仮想通貨PAC「4.4億円」米下院候補に支出、クラリティ法案賛成議員も対象

仮想通貨PAC「4.4億円」米下院候補に支出、クラリティ法案賛成議員も対象

この記事の要点

  • 中間選挙前、Fairshake系2団体が下院候補に約4.4億円
  • 支援先に市場構造法案「クラリティ」賛成の現職議員
目次

仮想通貨PAC、米下院候補に約4.3億円支出

米国の仮想通貨業界が支援する政治活動委員会(PAC)Fairshake(フェアシェイク)の関連団体が、11月3日の中間選挙を前に、米下院候補の支援に合計約275万ドル(約4億3,600万円)を支出したことが明らかになりました。

連邦選挙委員会(FEC)への届出では、共和党系のDefend American Jobs(ディフェンド・アメリカン・ジョブズ)が共和党候補向けのダイレクトメール費用を、民主党系のProtect Progress(プロテクト・プログレス)が民主党候補向けのメディア支出をそれぞれ報告しています。

支援対象には、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」に賛成した現職議員も含まれており、業界資金が中間選挙前の候補者支援に投じられています。

共和・民主で分かれた支援の実態

共和党現職16人へ120万ドル超を支出

共和党側では、Defend American Jobsが現職議員16人へのダイレクトメール費用として、総額120万2,384ドル61セント(約1億9,060万円)をFECの独立支出報告で届け出ています。

候補者ごとの支出額は7万3,000ドル台から7万6,000ドル台に収まっており、16人分の郵送費は2社の広告会社を通じて手配されています。

このうちジェームスタウン・アソシエイツ(フィラデルフィア)は、ベンジャミン・クライン議員、パット・ハリガン議員、オーガスト・フルーガー議員の3人について、各7万5,000ドルを担当しています。

RBCメディア(シンシナティ)は残る13人分を担っており、トム・エマー議員への7万6,341ドルが最も多く、リサ・マクレイン議員やフランク・ルーカス議員らへの支出も同じ届出に記載されています。

候補者名選挙区支出額
トム・エマーミネソタ州第6区76,341ドル
ミシェル・フィッシュバッハミネソタ州第7区76,113ドル
ガイ・レッシェンターラーペンシルベニア州第14区75,844ドル
ジェイソン・スミスミズーリ州第8区75,617ドル
デイビッド・ルーザーノースカロライナ州第7区75,319ドル
オースティン・スコットジョージア州第8区75,281ドル
リサ・マクレインミシガン州第9区75,226ドル
トロイ・ダウニングモンタナ州第2区74,983ドル
マイク・ハリドポロスフロリダ州第8区74,932ドル
スコット・フィッツジェラルドウィスコンシン州第5区74,752ドル
ブライアン・ジャックジョージア州第3区74,698ドル
フランク・ルーカスオクラホマ州第3区74,601ドル
グレン・トンプソンペンシルベニア州第15区73,672ドル
ベンジャミン・クラインバージニア州第6区75,000ドル
パット・ハリガンノースカロライナ州第10区75,000ドル
オーガスト・フルーガーテキサス州第11区75,000ドル

民主党主要候補にメディア支出

共和党側でダイレクトメール費用が届け出られた一方、民主党側ではFairshakeの関連団体Protect Progressが、下院候補を支援するメディア支出をFECに報告しました。

Protect ProgressはFEC上で独立支出のみを行うスーパーPACとして登録されており、2025〜2026年サイクルでは関連委員会から3,300万ドルの資金移転を受けています。

今回の支出では、カリフォルニア州のピート・アギラー議員向けに51万2,000ドル、ニュージャージー州のジョシュ・ゴットハイマー議員向けに50万ドルが投じられたと報じられています。

共和党側では郵送費、民主党側ではメディア支出が中心となっており、Fairshake関連団体の下院候補支援は党派ごとに異なる形で届け出られています。

クラリティ賛成の現職も支援リストに

支出対象には、仮想通貨(暗号資産)市場構造法案「クラリティ法案」に賛成した現職議員も含まれています。

同法案はデジタル資産の市場構造を定める法案で、2025年7月17日に下院を294対134の賛成多数で通過しました。

ただ、上院ではクローチャー(討論終結)採決が賛成49票・反対50票にとどまり、審議を進めるために必要な60票を下回っています。

下院を通過したCLARITY法案が上院で足踏みするなか、Fairshakeは10月5日に同法案へ賛成した現職議員を含む下院候補32人への支援を表明しています。

下院に加え上院選も、業界資金の投入続く

CLARITY法案に賛成した現職議員を含む候補者支援を進めるFairshake本体と関連PACは、8月時点で約1億1,600万ドル(約184億円)の手元資金を抱えていたと伝えられています。

同ネットワークは下院選だけでなく、オハイオ州上院選でも少なくとも3,000万ドル規模のメディア支出を予定しているとされています。

ロイターは、上院での法案審議停滞後、仮想通貨業界の政治資金が中間選挙でどの陣営・候補へ向かうかが論点になっていると報じました。

今回の約275万ドルの支出は、こうした資金配分のなかで、共和党系のDefend American Jobsと民主党系のProtect Progressが下院候補支援を続けていることを示しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.47 円)

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Source:FEC委員会データ
サムネイル:AIによる生成画像

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