リップル、ルクセンブルクで規制予備承認を取得|世界75超のライセンス網でEU展開を加速

リップル、ルクセンブルクで規制予備承認を取得|世界75超のライセンス網でEU展開を加速(Ripple obtains regulatory preliminary approval in Luxembourg, accelerating EU expansion through over 75 licenses)
目次

リップル、EMI仮承認取得でEU市場での展開を強化

米ブロックチェーン企業Ripple(リップル)は2026年1月14日、ルクセンブルクの金融規制当局であるCSSF(金融セクター監督委員会)から、EMI(電子マネー機関)ライセンスの予備承認を取得したと発表しました。

これにより同社は、EU(欧州連合)全域を対象とした規制対応型のクロスボーダー決済サービス「Ripple Payments」の提供体制を強化し、本格的な事業展開を進める見通しです。

リップル社は今回の発表に先立つ1月9日、英国金融行為規制機構(FCA)からもEMIライセンスおよび仮想通貨事業者登録の承認を受けており、EUおよび英国の両市場を見据えた決済サービス展開の法的基盤を段階的に整備してきました。

こうした欧州地域での新たな許認可の積み重ねにより、リップル社が世界各国で取得している規制関連ライセンスは75件を超えたと報告されています。

EU仮想通貨規制下で拡大するリップル社の決済戦略

仮想通貨規制で先行するEU市場の制度的強み

リップル社は公式発表の中で、EUが世界に先駆けて包括的な仮想通貨規制の枠組みを整備してきた地域である点に言及しています。

明確なルールが示されることで、金融機関はブロックチェーン技術の活用を実証段階にとどめることなく、商用レベルへと移行しやすくなっていると同社は説明しています。

同社のモニカ・ロング社長は、EUの規制環境を踏まえた上で「単なる送金手段の提供にとどまらず、価値の流れ全体を管理することで休眠資本の活用を促し、既存の金融システムをデジタル時代に適応させていく」とコメントしました。

Ripple Paymentsが担うクロスボーダー決済の役割

Ripple Paymentsは、リップル社がライセンスを取得した上で提供するエンドツーエンド型のクロスボーダー決済ソリューションです。

企業に代わって送金プロセス全体を管理する仕組みを採用しており、利用企業は複雑なブロックチェーン基盤やオペレーションを自社で構築することなく、国際送金サービスを導入できるとされています。

同サービスはすでに世界の為替市場における日次取引量の90%以上をカバーしており、累計処理額は950億ドル(約15兆円)を超えたと報告されています。

ルクセンブルク承認が意味する事業拡大余地

今回のルクセンブルクでの仮承認は、いわゆる「Green Light Letter(青信号レター)」として発行されており、所定の条件を満たすことで正式なEMIライセンスが付与される見通しです。

リップル社の欧州統括マネージングディレクターを務めるキャシー・クラドック氏は、CSSFの監督体制について「先進的かつ洗練されたアプローチにより、ルクセンブルクは金融イノベーションの中核的な拠点として存在感を高めている」と評価しました。

さらに同氏は、今回の承認によってリップル社がEU域内の企業に対し、規制要件を満たした形でブロックチェーン基盤を提供できるようになると強調しています。

パスポーティング制度で広がるリップルの提供範囲

このEMIライセンスにより、リップル社は「パスポーティング」制度を活用し、欧州経済領域(EEA)に属する30カ国でサービスを展開できる体制が整うことになります。

EUでは2024年に包括的な仮想通貨規制である「MiCA法」が施行されており、この枠組みの下で同社の米ドル連動型ステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」を欧州でも提供できる見通しです。

同社は既にニューヨーク州でRLUSDを発行しており、今回の承認によってEU域内展開に伴う規制上の不確実性が大きく後退したとみられています。

リップル社は現在、ロンドン、ダブリン、ルクセンブルク、ジュネーブ、レイキャビクに拠点を構え、欧州の金融機関に向けてエンタープライズ向けデジタル資産ソリューションを提供してきました。

今回の動きは、欧州が引き続き同社の事業展開において重要な市場であることを示しています。

グローバル規制対応を進めるリップル社の現在地

世界各地で進むリップル社の規制対応

欧米以外の地域でも規制取得の動きは続いており、リップル社は米国でOCC(通貨監督庁)から全国信託銀行の営業免許について暫定的な承認を得たほか、中東ではアブダビグローバルマーケット(ADGM)からのライセンスも取得しています。

こうした各地域での認可取得を通じ、リップル社はグローバル規模でのライセンスポートフォリオを拡充してきました。

金融機関で広がるRLUSDの利用

また、2026年1月にはリップル社が発行するステーブルコイン「RLUSD」が、大手資産運用会社BlackRock(ブラックロック)による担保運用に活用され始めたことが確認されています。

RLUSDが複数の主要金融機関において、取引や資金調達の際の担保資産(コラテラル)として利用されていることが伝えられており、規制に準拠したデジタル資産が機関投資家の実務に組み込まれている状況が示されています。

金融インフラ企業へと進化するリップル社

市場関係者の間では、リップル社が既存の銀行システムとデジタル金融を接続する役割を担っているとの見方も出ています。

広範な規制免許網とエンタープライズ向け技術基盤を背景に、同社は単なる仮想通貨関連企業にとどまらず、国際金融インフラの一角を担う存在へと姿を変えつつあります。

今回のEUにおけるEMIライセンス仮承認は、こうした取り組みの流れの中で実現した動きとして注目を集めています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.56 円)

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Source:Ripple公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

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Written by

BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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