この記事の要点
- トレザー、27年1月に一部販売店の認定を終了
- 他社への攻撃を受けた予防措置として販売網を縮小
販売店認定を一部打ち切り
ハードウェアウォレット大手Trezor(トレザー)は2026年10月13日、正規販売店ネットワークを縮小し、一部販売店の認定を2027年1月1日付で終了すると発表しました。
対象となった販売店は同日付で正規販売店リストから外れるため、利用者がTrezorの正規品を購入できる店舗は従来より絞り込まれることになります。
Following recent supply-chain incidents, we decided to reduce the number of resellers so we can more effectively check those we work with.
Let us be very clear: there is not a single piece of evidence that Trezor devices have been compromised.
This is a preventive step, taken out of an abundance of caution. We also want to thank everyone involved for the cooperation, and for the years of work putting Trezor in people’s hands.
— Trezor (@Trezor) October 13, 2026
最近、サプライチェーンに関する問題が発生したことを受け、取引先の管理・確認をより徹底するため、正規販売店の数を減らすことにしました。
誤解のないよう、はっきりお伝えします。Trezorのデバイスが不正に改ざんされたという証拠は、現時点で一切ありません。
今回の対応は、万が一に備えて安全性を高めるための予防措置です。
こうした判断の背景には、他社のハードウェアウォレットを狙ったサプライチェーン攻撃があり、同社は流通経路の安全性を確保するため、販売店をより厳密に管理できる体制へ移行する方針です。
同社の最高商務責任者(CCO)を務めるダニー・サンダース氏は、Trezor製デバイスが侵害された証拠は一切なく、販売網の縮小はあくまで予防的な措置だと説明しています。
Ledger不正改造、欧州でも発見
Trezor販売網再編、管理体制を強化
他社への攻撃を受け販売店を厳格審査
同時期にはLedger(レジャー)製ウォレットへ不正な装置が組み込まれ、リカバリーフレーズが外部へ送信される事案が報じられています。
サンダース氏も販売店宛ての書簡で、ハードウェアウォレットの安全性は製品そのものだけでなく、利用者の手元に届くまでの流通経路しだいで変わるとの見方を示しました。
十分に検証できない業者を経由した端末は利用者の資産を危険にさらす可能性があるため、トレザーは販売店を管理可能な規模まで絞り込み、一社ずつ審査できる体制へ移行する方針です。
国ごとの販売実績をもとに継続店を選定
販売店を絞り込むにあたり、トレザーは各国の売上や取扱量を自社の現地での事業展開と照らし合わせ、利用者が正規品を購入しやすい販売網を国ごとに検討したといいます。
その結果、認定終了の対象となった販売店にはすでに書簡が送られており、通知後は新たな製品の出荷が停止されることになりました。
ただし、認定終了までの移行期間には配慮がなされており、対象店舗は2027年1月1日まで手元の在庫を販売でき、ブラックフライデーや年末商戦も通常通り迎えられるとしています。
サンダース氏は、トレザー製品が売上の大きな割合を占める小規模事業者もあることから、できるだけ公正な移行期間を設けたと説明し、長年にわたり製品を利用者に届けてきた販売店への謝意を示しました。
継続店にはより厳格な管理基準を適用
認定終了となる販売店に在庫販売の猶予を設ける一方、正規販売店として残る店舗には、更新された契約と、より厳しい管理基準が適用されることになります。
トレザーは端末の仕入れ・保管・取り扱いに対する審査を厳格化し、自社を含むサプライチェーン上の関係者にも追加の安全管理を求める方針です。
サンダース氏は、こうした管理体制への移行について、今後の状況が変われば判断を見直す可能性もあると説明しました。
147億円流出の疑い、緊急調査
配送委託先の漏えいも、安全管理の課題
トレザーは2026年8月、配送委託先のShipMonkで顧客情報が漏えいした事案を公表しており、9月の追加調査を経て、影響を受けた顧客は計80,689人に上ることが明らかになりました。
漏えいした情報には氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどが含まれ、同社は自社システムやデバイスへの侵害はなかったと説明しています。
配送委託先での情報漏えいに続き、販売店の再編でも外部事業者との取引が見直されるなど、同社では製品の流通に関わる安全管理への対応が続いています。
2027年1月1日の認定終了に向け、Trezorは販売店の数を絞りながら、各国での正規品の購入機会と流通経路の安全性を両立させる方針です。
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Source:Trezor X投稿 / ダニー・サンダース氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像



























