この記事の要点
- FRBがGENIUS法に基づくステーブルコイン規則案2本を公表
- 銀行のステーブルコイン発行、参入条件が明確に
まずはステーブルコインを詳しく
銀行発行ステーブルコインの基準具体化へ
FRB(米連邦準備制度理事会)は2026年9月24日、ステーブルコイン規制法「GENIUS(ジーニアス)法」に基づき、FRB監督下の決済用ステーブルコイン発行者を対象とする2つの規則案を公表しました。
今回示された2つの規則案では、発行者に求める準備資産や資本などの要件と、FRB監督下の銀行が子会社を通じてステーブルコインを発行する際の申請手続きがそれぞれ定められています。
GENIUS法で示された枠組みをもとに、FRB監督下でステーブルコインを発行するための実務上のルールが具体化されました。
規則案が最終化されれば、対象となる銀行や発行者は必要な条件をあらかじめ確認したうえで、ステーブルコイン事業への参入を検討できるようになります。
FRBは2つの規則案を連邦官報に掲載し、掲載後60日間にわたってパブリックコメントを募集するとしています。
米財務省、ステーブルコイン規則案を公開
GENIUS法に基づくステーブルコイン規制の骨格
大統領署名で成立、1対1裏付けを義務化
GENIUS法は2025年6月17日に上院で賛成68票・反対30票、同年7月17日に下院で賛成308票・反対122票でそれぞれ可決されました。
同法案は7月18日、ドナルド・トランプ大統領の署名を経て成立し、米国で決済用ステーブルコインを対象とする連邦規制の枠組みが法制化されました。
GENIUS法は許可された発行者に対し、発行済みステーブルコインを少なくとも1対1で裏付ける準備資産の保有を義務付け、米ドルや短期米国債などを対象資産として定めています。
施行日は、成立から18か月後にあたる2027年1月18日、または主要な連邦決済用ステーブルコイン規制当局が最終規則を公布してから120日後のいずれか早い日とされています。
銀行のSC関連業務の範囲も明確化
こうしたGENIUS法の要件を具体化する第1の規則案では、発行済みステーブルコインを短期米国債などの認められた準備資産で完全に裏付けることを求めています。
あわせて、信用リスクやオペレーショナルリスクに備える標準化された資本要件とリスク管理基準を設けるほか、裏付け資産を保管するFRB監督下の事業者に対する規則も盛り込まれました。
さらに、第1の規則案では、FRB監督下の銀行がステーブルコイン発行や関連業務を行える範囲も明確にしています。
銀行子会社のSC発行に申請制度を新設
第1の規則案が準備資産や資本など発行者に求める基準を定める一方、第2の規則案は、FRB監督下の銀行が子会社を通じて決済用ステーブルコインを発行する際の申請手続きを新たに設けました。
申請者には事業計画や財務情報などの提出を求めるほか、不服申し立てや審理、最終決定に至るまでの一連の手続きも規定されています。
この申請制度が最終化されれば、対象となる銀行は事業計画や財務情報など、承認申請に必要な資料と審査手続きを事前に把握できるようになります。
2つの規則案はいずれも現時点では確定しておらず、FRBはパブリックコメントを踏まえて最終規則の策定を進める方針を示しています。
FDIC、GENIUS法実装の規則案を承認
主要当局の規則案出そろい、最終段階へ
米国ではFRBに先立ち、OCC(通貨監督庁)が2026年2月、FDIC(連邦預金保険公社)が4月にGENIUS法を実施するための規則案を公表し、財務省も州規制制度や決済用ステーブルコインの発行・販売に関するルールづくりを進めています。
FRBが今回の規則案を示したことで、主要な連邦当局による制度設計は、法律で定めた基本枠組みから、発行・準備資産・申請などの具体的な実務ルールを固める段階へ移っています。
GENIUS法の施行日は2027年1月18日、または主要な連邦規制当局が最終規則を公布してから120日後のいずれか早い日とされており、公布時期によっては施行が2027年1月18日より前倒しされる可能性があります。
今後は各当局がパブリックコメントを踏まえて規則案をどのように最終化するかが焦点となり、米国のステーブルコイン規制は法律の成立から実際の運用開始に向けた最終段階へ進む見通しです。
関連の注目記事はこちら
Source:FRB規則案(第1規則案) / FRB規則案(第2規則案)
サムネイル:AIによる生成画像
ニュースを優先して表示します。


























