかを指定。
- 相手をMoonTagで検索（例：@mynameなど）。ウォレットアドレス不要。
- 送金またはリクエスト：暗号資産を選び、必要に応じてメッセージを添付。数秒で完了。
仮想通貨の複雑な送金手続きは初心者にとって大きな参入障壁となっており、誤送金のリスクやチェーン選択ミスによる資産消失は業界全体の課題でもありましたが、MoonTagsを利用すればメールを送る感覚で誰でも簡単に暗号資産を送信できるため、仮想通貨の一般普及を後押しする可能性があると期待されています。
MoonTagsのようにユーザーIDを付与して仮想通貨の送受金を簡素化するサービスは順調に増えてきているため、今後はさらなるサービス拡大＆サービス連携などにも注目です。
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source：MoonPay発表
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