「普通のニュースアカウント」が罠、仮想通貨詐欺へ誘導する組織的手口が明るみに

「普通のニュースアカウント」が罠、仮想通貨詐欺へ誘導する組織的手口が明るみに

この記事の要点

  • ZachXBTが2026年3月23日、X上の詐欺ネットワークを公開
  • AIペルソナで信頼構築後に仮想通貨詐欺へ誘導する新手口
  • $ORAMAMAで6桁ドル利益、ポンプ&ダンプをオンチェーン確認
  • X上の情報操作拡大、詐欺とプロパガンダのリスクが顕在化
目次

ZachXBT、AIペルソナ活用の仮想通貨詐欺ネットワークを暴露

著名な仮想通貨リサーチャーであるZachXBT氏は2026年3月23日、X(Twitter)のプラットフォーム上で展開される組織的な情報操作ネットワークの詳細なスレッドを公開しました。

今回の調査が示したのは、フォロワーを人工的に積み上げた後にミームコイン詐欺へ誘導するという、信頼性の構築と詐欺を組み合わせた二段階の手口であり、一見すると通常のニュースアカウントと見分けがつかない点が特徴とされています。

具体的には、既存フォロワーを持つアカウントを購入した上で、戦争や政治をテーマにした煽情的な「ドゥームポスト(危機投稿)」を繰り返し投稿してエンゲージメントを蓄積するとしています。

十分な信頼感を獲得した段階でスキャムトークンや偽のプレゼント企画への誘導に切り替え、詐欺フェーズが終わると運営者はアカウント名を変更して痕跡を消し、次のサイクルへと移行するといいます。

ZachXBTは、こうした手口はフォロワー数や投稿の拡散数だけを見ていては判別できないとして、アカウントを信頼する前に投稿履歴や直近のパターン変化を確認するよう呼びかけています。

私は、戦争や政治に関する不安を煽る内容を拡散し、仮想通貨詐欺へ誘導するために組織的に動いている10以上のアカウントのネットワークを突き止めた。

その手口は以下の通り:
・フォロワー付きのアカウントを購入
・1日に何度も不安を煽る投稿を繰り返す
・別のサブアカウントの投稿を相互に拡散
・偽のプレゼント企画や詐欺へ誘導
・最終的にユーザー名を変更して痕跡を消す

フォロワー偽装からコイン投棄まで、$ORAMAMA詐欺の全容

捏造戦争ニュースで数百万インプレッション、信頼偽装の手口

ZachXBTが特に注目した事例が「Wang Laurent」というXハンドルで、同アカウントはアジア系のニュースキュレーターを模したAI生成ペルソナを使い、人気アカウント「Mario Nawfal」に似せた演出で多数のフォロワーを獲得していたとされています。

調査が示したスクリーンショット群では、このアカウントと関連アカウントが繰り返し誇張または捏造した戦争関連情報を投稿し、数百万インプレッションと多数のインタラクションを獲得している様子が確認されています。

著名な大口アカウントが意図せず引用・返信することで拡散が加速したケースも記録されており、ネットワークの露出が組織的に底上げされていた実態が明らかになっています。

エンゲージメントを武器にミームコイン詐欺へ誘導

こうして蓄積されたエンゲージメントを利用した収益化フェーズは、2026年2月22日に訪れました。

連動する10のアカウントが一斉にミームコイン「$ORAMAMA」の宣伝を開始し、オンチェーンデータから主導者グループが短期的なポンプによって6桁ドル規模の利益を得た後、トークンを放棄したことが確認されたとしています。

$ORAMAMAがアカウント群から言及されたのはその日限りで、ZachXBTはネットワークがすでに次のスキームに向けたエンゲージメントの再構築を進めていると指摘しています。

X上のスパム急増、個人ユーザーが今すぐできる自衛策

ZachXBTはスレッド内で、こうしたアカウントを見分けるための注意点として、投稿履歴の確認、直近の投稿パターンの変化、エンゲージメントの出所などを精査するよう一般ユーザーに呼びかけています。

X全体でAI生成スパムの投稿が急増しているとも警告しており、ZachXBTは「個人レベルでの見極め意識を高めることが詐欺被害を防ぐ上で不可欠だ」と述べています。

詐欺からプロパガンダへ、国家主体が同じ手法を使うリスク

ZachXBTはこのスキームが単なる詐欺行為に留まらない深刻なリスクを含んでいると指摘しています。

ミームコイン詐欺師ではなく国家レベルのアクターが同じ手法を運用した場合、プロパガンダ工作として機能する可能性があるとして、プラットフォーム操作の影響範囲に強い懸念を示しました。

また、このような組織的な操作に対してはアカウント凍結だけでなく法的措置も視野に入れるべきだと主張しています。

今回の暴露は、Xのコンテンツモデレーションやクリエイター報酬制度をめぐる批判が続く中でのもので、X社への対処要求はさらに強まる形となっています。

地政学的センセーショナリズムと金融詐欺を組み合わせた組織的な不正行為にXがどう向き合うか、その対応方針が注目されています。

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Source:ZachXBT投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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Written by

BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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