米SEC:メタマスク開発企業「コンセンシス」を提訴|ステーキング関連の証券法違反を指摘
スワップ・ステーキングは証券法違反と主張
米国証券取引委員会(SEC)が、仮想通貨ウォレットMetaMask(メタマスク)の開発元であるConsenSys(コンセンシス)を提訴したことが明らかになりました。
今回の訴状は2024年6月28日に提出されたもので、コンセンシスがメタマスクで提供している「スワップ」や「ステーキング」のサービスは証券法違反にあたると主張されています。
具体的には「コンセンシスは2020年10月以降、MetaMask Swapsを通じて暗号資産証券の未登録ブローカーとして活動してきた」と主張されている他、「コンセンシスは2023年1月以降、MetaMask Stakingを通じて暗号資産ステーキングプログラムで未登録証券の募集・販売に従事し、未登録ブローカーとして活動してきた」とも主張されています。
これらの主張は仮想通貨を証券であると判断した上で行われているもので、「コンセンシスは未登録ブローカーとしての活動を通じて2億5,000万ドル(約400億円)以上の手数料を徴収した」と指摘されています。
メタマスクは複数のステーキングサービスを提供
Lido・Rocket Poolなどにも言及
今回の訴状では、メタマスクにサービスを提供しているリキッドステーキングサービス「Lido」と「Rocket Pool」についても言及されており、コンセンシスは取引の仲介者として何万もの未登録証券を提供・販売してきたと指摘されています。
Lido(リド)とRocket Pool(ロケット・プール)では、仮想通貨ETHを預け入れる代わりに「stETH」や「rETH」というリキッド・ステーキング・トークンを受け取ることができますが、米SECはstETHとrETHも未登録証券に該当すると指摘しています。
米国証券取引委員会(SEC)については、今月19日に「米SECがETHは有価証券ではないとの判断を下した」ということが報告されていましたが、ステーキングに関するサービスや銘柄は依然として証券法違反に該当すると判断されているようです。
先月24日には、イーサリアム現物ETFの19b-4申請書類が全て承認されていますが、この時に承認された書類はステーキングに関する文言を修正したものとなっています。
米SECは以前から仮想通貨のステーキングサービスを阻止する活動を行なっていますが、コンセンシスなどはステーキングを証券に分類しようとする米SECに異議を唱えているため、現在は「ステーキングに関する銘柄やサービスが証券法違反に該当するかどうか」に注目が集まっています。
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(米SEC発表、訴状)