クラスオーバー社、ソラナ財務戦略で5億ドル調達へ
米ナスダック上場企業Classover Holdings(クラスオーバー・ホールディングス)は2025年6月2日、仮想通貨ソラナ(SOL)を活用した財務戦略の一環として、最大5億ドル(約714億円)の担保付転換社債を発行する契約を締結したと発表しました。
この契約はソラナ・グロース・ベンチャーズ(Solana Growth Ventures LLC)との間で結ばれており、調達資金の最大80%をSOLトークンの購入に充てることが求められています。
また、同社は以前にも4億ドル規模の株式調達契約を締結しており、今回の契約と合わせた総調達枠は約9億ドル(約1,280億円)規模に達することが報告されています。
米Upexi社もソラナ財務戦略を発表
転換社債発行でソラナ(SOL)の保有量拡大へ
クラスオーバー社の公式発表によると、今回の証券購入契約ではまず初回のクローズとして1,100万ドル(約15.7億円)の資金調達が行われる予定で、契約に必要な手続きが完了次第、速やかに資金調達が実行される見通しです。
発行される転換社債は、購入者の判断でクラスオーバー社のクラスB普通株式に転換可能であり、転換価格は発行直前の株価の2倍に設定されています。
契約上、調達した資金の最大80%をSOLトークンの購入に充てることが決められており、残りは運転資金などに利用される見込みです。
クラスオーバー社は既にSOLによる準備金戦略に着手しており、本契約に先立ち6,472 SOL(105万ドル/約1.5億円)を購入したことも明らかにしています。
これはSOLの長期保有およびステーキング戦略の第一歩であり、同社はさらに市場価格より安く取引されるロックアップ済みのSOLトークンを大口で購入することも検討しているといいます。
クラスオーバー社のルオ・イーウェンCEOは公式発表の中で次のように述べています。
この契約は、当社のSOLを活用した財務戦略における重要な節目です。
本契約締結により、クラスオーバーはブロックチェーンを活用した財務戦略において業界をリードする立場を改めて示しました。また、SOLを財務戦略に採用した初期の上場企業の一つとして位置付けられます。
今回の転換社債発行では、投資銀行のChardan Capitalがファイナンシャルアドバイザー兼単独販売代理人を務めています。
米酒造企業、BTC・DOGEを採用
ナスダック企業の仮想通貨導入が増加
今回の発表を受けて、市場ではクラスオーバー社の株価が急騰しており、発表当日には一時前日比で約40%高を記録したことが報じられています。
今回発表された大規模な資金調達とSOLを活用した新たな財務戦略への投資家の期待が、株価を大きく押し上げる要因となりました。
米国ではナスダック上場企業が仮想通貨を財務資産として組み入れる動きが広がっています。
今年4月には同じく米ナスダック企業のUpexi社が約1億ドルを調達して大部分をSOL購入に投じる計画を発表し、の直後に株価が一時632%上昇するという異例の急騰を記録しました。
また、5月末にはスポーツ関連企業シャープリンク・ゲーミング社が約4億2,500万ドル相当のイーサリアム(ETH)を中核とした財務戦略を発表するなど、ビットコイン(BTC)以外のアルトコインを財務資産として採用する企業が増えています。
こうした動きを背景に、ビットコイン以外のアルトコインを企業財務に組み込む新たなトレンドは、投資家や業界関係者からの注目を集めています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.83円)
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Source:Classover Holdings公式発表
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