ビットコインSVの「上場廃止」仮想通貨企業が続々と発表|BTC価格に影響する可能性も
自称サトシ・ナカモトとして知られるCraig Wright(クレイグ・ライト)氏が「自分を詐欺師だと批判した人々を名誉毀損で訴える」と発言したことから始まった「ビットコイン・サトシビジョン(Bitcoin SV/BSV)の上場廃止運動」が激化してきています。先日、仮想通貨取引所BINANCE(バイナンス)が正式に取り扱いを中止することを発表したのに続き、現在はその他多くの取引所や企業がBSVをリストから除外すると発表しています。
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相次ぐ「BSV上場廃止」の発端
BINANCE(バイナンス)は、2019年4月15日にビットコインサトシビジョン(BitcoinSV/BSV)の上場を廃止することを発表しました。バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao(ジャオ・チャンポン)氏は数日前に、ビットコインSVを率いているCraig Wright(クレイグ・ライト)氏に対する嫌悪感を露わにしており、BSVの上場廃止を示唆していました。
ライト氏に対する仮想通貨業界からの批判は、ライト氏自身はリップル(XRP)やビットコインABC(BCH)のことを詐欺だと語っていたにもかかわらず、その後に「自分のことを詐欺師呼ばわりした人々を"名誉毀損"で訴える」と発言したことがきっかけだと言われています。
クレイグ氏は「自称サトシ・ナカモト」としても知られていますが、チャンポン氏は「クレイグ・ライトはサトシじゃない」とツイートしており、15日にバイナンスが上場廃止を正式に発表したことによって、現在はその他の仮想通貨取引所からも上場廃止の発表が続いています。
ビットコインSVの取り扱いに関する各社対応
BINANCE(バイナンス)
仮想通貨取引所BINANCE(バイナンス)は「2019年4月22日19時(日本時間)に全ての取引ペアにけるビットコインSVの取り扱いを中止する」と発表しています。なお、出金は日本時間2019年7月22日19時まで続けるとされています。
ShapeShift(シェイプシフト)
仮想通貨取引所ShapeShift(シェイプシフト)のCEOであるEric Voorhees(エリック・ボールヒーズ)氏も15日に「ビットコインSVの上場廃止」を発表し、48時間以内にビットコインSVの取り扱いを中止するとツイートしています。
We stand with @binance and CZ's sentiments. We’ve decided to delist Bitcoin SV #BSV from @ShapeShift_io within 48 hrs.
— Erik Voorhees (@ErikVoorhees) 2019年4月15日
私たちはBINANCEやCZの意見に賛成です。48時間以内にShapeShiftからビットコインSVを除外すると決定しました。
Kraken(クラーケン)
仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)は現在、Twitter上で『KrakenはBitcoinSV(BSV)をリストから除外すべきですか?』としてアンケートを行なっています。
Should Kraken delist Bitcoin SV (BSV)? #delistbsv
— Kraken Exchange (@krakenfx) 2019年4月15日
2019年4月16日13時の時点の投票結果は、
73%:除外すべき。有毒です
4%:除外すべきでない。価格の開示が必要
3%:除外すべきでない。BSVは素晴らしい
20%:どちらでも良い
となっており、圧倒的に「除外すべき」が多い結果となっています。
Blockchain.com
仮想通貨ウォレットを提供している「Blockchain.com」は、2019年5月15日に同社ウォレットにおける「ビットコインSVのサポートを終了する」と発表しています。
Gemini(ジェミニ)
仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)の創業者であるTyler Winklevoss(タイラー・ウィンクルボス)氏は、"速報"としてビットコインSVを初めから取り扱っていないことを改めて報告しているため、今後も取り扱う予定はないと考えられます。
JUST IN: @Gemini never listed $BSV in the first place.
— Tyler Winklevoss (@tylerwinklevoss) 2019年4月15日
速報:Geminiは初めからBSVを取り扱っていません。
日本国内の仮想通貨取引所
日本国内の仮想通貨取引所では、今のところ「ビットコインSV」を取り扱っている仮想通貨取引所は存在しておらず、ハードフォーク後の対応に関しても「対象となるBSVを"日本円"に変換して支払う」といった対応を取っており、ビットコインSVを取り扱う予定はないことが報告されています。
「全ての取引所でBSVを除外すべき」との提案も
仮想通貨投資会社Morgan Creek Digital Assets(モルガン・クリーク・デジタル)の創業者であるAnthony Pompliano(アンソニー・ポンプリアーノ)氏は「2019年5月1日に全ての仮想通貨取引所で同時にビットコインSVを上場廃止にするべきだ」と主張しています。
現在の動きから考えると、今後も多くの仮想通貨取引所でビットコインSVが除外されていくことになると予想されるため、BSVを保有している方は注意が必要です。
また、クレイグ・ライト氏はビットコイン(BTC)を大量に保有していることでも知られており、ビットコインキャッシュのハードフォークの際に「保有しているビットコインを売る」と脅しをかけたことでも知られているため、今回の騒動が激化すればビットコイン価格にも影響が及ぶのではないか?との見方も出ています。
ビットコイン価格は依然としてその他多くの仮想通貨価格にも影響を及ぼしているため、仮想通貨保有者は今後の動きにも注意が必要です。
2019年4月16日|ビットコインSV(BSV)の価格
ビットコインSV(BSV)の価格は、今月4日の時点で一時的に10,000円以上にまで上昇していましたが、今回の騒動によって現在は急速に下落しており、2019年4月16日時点の価格は「1BSV=6,376円」となっています。
2019年3月17日〜2019年4月16日 BSVのチャート(引用:coingecko.com)
2019年4月16日|ビットコインキャッシュ(BCH)の価格
ビットコインキャッシュ(BCH)の価格は今回の騒動の影響で価格が上昇しており、本日午前1時頃には一時的に36,000円を上回っています。しかしその後はやや下落しており、2019年4月16日15時の時点では「1BCH=35,118円」で取引されています。
2019年4月9日〜16日 BCHのチャート(引用:coingecko.com)
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