Fold、日常利用でBTC還元のクレジットカード発表
米国の仮想通貨金融サービス企業Fold(フォールド)社は2025年9月23日、Stripe(ストライプ)およびVisaと提携し、新たなビットコイン(BTC)報酬型クレジットカード「Fold Bitcoin Credit Card」を発行することを発表しました。
このカードはVisaのネットワーク上で発行され、Stripeのカード発行基盤「Stripe Issuing」を活用したものと説明しています。
発表によると、カード利用者は日常の買い物で支払い額の2%相当のビットコイン報酬を即時に得ることができ、Foldのチェッキング口座経由で支払いを行うと最大1.5%の追加報酬が得られます。
また、アマゾンやスターバックス、Home Depot、ウーバーなどFoldの提携先ブランドで買い物をすると、最大10%相当のビットコインが還元される仕組みです。
トークンのステーキングや特定カテゴリでの利用条件などの複雑な要件は一切なく、あらゆる購入時に自動でビットコイン報酬が付与されるシンプルさが特徴とされています。
米国ギフトカード市場にBTCを本格導入
Stripe・Visaと進めるFoldのビットコイン還元カード戦略
Foldカードの特徴とリリース予定時期
発表によれば、このクレジットカードは日常の支出をビットコイン取得の直接的な手段へと変えることを目指した製品であり、長期的な資産形成を支援するシンプルで一貫性のある方法を提供するとしています。
Fold社のCEOであるリーブス氏は「管理すべき利用カテゴリーも、ステークすべきトークンも、取引所口座の残高要件もありません。すべての購入でリアルなビットコインが自動的に獲得されます」と述べており、誰もが簡単にビットコイン報酬を得られる明確で魅力的な価値提供を強調しました。
なお、このカードの年会費の有無など詳細はまだ明らかにされていませんが、提供開始は2025年末頃と見込まれています。
一方で、同社は2025年2月に本カード構想を発表しており、第2四半期までにすでに75,000人以上の利用希望者がウェイトリストに登録するなど、高い注目を集めています。
Stripe・Visaの参画で広がるFoldの可能性
Stripeのプロダクト責任者サティーシュ・クマール・スリニバサン氏は今回の発表について「Fold社がStripe Issuingを選択したことを嬉しく思う。弊社の新しいコンシューマー向けカード発行サービスは、Foldのように自社で複雑なインフラを持たずに革新的なカードを市場投入したい企業のために設計されたものだ」とコメントしています。
また、Visaの仮想通貨部門トップであるカイ・シェフィールド氏も「Foldのビットコイン報酬はVisaの規模とセキュリティと相まって、消費者にショッピングを通じてビットコインを安全かつ簡単に獲得する方法を提供する」と述べました。
Fold社はすでにビットコイン報酬型のデビットカードや仮想通貨取引・カストディ、ギフトカード販売プログラムなどを展開しており、発表によると、累計取引高は31億ドル(約4,600億円)以上、ユーザーに付与したビットコイン報酬総額も8,300万ドル(約120億円)を超えています。
同社はNASDAQに「FLD」として上場している世界初のビットコイン金融サービス企業であり、バランスシートに約1,500 BTC(1億6,800万ドル/250億円相当)を計上するなど、企業としてビットコインの活用に積極的な姿勢を示しています。
ビットコイン決済アプリ「FOLD」
BTCギフトカード展開で進むFoldの普及戦略
Fold社は2025年5月、ビットコインギフトカード事業も発表しており、第2四半期中にオンラインギフトカードプラットフォーム「Giftcards.com」を通じた提供を開始しました。
年内にはトータス社との提携によって確保した全米15万箇所以上の小売店ネットワークでビットコインギフトカードを販売する計画も進められており、身近な店頭で手軽にビットコインを入手できる環境作りに取り組んでいます。
Fold社は、伝統的な金融とビットコイン主導の未来をつなぐ金融サービスエコシステムの構築を掲げています。今回発表されたクレジットカードを含む新サービス展開は、その戦略の一環と位置付けられています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.78 円)
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Source:Foldプレスリリース
サムネイル:AIによる生成画像





























