この記事の要点
- エルサルバドルのウジョア副大統領がBTC継続購入を擁護
- BTCは「単なる資産ではない」と政府方針を明確化
- IMFの取得停止条件後も購入継続を確認
- 保有量7,567BTC、評価額は約5億ドル規模
- 価格急落局面でも売却せず損益基準を否定
「単なる資産ではない」副大統領がBTC購入継続を擁護
エルサルバドルのフェリックス・ウジョア副大統領は2026年2月19日、国家によるビットコイン(BTC)の継続購入について「”単なる資産”ではなく、国家の戦略的準備資産」と述べ、政府の購入方針を改めて明確に示しました。
同副大統領は「BTCは上がっても下がっても売買して利益を得るためのものではない」と強調したうえで、将来的にドルやユーロ、ポンドといった法定通貨の役割が縮小するとの見方を示しました。
さらに「より多くの仮想通貨を保有する国がデジタル経済時代に影響力を持つ」との見方も示し、国家として継続保有を進める方針を打ち出しています。
国家ビットコイン事務局(ONBTC)によると、同日時点でエルサルバドルが保有するBTCは7,567枚に上り、記事執筆時点でのレートは約5億1,300万ドル(約790億円)となっています。
ブケレ大統領「BTC購入は止まらない」
IMFとの合意後も止まらぬエルサルバドルのBTC購入
IMF融資14億ドルと「新規取得停止」条件
エルサルバドルは2024年12月、IMF(国際通貨基金)と総額14億ドル(約2,100億円)規模の融資契約を締結しました。
その条件の一つに、公的資金による新規BTC取得の停止が盛り込まれ、40カ月のプログラム期間中は購入上限をゼロとするよう求められていました。
2025年1月にはIMFの要請を受け、BTCを法定通貨として強制通用させる規定も廃止されましたが、その後も同国による購入は続き、同年9月にはビットコイン法施行4周年を記念して21 BTCを追加取得しました。
ナジブ・ブケレ大統領も「BTC購入を止めることはない」と公言しており、IMFの定期審査が続く中でも購入方針は維持されています。
BTC急落局面でも「損失ではない」
こうした政策判断とは別に、価格面では大きな変動が続いています。
ビットコインは2025年10月5日に約12万6,000ドル(約1,950万円)の過去最高値を記録しましたが、記事執筆時点では6万8,000ドル(約1,000万円)前後で推移しています。
高値からの下落率は約46%に達しており、同国が保有するBTCの評価額も高値時から縮小しました。
こうした状況についてウジョア副大統領は、3万ドル(約450万円)で取得したBTCが1万ドル(約150万円)台まで下落した局面でも売却しなかった事例を挙げ、「それは損失ではない」と説明しました。
一方で、価格が13万ドル(約2,000万円)を超えた局面でも「利益を得たとは言わない」と述べ、評価基準そのものを従来の通貨概念と切り離す姿勢を改めて示しました。
中南米で進展するBTC決済と実需拡大
民間の長期保有ブームと、国家が進める通貨秩序への備え
国際金融機関との融資条件下にありながらBTCを積み上げるエルサルバドルの姿勢は、企業による長期保有戦略の動きとも一部で重なります。
日本企業のメタプラネットは「555ミリオン計画」として2027年末までに21万BTCの保有を目指す方針を示しました。
同社は価格局面にかかわらず積み立てを続ける方針を示していますが、主権国家が通貨政策の一環としてBTCを位置付ける点では性質が異なります。
IMFとの融資枠が続く中でも、エルサルバドルはBTCを”単なる投資対象”ではなく、”将来の通貨秩序に備える資産”として位置付けています。
国際金融体制との関係を維持しながら保有拡大を進める同国の方針が、今後の審査や市場環境の変化の中でどのように評価されるのかが注目されます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.01 円)
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Source:現地報道
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