コインベースが「米SECとFDIC」を提訴|仮想通貨業界に対する規制当局の攻撃を批判
情報公開法に違反していると主張
米国の大手暗号資産取引所Coinbase(コインベース)が、米国証券取引委員会(SEC)と連邦預金保険公社(FDIC)を提訴したことが明らかになりました。
今回の訴訟は、コンサルタント会社の「History Associates Incorporated」と共同で行われたもので、『SECとFDICはコロンビア特別区連邦地方裁判所に提出された情報公開法(FOIA)による要求に従わなかった』との主張がなされています。
情報公開法(FOIA)とは、政府機関が保有する情報を市民がアクセスできるようにするための法律であり、政府の透明性と説明責任を促進し、国民が政府の活動を監視しやすくすることを目的としています。
コインベースは2023年末に、SECとFDICが仮想通貨に関して行なった措置や調査に関する情報を求めるために、情報公開法に基づく開示請求を行なっていましたが、両機関は請求に応じていなかったため今回『情報公開法に違反している』との主張がなされています。
米SECとコインベースは「米SECが証券法違反でコインベースを提訴した裁判」と「コインベースが仮想通貨関連のルール明確化を求めて米SECを提訴した裁判」2つの裁判を進めていますが、今回の提訴によって合計3つの訴訟問題が進むこととなりました。
規制当局は仮想通貨を排除しようとしていると批判
米SECは仮想通貨に関する規制を明確化せずに仮想通貨関連企業に対する訴訟を続けていたため、そのような行動に対してはコインベースを含む様々な仮想通貨企業・業界関係者から批判の声が出ていました。
コインベースは今回も「SECは何が証券に該当するかなどの規制を明確にしてこなかった」と再度強調しており、仮想通貨の証券性に関するSECの過去の見解に矛盾があることも指摘しています。
また、コインベースは「仮想通貨業界に対する規制行動は業界を弱体化させるための取り組みの一環である」とも非難しており、SECとFDICの行動は仮想通貨企業を銀行サービスから切り離すための協調的な試みであると指摘しています。
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