SWIFT主導のトークン化債券決済実証が完了
SWIFT(国際銀行間金融通信協会)は2026年1月15日、欧州の主要銀行と連携し、トークン化債券を対象とした決済実証を完了したと発表しました。
本実証は、フランス大手銀行ソシエテ・ジェネラルのデジタル資産子会社ソシエテ・ジェネラル・フォルジュ、BNPパリバ証券、およびイタリア大手銀行インテーザ・サンパオロとの協業により実施されたものです。
発表によると、今回の取り組みでは、ブロックチェーン基盤上で発行・管理されるトークン化債券と既存の金融インフラを連携させ、取引から決済までを一体的に処理する枠組みが検証されました。
このワークフローには、証券と資金の同時交換を行うデリバリー・バーサス・ペイメント(DvP)決済に加え、利息支払いや償還など債券ライフサイクル上の主要な処理が組み込まれており、法定通貨およびユーロ建てステーブルコイン「EURCV」により実行されています。
SWIFTは今回の結果について「分散した複数のプラットフォーム上で行われるトークン化資産取引を統合的に管理・調整可能であることを確認した」と説明しており、従来型金融とデジタル資産を結び付ける基盤としての有効性を示すものだとしています。
「トークン化株式は次の主戦場」
SWIFT実証が示したトークン化債券決済の実務的可能性
欧州銀行と連携した決済実証の基本設計
SWIFTの発表によれば、今回の実証実験は、同協会が推進するグローバル規模での相互運用性強化に向けた一連の取り組みの一部に位置付けられています。
試験では、SG-FORGEが発行したトークン化債券とステーブルコイン「EURCV」を用い、従来の金融決済システムと分散型台帳技術(DLT)を組み合わせた決済処理が実施されました。
BNPパリバ証券およびインテーザ・サンパオロは、それぞれ支払代理人およびカストディアンとして中核的な役割を担い、ISO 20022メッセージング標準を組み込んだ安全性および規制要件に配慮したワークフローを通じて処理を支えたと報告されています。
既存金融インフラ上で確認された実務対応力
今回の実証では、トークン化債券を対象に、既存の金融市場インフラの枠内で、取引や決済に関わる一連の業務フローが実行されました。
DvP決済においては、証券と資金の同時交換が確実に行われる仕組みが検証され、利息支払いや償還といった債券取引に不可欠なイベントを含め、一連の処理が完遂されたことが伝えられています。
こうした処理が実用段階に近づくことで、金融機関が異なる基盤や通貨形態を横断した決済を一元的に管理できる可能性があるとの見方も出ています。
ブロックチェーン統合に向けたSWIFTのビジョン
SWIFTは本実証を踏まえ、既存の金融メッセージングネットワークに加え、ブロックチェーンベースの共有台帳を自社インフラへ統合する構想を進めているとしています。
この共有台帳は、24時間365日稼働する国境を越えたリアルタイム決済を想定した設計となっており、30以上のグローバル銀行と連携して開発が進められているといいます。
SWIFTは、複数のネットワークや資産形態が並存するデジタル資産環境において、中立的なオーケストレーターとして機能し、既存の決済インフラと新興技術を接続する役割を担う方針を改めて示しました。
今回のトークン化債券決済実証は、その方向性を具体的な形で示した事例として位置付けられており、今後のデジタル金融インフラ構築に向けた基盤整備の進展を示すものとなっています。
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Source:SWIFT発表
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